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◆ 日本塗装時報 2004年9月18日発行 1817号掲載記事◆

■日塗装 外断熱・FCスウェードに高い関心
建築RR&C展アンケート結果

 (社)日本塗装工業会(河野玉吉会長)は、第10回建築リフォーム・リニューアル&コンバージョン展に出展した際のアンケート調査結果をまとめた。それによると、湿式外断熱工法への関心はきわめて高く、使用したいという回答が93%にも達した。また従来のビニールクロスに代わる内装材としてフレックススウェードが注目され、テクスチャーや手触り感が高い評価を得た。同会では、今回の結果を受けて、さらにこれらの工法の普及促進に力を入れていく。

【職業】
▽学識・研究関係者11%
▽建築設計関連12%
▽官公庁2%
▽総合建設業21%
▽管理・デベロッパー関連4%
▽製造業19%
▽販売業12%
▽その他19%
【業者を選ぶ際に重要視すること】
▽責任施工31%
▽コストが安い15%
▽施工実績が多い11%
▽サービスが良い6%
▽施工管理の徹底19%
▽アフターサービスが充実17%
▽企業規模1%
■内装仕上に関して―――――――
【ビニールクロス仕上げについて】
▽満足15%
▽満足はしていないが他に良い物がない45%
▽不満36%
▽その他4%
【不満の理由】
▽容易に剥がれる19%
▽継ぎ目が目立ち、安っぽく見える50%
▽健康を阻害する成分を多く含む27%
▽その他4%
【興味がある内装仕上げ】
▽ビニルクロス張り10%
▽左官仕上げ29%
▽板張り仕上げ19%
▽塗装仕上げ(つや消し)16%
▽塗装仕上げ(デザイン)26%
■フレックススウェードに関して―――――――
【フレックススウェード仕上げの感想】
▽大変気に入った9%
▽興味がある76%
▽あまり興味がない15%
【気に入った理由】
▽テクスチャー・柄21%
▽手触り感(スウェードタッチ)21%
▽色選択の自由13%
▽高級感9%
▽落ち着き感・安らぎ感13%
▽容易に施工できる13%
▽仕上げが長持ちする4%
▽メンテナンスが容易5%
▽コストが高い1%
【一番好ましいフレックススウェード仕上げ】
▽刷毛仕上げ18%
▽木目調仕上げ45%
▽ラグローリング仕上げ21%
▽植毛鎖骨ローラー仕上げ16%
【塗装仕上げを採用したいか】
▽使いたかったが良い工法がない12%
▽使いたいが塗工法はコストが高い39%
▽良い工法ができたので使いたい30%
▽塗仕上げには興味がない8%
▽その他11%
【デコレィテブペイント仕上げは広まるか?】
▽広まる24%
▽やや広まる60%
▽広まり難い10%
▽その他6%
■外壁に関して―――――――
【湿式外断熱工法を知っていたか】
▽良く知っている9%
▽知っている43%
▽今日初めて知った47%
▽興味が無い1%
【外壁改修で重要視する事】
▽安全性(剥離・落下防止)20%
▽防水性21%
▽断熱性15%
▽耐震性5%
▽意匠性6%
▽長期保守性6%
▽長寿命化(資産保全性)12%
▽結露防止8%
▽省エネ確保4%
▽工事中の雑音振動対策3%
【湿式外断熱工法による外壁リフォームに
断熱以外の機能を付加できる】

▽良く知っていた38%
▽知っていた57%
▽今日初めて知った5%
【湿式外断熱工法を使用したいか】
▽以前使用したことがある3%
▽すぐに使用したい6%
▽使ってみたい87%
【湿式外断熱工法についてどう思うか】
▽大変に良い工法である21%
▽施工コストが高い24%
▽断熱材の防火耐火性が心配16%
▽優れた性能・機能があることを知った32%
▽急速に普及すると思う6%
▽日本には適さない1%
【湿式外断熱工法に求める付加価値】
▽断熱による省エネルギー25%
▽コンクリートの耐久性向上19%
▽メンテナンスサイクルの延長24%
▽コンバージョンにおけるモールディング
   による外観デザインの変更7%
▽地震時のタイル等の外壁落下防止9%
▽室内環境の改善
  (結露・カビ・ダニ等発生防止)16%
【外壁改修工事で湿式外断熱工法を採用する際に重要視すること】
▽意匠設計9%
▽最適断熱設計9%
▽施工時期5%
▽施工中の騒音3%
▽防火性能7%
▽施工コスト22%
▽結露防止7%
▽長期修繕費用の軽減12%
▽仕上材の耐久性17%
▽仕上材の汚れ防止性能9%


