◆ 日本塗装時報 2002年1月1日発行 1779号掲載記事◆

■<日塗装>合同祝賀会開催

 (社)日本塗装工業会(大澤茂樹会長)は12月18日夕、東京・赤坂プリンスホテル「五色館」で、平成13年度受章者合同祝賀会を開いた。
  乃一稔理事の司会で会歌を斉唱、渡邊副会長が開会の辞を述べたあと、栗田常務理事が受章者一人ひとりを紹介した。 あいさつに立った大澤会長は「本年度の事業は順調に進んでいる。海外研修はオーストラリア・シドニーで開催し、好評を得た。5月に宮崎・シーガイアで開催した総会では、日塗装の今後の方向性を決めた。つまり公益法人として存続するため、業界外から理事20人を選任するなど記念すべき総会であったと思う。9月には全国建築塗装技能競技大会を長野で開いたが、今回から優秀技能者を育てた事業主を表彰することにした。次年度に向けては理事会で3重点施策を決定、今後これに従って社会に貢献する具体的施策を推進していく。このように公益法人としての事業は順調に進ちょくしている。本日、出席された受章者の皆様には、十分健康に留意され、今後とも一層のご指導ご鞭撻をいだだきたい」と述べた。



 来賓の扇千景国土建設大臣は「多年塗装業の皆様は建設現場においてモノづくりに真しに取り組まれており、心から敬意を表したい。現下の建設産業は市場の大きな変化に直面しており、耐久性の向上、新工法の開発などが課題となっている。消費者ニーズはますます高度化、多様化しており、先人の築かれたハード面を大切にしながら、新しいソフト面を開発していくことが大事であると思う。21世紀の建設産業を魅力あるものにするために、塗装業の発展を祈念している」と祝辞を述べた。

 これに対し、受章者を代表して佐藤吉平氏は、『どんな人間でも、一生に一回は、その人間に相応した華々しい時期があるものだ。その時期をどう過ごすかで、その後の人生が決まるのだ』という谷崎潤一郎の言葉を引用し、「まさに私たちにとって、今こそその時期であり、有意義に過ごしたい」と含蓄のある謝辞を述べた。 このあと、坂倉政丸相談役の発声で乾杯。パーティーでは官公庁関係者ら多数の来賓を交えて歓談し、最後に河野玉吉副会長の閉会の辞で締めくくった。(詳細は1月1日発行・記事へ)

■<日塗装>ペインテナンスキャンペーン 成約は約2千件に

 日塗装は、理事会に先立って開いた第46回全国支部長会で、2001年度のペインテナンスキャンペーンの現時点でのとりまとめ結果を発表した。  それによると、成約件数は全国の合計で約2000件で、前回の3200件には及ばなかった。成約件数が多かった支部は@北海道(189件)A愛知(176件)B神奈川(167件)など。逆に高知、岐阜の両支部では成約の報告がなかった。(詳細は1月1日発行・記事へ)

■<日塗装>新しい専門工事業の確立へ 14年度の重点施策案決まる   日塗装は、第188回理事会で、平成14年度の重点施策案をまとめた。それによると、「総合仕上工事業と特化した専門工事業への展開を推進する」の長期方針の下に、重点施策は@建設産業の一翼を担う「新しい専門工事業」の確立を目指すA社会のニーズを充たす諸施策を展開するB社会から評価される業界団体組織の確立および会員企業の健全な発展に資する―の3本柱とした。ほぼ前年度と同様の内容で、今後これに従って各委員会の具体的事業を策定する。

  平成14年度重点施策案の趣旨は次の通り。

  建設産業界が大きく変革する中、塗装工事業界も多くの課題に直面している。今こそ旧習の創造的破壊を成し、新たな業界構造構築に向けて力強く諸施策を展開することが必要である。本年は特につぎの3点に重点的視点を置き、実施する。
  第一に、建設産業の再生、発展の一翼を担い得る「新しい専門工事業」の確立を目指す。  専門工事業の本質は直接施工する力である。この能力を十分に発揮するための人材育成と技術革新を図り、自主的品質管理機能を充実させることが重要である。さらに建設産業の一員として、将来を志向した新しい建設生産機構や品質システム等の研鑽を積み、建設産業発展に寄与する事業を展開する。
  第二に、変化の著しい社会のニーズに応える諸施策を展開する。  情報化・国際化への対応、少子・高齢化への対応、環境保全への対応、リフォーム市場への対応等一般社会の要求を満たし、社会の信頼と期待に応える諸事業を展開する。 第三に、業界が一致団結し健全な発展を成し、業界団体の使命がより高い公益性をもって発揮されるための組織、運営の一層の改善に努めるとともに会員各社が自己責任を果たし「技術と経営に優れた企業」として発展するに資する諸事業を促進する。

■<日塗装>来期も大澤会長で 第188回理事会で内諾

 日塗装は12月18日、合同祝賀会に先立って同ホテルで第188回理事会を開いた。その中で来期の役員改選について審議、会長候補者には、引き続き大澤会長の続投を要望したところ、大澤会長より内諾を得た。これにより、来期も大澤会長の下で、各事業を推進していくことが決まった。
 当日の理事会の議案は@平成14年度重点施策案に関する件A役員改選に関する件B平成14年度優秀施工者国土交通大臣顕彰に関する件C新規加入者承認および退会者報告Dその他。

■<日塗装>オーストラリアで海外研修を実施

 日塗装は11月25日から30日まで、33人が参加し、オーストラリア・シドニー市で海外研修を行った。
現地では、MPA(オーストラリア塗装工業会)のメンバーが応対し、職業訓練校や塗装現場を見学した。

■<日塗装>会員数3569社に

 平成13年12月18日現在の日塗装の会員数は3569社となった。4月17日の理事会開催時は3637社であったが、その後入会が23社、退会が91社あり、差し引き68社減少した。

■「第10回塗料産業フォーラム」業界IT化と環境問題をテーマに  

 (社)日本塗料工業会と(社)日本塗料協会は12月5日、「第10回塗料産業フォーラム」を東京塗料会館、大阪塗料会館の2会場で開催した。  今回は、塗料業界全体で取り組むべきとされる環境問題と、最も関心が高いとされる業界IT化、製品や製造事業所の安全問題の3テーマについて説明があった。

 講習、講師名は次の通り。

「塗料産業におけるLCA検討活動」
  講師:(社)日本塗料工業会LCA検討委員・平野公則氏(関西ペイント・品質環境本部部長)

「塗料受発注におけるEDIシステムの開発」
  講師:(社)日本塗料工業会EDIアドバイザー・堀川正昭氏

「コーティング・ケア活動の現在と課題」
  講師:(社)日本塗料工業会国際部長・藤原治郎氏  

「製品安全に関わる環境・安全問題」
  講師:(社)日本塗料工業会製品安全部長・村田勝美氏

「塗料製造事業所の環境・安全問題」
  講師:(社)日本塗料工業会常務理事・増田利平氏(詳細は1月1日発行・記事へ)