◆ 日本塗装時報 2001年10月18日発行 1776号掲載記事◆

■<リフォーム支援センター>リフォーム業者の検索サイト開設

 財団法人の住宅リフォーム・紛争処理支援センター(東京・千代田区)は10月1日、事業者の検索などリフォーム情報を提供するインターネットのホームページを立ち上げた。
 同センターでは、6月に「住宅リフォーム事業者倫理憲章」を定めたが、これに同意した約2千の事業者が専門業者として登録されている。利用者は、工事内容・地域・リフォーム事例などの条件を入力し、登録された事業者を無料で検索できる。また、詳細な質問を受け付ける窓口として電話による相談センターも併設し、トラブルが生じた場合に無料で事実確認するサービスも始めた。
 ホームページの開設に際し、リフォネット推進本部は「リフォーム需要が高まる一方で契約書をかわしていない、契約があいまいで不当に高い料金を払わされるといったトラブルも絶えない。サイトの情報を役立てて欲しい」と、コメントしている。  (詳細は10月18日発行・記事へ)


■落書きを消して環境美化堺市で地域ぐるみの活動大塗装らが協力

 全国各地で落書きによる被害、環境の悪化が社会問題になっているが、地域ぐるみで環境美化に取り組む試みが10月6日、大阪・堺市で行われた。
 大阪府警・堺市らが主催し、地元の月州中学校の生徒や父兄、日本ガーディアン・エンジェルス関西本部のメンバーら約百人が参加。大阪府塗装工業協同組合と大阪昭和会の塗装指導により、大和川沿いの南海電鉄高架下壁面(35b2面、合計140平方b)の落書き消しに取り組んだ。
 今回の活動は「少年による環境美化活動(落書き解消・清掃)を通じて、少年の規範意識の啓発を図るとともに、安全で安心して暮らせる美しい街づくりに向けた地域ぐるみの取り組み」として実施したもの。米国での「環境犯罪学」の研究によると、汚れた街に犯罪が多発しており、逆に「街を美しくすれば犯罪が減少する」傾向が顕著に認められているという。このため大阪府警では、今年から環境美化に力を入れており、9月には大阪城公園で落書きを削り取る活動を実施。今回初めて塗装による落書き消しを行った。(詳細は10月18日発行・記事へ)

■<日本塗装工業会>第18回全国建築塗装技能競技大会

 (社)日本塗装工業会主催の第18回全国建築塗装技能競技大会は9月20、21日の2日間、長野市のビッグハット(若里多目的スポーツアリーナ)で開催された。全国の予選を勝ち抜いた1級29人、2級29人の選手は日頃磨いた技能をここぞと発揮し、静かな中にも緊迫した熱戦を展開。フレックスコート自由仕上げでは、趣向を凝らしたオリジナリティーあふれる作品が次々と完成し、来場者の目を楽しませた。競技の結果、1級の部は脇勇氏(熊本・亀田建装)、2級の部は渡邊豪志氏(愛媛・ワタナベ塗装)が「塗装技能日本一」の栄冠を射止めた。 (詳細は10月18日発行・記事へ)



各賞の入賞者

【1級の部】  ▽国土交通大臣賞・厚生労働大臣賞=脇勇(44歳・熊本・亀田建装)▽国土交通省総合政策局長賞=丸山繕裕(39歳・福岡・えがみ塗装工業)▽長野知事賞=星野義彦(30歳・新潟・みうらや)▽長野市長賞=豊島道彦(35歳・愛媛・豊島塗装)▽建設業振興基金理事長賞=米野浩二郎(30歳・大分・フジケン塗装)▽中央職業能力開発協会長賞=原栄司(47歳・長野・中島塗装店)▽日本建設団体連合会長賞=日比野記之(34歳・北海道・辻元塗装工業)▽日本塗料工業会長賞=添田伸(27歳・北海道・ソエダ塗装工業)▽日本塗料協会長賞=小銭勝明(43歳・岡山・黒崎塗装店)▽日本塗装工業会長賞=藤崎利成(30歳・佐賀・藤崎塗装)  

【2級の部】  ▽厚生労働大臣賞・国土交通大臣賞=渡邊豪志(27歳・愛媛・ワタナベ塗装)▽厚生労働省職業能力開発局長賞=鈴木友和(24歳・長野・五明)▽長野県知事賞=永嶋修士(26歳・神奈川・霧島塗装)▽長野市長賞=宮脇梨栄(25歳・大分・麻生塗装)▽建設産業教育センター理事長賞=山口亮一(22歳・長崎・藤川塗工)▽中央職業能力開発協会長賞=管憲之(27歳・福岡・太平塗装)▽全国建設業協会長賞=堀内泉(26歳・東京・綜合リフォーム企画)▽日本塗料商業組合理事長賞=山本健(30歳・島根・三共塗装)▽日本建築仕上材工業会長賞=武藤浩樹(26歳・山口・武藤塗装店)▽日本塗装工業会長賞=中山健一(32歳・佐賀・熊岡塗装店)  