◆ 日本塗装時報 2004年9月18日発行 1817号掲載記事◆

■日塗装 全国支部長会開く

 (社)日本塗装工業会(河野玉吉会長)の第56回全国支部長会は9月7日、東京・世界貿易センタービルで開かれた。

 冒頭、河野会長は「今回はあいにく台風が接近し、九州、沖縄、四国の支部長が出席できなくなったが、これから年度後半に向かって役員一同、しっかり腰を据えて皆さんのためになる活動をやっていきたい」とあいさつ。

 議事に移り、

▽湿式外断熱工法営業戦略講習会
▽同工法基幹技能者養成講座▽工事指導員研修
▽第5回ペインテナンスキャンペーン施工件数
▽経営者セミナー開催日程▽らくがきなくし隊
▽カラーコーディネーター3級セミナー開催
▽第10回建築リフォーム・リニューアル&コンバージョン展

―などの報告を受け、質疑応答を行った。

■「らくがきなくし隊」 年間を通じて活動

  日本塗装工業会需要委員会(瀧山快助委員長)では、昨年度から「らくがきなくし隊」のネーミングで、11月16日の「いいいろ塗装の日」に合わせて環境美化活動に取り組んでいるが、今年度からは年間を通じて実施していくことになった。
 活動の支援のため、昨年度と同様、ワッペン、幟を制作する。また、日塗装のパンフレットは3万部を制作、5千部を本部にストックし、2万5千部を各支部に発送する。
 昨年は11支部から実施報告があったが、ほとんどが無償のボランティアとして行われた。活動を今後も定着させるためには、行政などからの支援を得て有償化していく必要があるが、同委員会ではこうした事例の報告を求めている。

■ポスターコンテスト 182作品が応募

 今年度の日塗装主催「いいいろ塗装の日ポスターデザイン画コンテスト」には、151件182作品の応募があった。
入賞者は次のとおり。

【最優秀賞=写真】
今田久美(主婦、48歳、東京都)

【優秀賞】
松岡英男(グラフィックデザイナー、65歳、山形県)
小林千華(学生、20歳、滋賀県)
伊藤麻里(無職、21歳、愛知県)

【佳作】
井野由貴子(会社員、28歳、千葉県)
石原誠(グラフィックデザイナー、22歳、大阪府)
川村亮二(グラフィックデザイナー、52歳、岩手県)
勝田憲一(無職、北海道)
柏木勇三(商業デザイナー、54歳、岩手県)

■一心塗装 人体に安全で効果が長期間持続
抗菌・防カビ剤「ビーミックス」

 食品工場や倉庫、病院、マンションなどではカビの発生が悩みの種。従来、国内ではJISが指定する5群13菌のうち、5菌に効けば防カビ剤として承認されたが、より幅広い種類の菌に効果のある防カビ剤が求められていた。こうしたニーズに応えて開発された、安全で強力な抗菌・防カビ剤「ビーミックス」(商品名)が注目されている。
 同品は、一般建築から頻繁に検出される85菌をすべてクリアし、O−157やMRSA、黄色ブドウ球菌などを含むほとんどの菌種に効果がある。処理面は「バリア効果」により、カビや菌を寄せつけない。
 環境ホルモンやダイオキシンなどの有害成分を含まず、人体への安全性は日本食品分析センターの試験結果でも立証されている。
 特長は▽薬剤が水に溶けにくく、気化しないので効果が長期間持続する▽耐性菌が生まれにくい▽塗料・ワックスに混ぜて、壁、天井、床などどんな場所にでも施工できる▽安全性が高く環境にやさしい▽施工単価が安く経済的―など。
 商品は水系添加剤「ビーミックスS」、溶剤系添加剤「同Y」、コンクリート・モルタル用の「同A」(下地処理剤)「同B」(基本防カビ剤)の各種類。
 すでに食品工場や倉庫、学校、住宅など実績を積み重ねており、施工開始以来6年間でカビの再発率はゼロという。
 特約責任施工元の一心塗装(静岡県浜松市、渥美修社長)では、「施工面積に対する薬剤の使用量を含め、完全な施工管理システムのもと、全国の熟練した技を持つ業者が施工することによって、完全な効果を提供できる」とし、現在全国から取り扱い施工店を募集している。

