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◆ 日本塗装時報 2001年5月18日発行 1770号掲載記事◆

■<関西ペイント・日本ペイント>回収PETリサイクルで協力

関西ペイント(本社・大阪、藤井浩社長)と日本ペイント(本社・大阪、白岩保社長)は5月15日共同記者会見を行い、回収PETを原料にした塗料樹脂技術の相互利用を行うことで合意したと発表した。

 PETボトルの需要増大と1997年の容器包装リサイクル法の施行により、再生PETの供給量が大幅に増加しているが、その用途は繊維用を中心にシート用、成形品用、ボトル用なとに限られ、新しい用途開拓が望まれていた。両社がそれぞれ独自に開発した技術は、塗料で大量に使われるアルキド樹脂・ポリエステル樹脂の原料として回収PETを活用するもので、今回の合意により両社が保有する技術を相互に利用することになった。また環境問題に業界として貢献するため、両社の特許(国内外で申請中)を他社にも公開し、塗料業界全体で用途拡大を図る。

日本ペイントHP「関西ペイントと日本ペイント 回収PETリサイクル技術で協調」へ
http://www.nipponpaint.co.jp/news/2001/wn0515.html

■<日本塗装工業会> 第2回ペインテナンスキャンペーンがスタート

戸建て住宅リフォーム工事の需要開発に向け、(社)日本塗装工業会(大澤茂樹会長)は、5月1日から11月30日までの7カ月間、第2回ペインテナンスキャンペーンを開催する。今回は10万円以上の工事が対象で、屋内塗装工事も含める。昨年に引き続きインスペクター制度による品質保証を行うほか、期間中に契約した顧客に対しては抽選で総額1千万円の賞品を贈呈する。同会会員であればキャンペーンへの参加資格があり、PRなどは各支部単位で推進していく。

 協賛メーカーは、昨年同様関西ペイント、日本ペイント、ロックペイントの3社。当初、より多くのメーカーに拡大する方針であったが、拡大した場合の保証仕様を会員が十分こなせるか不安な点と、昨年のキャンペーンでの3社の功績に配慮し、昨年に引き続き3社に絞った。協賛販売店の選定は支部実行委員会で行い、参加費は1社3万円以下とする。  会員が工事を受注した場合、事務手続きは@支部実行委員会へ工事受注報告書・施工計画書を提出A塗り替え工事技術マニュアルに基づく工事施工B支部実行委員会へ工事完成検査報告書の提出C支部実行委員会発行の塗膜性能保証書の受領および顧客への提出D支部実行委員会へ塗膜性能保証書発行事務手数料(1件5千円)の納入―という手順になる。

■<日本橋梁・鋼構造物塗装技術協会>鋼橋塗装技能者育成教育終わる

 (社)日本橋梁・鋼構造物塗装技術協会(本山蓊会長)主催による第20回鋼橋塗装技能者育成教育がこのほど終了し、4月27日午後、千葉市稲毛・ポリテクセンター千葉で終業式を行った。
 同教育は、優秀な現場管理技術者と技能工の育成、および正しい技能の継承を目的に、国土交通省や雇用能力開発機構などの後援の下、昭和56年から実施されているもので、今年は20回目。修了者は土木施工管理技士2級技能検定(鋼橋塗装作業)の学科試験が免除される。
 今回は全国から19人が参加。4月2日から27日まで、学科講習はポリテクセンター千葉、実技は富士教育訓練センターでそれぞれ合宿訓練を行い、最終日の試験に全員優秀な成績で合格した。

 第20回育成教育の修了者 (氏名、年齢、勤務先)  大道雅美(29)佐々木商会▽石原則夫(41)鈴木塗装工務店▽太田章次(26)第一塗装▽廣居大輔(26)橋梁塗装▽北原英征(25)ナカツカ▽阪本善行(25)磯部塗装▽高良智樹(29)建設塗装工業▽上田勇助(24)中川塗装▽牧野宇伸(28)大豊塗装工業▽冨士岡崇(27)大塚塗装▽村上大作(25)銀岡塗装店▽石橋康平(32)石橋塗装店▽櫻井忠(23)石橋塗装店▽柏木真一(44)東塗装▽礒野優作(20)静岡塗装組▽赤瀬川孝政(22)平岩塗装▽岡島有里(21)シンワ▽筒井章悟(18)住澤塗装工業▽高畑成雅(18)住澤塗装工業