【部門賞(1級)】  ▽合成樹脂エマルションペイントローラーブラシ塗り仕上げ=豊島道彦(35歳・愛媛・豊島塗装)▽つや有合成樹脂エマルションペイントはけ塗り仕上げ=丸山繕裕(39歳・福岡・えがみ塗装工業)▽調整仕上塗材平滑仕上げ=原栄司(47歳・長野・中島塗装店)▽調整仕上塗材自由仕上げ(金)=大平茂夫(43歳・東京・石澤塗装)▽調整仕上塗材自由仕上げ(銀)=福井孝明(36歳・東京・イワサ)▽調整仕上塗材自由仕上げ(銅)=藤崎利成(30歳・佐賀・藤崎塗装)▽防水形複層塗材E模様吹き凸部処理仕上げ=丸山繕裕(39歳・福岡・えがみ塗装工業)▽調色=星野義彦(30歳・新潟・みうらや)  

【部門賞(2級)】  ▽合成樹脂エマルションペイントローラーブラシ塗り仕上げ=根森秀樹(27歳・神奈川・大久保塗装店)▽つや有合成樹脂エマルションペイントはけ塗り仕上げ=宮脇梨栄(25歳・大分・麻生塗装)▽調整仕上塗材平滑仕上げ=渡邊豪志(27歳・愛媛・ワタナベ塗装)▽調整仕上塗材自由仕上げ(金)=川島信吾(27歳・東京・川島塗装)▽調整仕上塗材自由仕上げ(銀)=今堀歩(21歳・大阪・石渡康三郎塗装店)▽調整仕上塗材自由仕上げ(銅)=渡邊豪志(27歳・愛媛・ワタナベ塗装)▽防水形外装薄塗材Eローラーブラシ塗り仕上げ=山口亮一(22歳・長崎・藤川塗工)▽調色=縣佑次(24歳・静岡・伊東塗装店)  

【特別賞】  ▽信濃毎日新聞社賞=鈴木友和(24歳・長野・五明)▽SBC信越放送賞=原栄司(47歳・長野・中島塗装店)▽長野放送賞=齊藤誠一郎(39歳・茨城・斎藤菊正塗工)▽テレビ信州賞=松元晴夫(39歳・埼玉・長谷川塗装店)▽長野朝日放送賞=仲田功(40歳・茨城・伊藤塗装店)▽NHK長野放送局賞=宮澤啓司(28歳・長野・宮澤塗装工業)▽長野県建設業協会=小野新一(29歳・埼玉・佐藤塗装工業)▽長野県建築士事務所協会賞=宮脇梨栄(25歳・大分・麻生塗装)

 1級石材調  2級木目調

■<橋塗協>「鋼構造物塗装工事管理技士」 今年度118人を認定

(社)日本橋梁・鋼構造物塗装技術協会は、平成13年度「鋼構造物塗装技士」認定講習および更新講習を実施し、新規受講者40名、更新受講者78名の計118名が「鋼構造物塗装工事管理技士(1級相当)として認定された。これにより総認定数は559名となった。
 今年度の新規認定講習会は、7月31日〜8月3日の3日間、東京塗装会館で行われた。講習内容は、安全管理、工程管理、労働法、品質管理、橋梁、施工計画、建業法・道交法・道路法、塗装持論、塗料持論。最終日には試験が実施された。


 13年度の認定者

 青山幹雄▽赤塚一雄▽新井暢浩▽石渡丈士▽井上和彦▽加藤英樹▽鎌倉正典▽川崎雅巳▽川村清吾▽喜多正信▽小島清介▽小瀬戸弘樹▽古室健史▽佐藤一臣▽城野重和▽正田穣▽鈴木明▽鈴木浩二▽鈴木正幸▽高羽謙▽千葉昌和▽続石正志▽月舘秀樹▽常田省三▽長尾博道▽中田恵治▽長家秀典▽中村正雄▽根元正康▽林俊一▽寶来国明▽堀田智文▽松本正幸▽水野博人▽武藤剛▽山田輝雄▽雷哲治▽脇長正▽砂川広志▽小島光世志  