 また、同社では長期耐久性にすぐれた高純度シリカガラスコーティング材「LAPコート」の西日本販売総代理店として、施工店を募集している。

【特長】
 ・常温で硬化し1液タイプのため使いやすい
 ・ち密なシリカ成分により2〜9Hの硬度が得られる
 ・石英ガラスと同等の耐薬品性
 ・塗膜は無色透明で基材の美観を損なわない
 ・ガラス、樹脂、金属、石材、塗装面などほとんどの基材に塗布できる

【問い合わせ先】 同社抗菌・抗カビ部(電話053・445・0345)

「環境展」で展示

 一心塗装では、9月1日から4日まで、インテックス大阪で開かれた「2004NEW環境展」に、ビーミックスやLAPコートを出品、来場者から注目され多くの引き合いを受けた。
 このほか、同社では「びわ湖環境ビジネスメッセ2004」(10月20〜22日、長浜ドーム)、「2004NEW環境展・福岡」(11月11〜13日マリンメッセ福岡)に出展の予定。

■ロックが製品価格を改定

 ロックペイントでは、10月1日出荷分より一部製品の価格を改定する。

 原料面では、中国等の好景気により需要が拡大し、原油およびナフサが過去最高値を記録するなどして、高止まり状態にあり、溶剤やモノマー類をはじめとする石化原料が大幅に値上がりしているほか、鋼材も不足しており、容器代へも波及してきている。
 同社では、この原材料高騰によるコストアップにより、現行価格を維持することは難しいと判断。第一段として、10月1日から一部のシンナーおよび塗料の価格を改定することになったもの。

■千葉マリンスタジアムの改修に 恒和化学の無機塗料が採用

 千葉マリンスタジアムの改修工事に、恒和化学工業(東京・山田治社長)の超耐候・超低汚染形変性無機塗料「ダイヤスーパーセラン」が採用された。

 同品は、無機バインダーを変性することにより、無機塗料の特長である超耐候、超低汚染、不燃性を維持し、更に、無機と有機成分のハイブリッド効果で、高硬度を維持しつつ、塗膜を180度曲げても割れない柔軟性を実現。フレキシビリティーを大幅に向上させ、ふっ素樹脂塗料を上回る長期耐候性・超低汚染性を保持するという変性無機塗料で、目下、特許を出願中。同社では次世代塗料と位置付けている。
 千葉市美浜区の千葉マリンスタジアムは、海岸から至近距離に建設されており、塩害だけでなく、海からの強風にさらされる過酷な条件下にある。

 今回採用されたのは「ダイヤスーパーセラン微弾性」で、第一期改修工事として鉄部・3500平方メートル、外壁・4000平方メートルに施工された。
 計画では、第二期、第三期、第四期に分けて改修工事が今後実施される予定。
 第一期工事完了後の仕上がり状況は良好で、優れた光沢を発現しており、スタジアム外壁のマリンブルーと海の青さが鮮やかにマッチして、発注者の千葉市都市整備公社からは高い評価を得ている。
 こうした過酷な条件下に建設されている同スタジアムの維持管理費はぼう大で、メンテナンスサイクルの大幅な延長が期待されるスーパーセランの採用により、大幅なコスト削減が期待されるとしている。
 同社では、建築用外壁仕上材を中心として多くの実績を築いてきたが、スーパーセランはその品質特性から、今後は販売・施工方法を更に充実させて「土木」「橋梁」「金属」といった分野へもチャンネルを広げ、PRを強化していく方針。

《工事概要》
物件名・千葉マリンスタジアム第一期改修工事
所在地・千葉市美浜区美浜1
発注者・千葉市都市整備公社
元  請・大成建設千葉支店
仕  様・ダイヤスーパーセラン微弾性(鉄部・3500平方メートル、外壁4000平方メートル)
施工年月・平成15年10月〜平成16年2月


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