◆ 日本塗装時報 12月18日発行 1792号掲載記事◆

■TOKYO塗り替えフェア開催 4600人が来場 実演コーナーなど人気に

塗替えフェアー  「いいいろ塗装の日」に合わせて、東京都塗装工業協同組合(木村太一理事長)は11月15、16の2日間、東京都都市計画局との共催で、「TOKYO塗り替えフェア2002」を開催、塗装に関する相談や塗装実演、積算・色彩プレゼンテーションなどを行った。あいにくの寒波にもかかわらず2日間で約4600人が来場、リフォームに関するトラブルがひん発している中で、住まいの塗装への消費者の関心の高さをうかがわせた。
 同フェアの来場者アンケートの集計結果(941人)によると、男女比率は男性62%、女性38%。年齢は60歳以上が32%と最も多く、次いで50代(27%)、40代(18%)、30代(13%)、20代(6%)の順。
 職業は、一般が71%、塗装関係が23%、塗料関係が6%。イベントの情報を知ったのは▽組合案内(29%)▽チラシ・ポスター(24%)▽都広報(14%)▽通りがかり(12%)▽メディア(5%)▽組合員の紹介(3%)▽その他(13%)という回答を得た。

 各コーナーの印象では、「良い」という回答が多かった順に▽塗装専門校・実演コーナー(52%)▽環境コーナー(43%)▽住まいの塗装なんでも相談(41%)▽積算相談・色彩プレゼン(34%)。係員の対応は、67%が「良い」と答えた。
 同組合では来年度も東京都と共催で実施することを決めているが、今回のアンケート結果を踏まえ、実演コーナーを増設するなど、より消費者にアピールする企画を検討していく。

■光触媒コーティング材 大塗装が研修会ひらく

大塗装講習会  大阪府塗装工業協同組合(石渡敏一理事長)は11月27日、大阪塗料会館で「光触媒コーティング材」および「高齢者の雇用助成制度」についての研修会を開催した。
 
 大阪府中央会や雇用・能力開発機構の助成事業として実施したもので、セミナーに先立って、三ツ橋建彦副理事長が「光触媒コーティング材は未来の仕上げ材料として大変注目されているが、その正しい知識を習得するため、同材料の開発をいち早く手がけている松下電工研究員の井上課長に講師をお願いした。また第二部では昨年度から実施している人材確保推進事業の一環として組合員企業に調査した結果、高齢者の活用への関心が高かったため取り上げた。今後も施工管理技士などのセミナーを実施する予定であり、講習には誘い合って積極的に参加していただきたい」とあいさつ。

 続いて、井上稔・松下電工新事業推進部コーティング事業推進グループ課長が光触媒コーティング材の概要を説明。続いて村井ゆかり・人材確保推進事業専門アドバイザー(社会保険労務士)が高齢者の有効な雇用および助成制度について説明した。

■<東塗協>需要開発、IT化など推進

 東京都塗装工業協同組合は12月4日、正副理事長らが出席して記者会見を行い、塗り替えフェアや今年度事業の実施状況について説明した。
 需要委員会では、今回の塗り替えフェアのほか、組合員の市場へのPRをサポートするため組合ポスターや塗装診断士PRポスター、組合ステッカー・幟などを作成。塗装診断士講習会や認定診断士のステップアップ講習会などを開催している。また、来年度の塗り替えフェアは、東京都が開催する江戸開府400年事業に合わせて企画していく予定。
 性能保証審査委員会では都住宅局などへの保証書の発行、戸建住宅の塗装工事の保証などを実施、保証債務は15億円に達しているが、まだクレームは1件もないという。
 IT委員会は、建設CALSなどへの対応のため、経営委員会とともに移動講習会を開催しているほか、インターネット活用などのIT化推進を研究している。(メールアドレスは組合員のうちすでに300社以上が取得ずみ)
 専門校運営委員会は、来年度の入校生を60人程度確保する予定。都内の専門校のうち、約4分の1は入校生不足のため休校しているが、同校は開校後43年間、毎年着実に新入生を確保しており、都内の専門校の模範となっている。
 このほか、労務安全委員会は、産業廃棄物処理の調査研究、各種資格取得講習会の開催、安全大会の開催などを推進。技術技能委員会は、技能講習会、各種技能検定予備講習会の開催、塗装機器・塗料新製品の調査研究などを推進している。