 更新講習は全国7都市で開催され、対象の平成8年の資格取得者78名が受講・更新手続きを行った。
 更新講習の開催地、開催日、会場、更新者数は次の通り。


 福岡、8月23日、福岡センタービル、11名▽大阪、27日、JH吹田管理事務所、7名▽名古屋、29日、名古屋国際会議場、15名▽仙台、9月4日、ホテル仙台ガーデンパレス、2名▽東京、6日、東京塗料会館、26名▽金沢、7日、労済会館、6名▽広島、11日、弥生会館、11名。
■<大阪府技能士会連合会> 技能グランプリ大阪開く
  (社)大阪府技能士会連合会主催による第13回大阪府技能競技大会(技能グランプリOSAKA)が9月29日、摂津市のポリテクセンター関西で開かれ、大阪府塗装技能士会(大内一生代表幹事)と大阪府塗装工業協同組合(石渡敏一理事長)、日塗装大阪府支部(杉山則夫支部長)は昨年に引き続いて参加した。
 同大会は、技能士の技能向上と、技能の重要性を府民にアピールするため毎年行われているもの。会場では建築塗装のほか、タイル、建築板金、広告美術など幅広い分野から14団体が参加して競技を行った。


 当日は、大内幹事のあいさつ、五十嵐技能士会副会長による課題説明のあと、直ちに競技に移り、1級3人、2級2人の選手が「調整仕上塗材自由仕上げ」「調整仕上塗材平滑仕上げ」の課題に取り組んだ。 審査は、自由課題が30点満点で「模様のアイデア」「作業技術」、平滑仕上げが45点満点で「下地ジョイント処理」「精度」「コテさばき」、共通項目が25点満点で「ちりまわりの精度」「整理整頓」「作業態度」などについて採点した。

 出場選手は次の通り。  
【1級】隅田和彦(五十嵐塗装店)▽舟本広治(松山塗装店)▽神農豊(此花工業所)  
【2級】今堀歩(石渡康三郎塗装店)▽大山哲央(此花工業所)

■<オーウエル>ISO14001認証取得塗料販売店で初めて

 オーウエル(片山徹社長)は8月29日、大阪店・東京店と大阪営業所でISO14001の認証を取得した。  同社は、塗料・周辺機器・設備・工事の販売に関して、▽すべての事業活動において環境配慮型商品および機器・設備の提案、拡販を行い環境負荷の低減を推進する▽省資源・省エネルギーおよび廃棄物の削減を促進し、資源を効率的利用するととともに塗料製品を適正に管理して、大気汚染、悪臭防止に努める▽環境対応の目的・目標を設定し、実施状況を定期的に評価して見直しを行い継続的改善に努める、などの環境方針を掲げ、昨年7月よりISO14001取得への取り組みを行っていた。
 同社では今後も、環境改善に役立つ商品・システムを積極的に販売するための推進力を付け、社内外にアピールできる企業にしたい、としている。(詳細は10月18日発行・記事へ)

■<関西ペイント>平塚開発センターで「コージェネレーション・システム」

  関西ペイント(本社・大阪市)は平成12年12月、省エネルギー活動の一環として、神奈川県平塚市の開発センターに「コージェネレーション・システム」を設置したが、本格稼動7カ月間の実績成果がこのほどまとめられた。

 開発センターにおける省エネ実績は次の通り。

 @電力量削減―本格稼動2月以降前年同月比の10%減少A生産工場における都市ガス使用量削減―コージェネ設備運転時に発生するエンジン冷却熱を利用して、生産工場の蒸気ボイラー用の潅水加温を実施し、従来使用の都市ガス5%削減B炭酸ガス排出量削減―年間11%削減の見込みCトータルで大幅なコストダウンの実現(電気費=100とする時マイナス61)。  同社では、全工場でのISO14001認定取得、エネルギー削減、地球温暖化防止、産業廃棄物排出量削減、廃塗料のケミカルリサイクルの推進、有害物使用削減、グリーン調達など環境経営度を高めており、これらの活動詳細を「環境報告書2001」として公開する予定だ。(詳細は10月18日発行・記事へ)

■日ペとDICが合弁会社設立 金属板用プレコート塗料で

 日本ペイント(大阪・藤嶋輝義社長)と大日本インキ工業(東京・奥村晃三社長)は9月26日、両社の金属板用プレコート塗料事業を統合し、2002年1月をめどに合弁会社を設立することで合意した、と発表した。
 金属板用プレコート塗料は、鉄などの金属薄板に塗装し、塗装鋼板を作るための塗料。近年は主要ユーザーである建材業界の需要が低迷し、家電業界でも海外への生産移転などで国内生産が落ち込んでいる。2000年の市場規模は、4年前の1996年に比べ、生産・数量とも約20%減少したという。国内市場約330億円のうち日本ペイントは約100億円、DICは40〜50億円の売上げがあり、事業統合後のシェアは40%強になる見通し。(詳細は10月18日発行・記事へ)