■春の叙勲・春の国家褒章

政府は、2001(平成13)年度の叙勲受賞者を発表した。
 【勲四等瑞宝章】  ▽平野重徳(78歳)大和塗装代表取締役社長、日本塗装工業会理事。佐賀県  【勲六等単光旭日章】  ▽永島好孝(61歳)竹延塗装店工事部次長。大阪府
 【勲六等瑞宝章】  ▽長野功(65歳)大成塗装工業総職長。北海道

 政府は2001(平成13)年度春の国家褒章者を発表した。
 【黄綬褒章】  ▽尾崎武志(58歳)尾崎塗装工業会長、日本塗装工業会顧問。高知県  ▽星公弘(60歳)星塗工部代表取締役社長、日本塗装工業会参与。北海道  ▽中谷敏夫(74歳)日本塗装工業会参与。元東京都塗装高等技術専門校校長、東京都

■<マスチック>戸建て住宅改修工事 見積シミュレーションが完成

全国マスチック事業協同組合連合会のホームページに、このほど戸建て住宅改修工事の詳細見積シミュレーションが完成した。
 建物の構造、建築面積、延べ床面積、各階床面積のほか、外部足場、屋根足場、下地補修、塗装仕様などの種類を細かく入力すると、詳細な見積もりが表示されるもの。組合員のアンケート調査で得られたデータに基づき、その平均値で算出される。
 それぞれの項目には、用語説明があり、建築工事になじみのない一般消費者でも使えるよう工夫されている。
 アドレスは次の通り。 http://www.mastic.or.jp/mitsumori/index.html

■<神東塗料>DPC社導入品 日本市場へ

神東塗料は、技術提携先「デュポン・パフォーマンス・コーティング社」(DPC社)の導入技術による合弁会社「神東ハーバーツ社」を通じて4商品を発売した。  同社の水系塗料の基本コンセプトは、@重金属フリーで環境対応型A現行溶剤型設備の転用を可能とする作業性、など。DPC社は、環境規制が特に厳しい欧州で非溶剤型塗料を生産しており、その技術が同商品に生かされている。  今回発売した商品の概要は次の通り。

 【ストラクアG7001】2液型エポキシ塗料。  特長は、速効性・高防食性・高作業性。  用途は、建設機械・農業機械、建築資材分野など。
 【ストラクアD8000】2液型ウレタン塗料。  特長は、溶剤並の作業性・高耐候性など。  用途は、建設機械・農業機械、各種ベンダー、屋外用途建築資材、道路資材分野など。
 【ストラキッドG1080】焼付型アルキッド塗料。  特長は、1コート及び2コート対応型上塗としての外観品質、厚膜塗装可能な作業性。  用途は、家庭製品・自動車部品、一般金属塗装分野など。
 【ストラクアG1122】エポキシ系常温乾燥塗料。  特長は、速乾性・高防食性。  用途は、1コートおよび2コートプライマー用、家電製品・自動車部品、一般金属塗装など。

 問い合わせ先は、同社工業用塗料事業部(03・3522・1671)。

■<日本ペイント>「創色士制度」発足デザイン・設計・調色を提案

日本ペイント(本社・大阪市)は、独自の資格制度「創色士制度」を4月1日より開始した。
 顧客への色彩提案が新たな戦略として注目される中、発注された色に調色するだけでなく、顧客の商品企画から参画し、積極的に新意匠・新色彩を創出し提案することが求められている。そのためには、優れた「調色技能」のみならず「デザイン」や「塗料設計」などの分野にも精通する必要がある。
 同社は、そのような領域を「創色技術」と位置づけ、塗料メーカーにとって不可欠な「創色」の価値を尊重し、技術の継承と維持向上を図ることを狙いとした「創色士制度」を社内資格として認定し、処遇することとなった。これは国内企業においては例の少ない職能資格制度と職務資格制度を組合せたユニークな制度。具体的には「1級創色士」「2級創色士」「1級調色士」の3資格を設け、それぞれに求められるレベルを次のように定めた。