■<日塗協・中部支部>一般向け講習会を開催

日本橋梁・鋼構造物塗装技術協会(本山蓊会長)の第30回総会は5月17日、東京・KKRホテル東京で開かれ、01年度事業報告・決算、02年度事業計画・予算案を承認した。
02年度の事業計画では、@会員企業の品質認証システム(ISO/Q―JASP)の取得を支援するA塗装工事に関する新しい施工技術の開発を行い、市場導入を図るB塗装便覧の改定に向けて原案作成などの準備作業を進めるC塗装工事安全施工技術指針を作成し、会員企業の安全施工体制の確立に役立てるD会員企業に対し、独占禁止法及び入札適正化法への理解を高め、公正な受注活動を推進するよう啓蒙を図る――を重点事業に掲げ、各委員会で具体的事業を実施する。
 「技術委員会」の主な事業は▽「高塗着スプレー」「モイスチャーブラスト」「飛散防止用シート・ネット」などの新しい施工技術の研究▽低温塗装システムの開発▽「塗り替え塗装の性能規定化」をテーマに土木研究所の指導を受けて、調査・研究を行い、その成果を『鋼道路橋塗装便覧』の改定作業に役立てる▽発注者への技術提案を行うため、耐候性鋼で製作された橋梁の『防食塗装施工要領案』を作成する▽コンクリート塗装に関する市場調査・新技術調査▽橋梁塗装研究所の設立構想についての検討――など。
 「安全委員会」は▽『塗装工事安全施工技術指針案』の作成▽安全パトロールの実施▽安全講習会の開催▽技術協会と日本橋梁建設協会、プレストレスト・コンクリート建設業協会で構成する安全協議会への参加▽国土交通省が主宰する「足場安全対策検討委員会」への参加▽会員各社が作成する「塗装工事安全施工マニュアル」の作成の指導・支援▽『塗装工事KY活動用テキスト』の作成――など。

 「教育研修委員会」は▽第21回鋼橋塗装(中級)訓練教育の実施▽2級土木施工技術検定受験準備講習会の実施▽1・2級技能検定試験の実施への協力・予備講習会の実施▽鋼構造物塗装認定講習・更新講習の実施▽構造物塗装工事管理技士養成委員会の運営――など。
 「特別委員会」は、国の機関、日本道路公団及び首都・阪神高速道路公団が発注する塗装工事について、契約及び入札制度をはじめ、その塗装工事の技術・施工課題等についての問題点を整理し、合理的でかつ効果的な塗装工事の施工法の提案事項について審議・検討する。(詳細は6月18日発行・記事へ)

■<ニッペホームプロダクツ>全社でISO14001取得

 日本ペイント(本社・大阪市)の家庭用塗料事業分担会社・ニッペホームプロダクツ(杉岡史朗社長)は、ISO14001の審査を全社一括(北海道支店から九州支店までの全16サイト)で受け、10月21日に認証登録された。家庭用塗料業界としては、全社一括で登録されたのは今回が初。
 同社が主に取り組んだテーマは、▽環境配慮型商品の売上構成比を上げる(塗料およびインテリア商品)▽環境配慮型商品の開発および改良に注力する▽廃棄物の削減に取り組む、の3点。具体的な活動としては、▽環境配慮型商品の売上構成比を3%アップすること▽環境配慮型商品を@環境にやさしい商品A環境を護る商品B環境を彩る商品の3つに区分登録し、各地区で販売計画を策定し推進すること▽環境配慮型商品の開発及び改良に注力すること▽廃棄物の5%削減を目指すこと、を掲げた。
登録の概要は次の通り。
【社名】ニッペホームプロダクツ(全16サイト)
【環境マネジメントシステムの範囲】家庭用塗料の商品開発および販売、ならびにインテリア商品(壁紙・障子紙・床材など)の仕入れおよび販売
【登録年月日】2002年10月21日
【登録機関】日本化学キューエイ
【登録番号】JCQA・E・0418

 日本ペイントでは、「環境保全と資源エネルギー低減に貢献するエコカンパニーとして信頼される企業となる」をビジョンとして掲げ、国内の関連会社全17社のISO14001認証取得を05年までに完了するよう推進しており、同社で6社目の取得となった。

■<トウペ>冬のキャンペーンを実施「ニューガーメット」20周年で

トウペ(本社・大阪府堺市)は、耐候性ふっ素樹脂塗料「ニューガーメット」の発売20周年を記念した「20周年ありがとうキャンペーン」と「WINTERほっとキャンペーン」を実施している。
 「ニューガーメット」は、1982年に発売以来、3000万平方bにおよぶ施工実績のある商品で、20年の実曝により耐候性が証明されており、最近では、個性的なデザインで有名な大阪市舞洲焼却場にも採用された。同セールは、ニューガーメット上塗り各種商品(付帯商品は除く)を対象に、石油缶1缶につき全国共通信販系図書券500円をプレゼントする。開催期間は平成15年3月31日まで。
 「WINTERほっとキャンペーン」では、弱溶剤形ウレタン樹脂塗料「ニューウレタン類」を中心に、水系塗料(ハイウェザー類・スイセイアクレ)、VOCフリータイプエマルション塗料(ウォルテックスVフリー)、無鉛エポキシプライマーなど環境配慮形汎用塗料各種1缶を購入ごとにポイントをカウントし、合計ポイントに応じた景品をプレゼントする。開催期間は、平成15年1月31日まで。
 各商品のポイント、および景品は次のとおり。
ポイント
【10点】ニューフッソ21DC
【7点】ニューシリコン21▽ニューハイテン21
【6点】ハイウェザー類
【5点】ニューウレタン21種、優類▽トアスイセイウレタン、シリコン
【4点】タイトプライマー類
【3点】ウォルテックスVフリー▽トアスイセイアクレ▽エピライトマイルド

景品
【20点】全国百貨店共通商品券
【15点】ビール券
【11点】QUOカード

■<色彩研究所>高齢者が好む色を研究データ集として発行

 (財)日本色彩研究所は、「消費者が好む色・嫌う色(高齢者編)」をこの度発行した。
 同研究所では、消費者がどのような色を好み、嫌っているかについて10代から50代の消費者をターゲットに調査を行ってきたが、今回は60代から80代の男女395名を対象に調査を行うことで、50代以下とのデータの比較を行っている。 また、コラムとして高齢者に対する色彩情報として、好悪という心理的データや視覚特性の変化と特長に関するコラムも掲載している。
 主な目次は次の通り。
 ▽高齢者が好む色(全般的傾向、性別による違い、年代による違い)▽高齢者が嫌う色▽好きと嫌いによる色のタイプ分類(10〜50代の傾向、高齢者の傾向)▽黒の印象と連想(黒の印象のよしあし、連想語)▽商品別嗜好色(浴槽、カーペット、セーター)▽データ集(嗜好グラフ、嫌悪グラフ、数表、被験者属性)
 同書に関する問い合わせ先は、同研究所(03・3403・8422)。

■各塗料メーカー中間決算報告

○今月号掲載分
関西ペイント  大日本塗料 日本ペイント エスケー化研 イサム塗料 ロックペイント 中国塗料 アサヒペン 神東塗料 トウペ