 ▽「1級創色士」調色技能に卓越しているとともに、塗料設計技術が理解でき、さらに顧客のデザインニーズに沿った「色」を創り出して自ら提案できる人材。
 ▽「2級創色士」調色技能に卓越しているとともに、塗料設計技術か、デザインニーズへの対応能力のどちらか一方を備えている人材。
 ▽「1級調色士」最高レベルの調色技能を有している人材。

 資格の認定は、「1級創色士」「2級創色士」については2年に1回、「1級調色士」については年に1回認定試験を実施する。  今後は、「創色士」として求められる技術の習得を支援するため、年に1回「創色士養成講座」を実施する予定で、講座では試験内容と同様「イメージコラージュ」(デザイナーが提案した塗装される商品にフィットした色を写真とキーワードなどで表現したもの)に対する創色の実技などを行う。  なお、第1回目の試験では「1級創色士」が2名、「2級創色士」が5名、「1級調色士」が28名認定されている。

■<日本塗料工業会>第16回通常総会

日本塗料工業会(藤井浩会長)の第16回通常総会は5月9日午後、東京・ホテルニューオータニで開かれ、任期満了に伴う役員改選の結果、新会長に白岩保関西ペイント社長が選ばれた。


【会長】白岩保(関西ペイント)
【副会長】澤田隆行(荒川塗料工業)▽鈴木淳平(日本特殊塗料)
【専務理事】大平和彦(日本塗料工業会)
【常務理事】
増田利平(日本塗料工業会)▽神長直之(日本塗料工業会)
【理事】田中弘文(アサヒペン・新任)▽坂部猛秀(アトミクス)▽北村眞一(イサム塗料)▽大橋一元(大橋化学工業)▽清水俊雄(カシュー)▽春田英彦(カナヱ塗料)▽前川郁夫(川上塗料)▽久保一孝(久保孝ペイント)▽大川信也(サンユーペイント)▽堀邉治信(神東塗料)▽伊藤英孝(スズカファイン)▽大森清(大信ペイント)▽吉治仁義(大同塗料)▽豊松正文(大日本塗料・新任)▽百目鬼健(太平化成)▽森井良一(太平塗料)▽田邊康秀(田辺化学工業)▽藤原三彦(中国塗料)▽大海博吉(東京ペイント)▽佐竹秀夫(トウペ)▽長島喬(長島特殊塗料)▽粕谷忠晴(ナトコ)▽椙山豊(日本化工塗料)▽藤井浩(日本ペイント)▽大江収(日本油脂BASFコーティングス)▽長谷川嘉昭(藤倉化成)▽水谷小一郎(水谷ペイント)▽中尾一平(ミリオンペイント・新)▽福井修平(武蔵塗料)▽兒玉眞利(ユニオンペイント)▽辻信一郎(ロックペイント)
【監事】神戸博(神戸税務会計事務所)▽北林伸一(フタバペイント)▽西成四郎(東日本塗料)
【顧問】山田基三(関西ペイント)▽田中益夫(関西ペイント)▽増子昇(東大名誉教授)
【参与】辻巌(ロックペイント)▽大場富之(メーコー)▽久保孝敏(久保孝ペイント)▽加藤正二(中国塗料)▽粕谷菊次郎(ナトコ)▽尾張正男(東日本塗料)

■<日本塗料協会>カラーコーディネーター検定対策セミナー

日本塗料協会(辻信一郎会長)は、平成13年度カラーコーディネーター検定試験の対策セミナーを東京塗料会館、大阪塗料会館の2会場で開催する。
 今回のセミナーでは、▽環境色彩設計の基本的考え方▽環境色彩計画の進め方▽事例紹介▽環境色彩提案ツール紹介等の講習と、▽課題物件の紹介▽課題物件の実地環境調査▽課題制作▽制作発表等の実習を行う。