◆日本塗装時報 2005年3月18日発行 1824号掲載記事◆

■日塗装東京支部 50周年を盛大に祝う

 (社)日本塗装工業会東京支部(北原正支部長)の50周年記念式典は3月4日、東京・渋谷のセルリアンタワー東急ホテル地階ボールルームで盛大に開かれた。
 式典では、物故者への黙祷のあと、石塚弘副支部長が開会の辞を述べ、続いて表彰状・感謝状を贈呈。
 北原支部長は「1948年に日本塗装工業会が設立され、その後、団体指名活動、自主的検査制度、工事指導員制度などを経て支部組織強化を図るため、19支部が昭和30年に設立し、同免3月2日、東京支部が設立された。
 東京支部では設立50周年を経過した中で、オイルショックやバブル崩壊など、大きな変化の時代を通り抜け、会員数も順調に推移してきた。その功績は支部設立当初よりの先人達の意志と知恵と汗の賜物である。
 しかし、ここ数年来、会員数は減少しているのが気がかりである。支部設立当時は45社であったが、10年後の65年には163社、20年後の75年には235社、30年後の85年には351社、40年後の95年には388社、そして本日現在は275社となった。
 このような中、5つの委員会を組織し、さまざまな活動を実施している。50周年を新たな出発点としてまい進したい。特に、11月16日の「いいいろ塗装の日」には、社会問題になっている「落書き対策」を柱にし、「落書きなくし隊」の活動をさらに推進していきたい。さらには東京都塗装工業協同組合とも連携を図り、東京都内で塗装に携わる団体どうしとして、スケールの大きい事業展開を推進したいと考えている」とあいさつした。
 次いで、来賓の最勝寺潔・国土交通省総合政策局建設振興課長、竹花豊・副知事、河野玉吉・日本塗装工業会会長が祝辞を述べた。
 引き続き祝賀会に移り、副島啓治・日本塗装工業会相談役の発声で乾杯。懐かしい写真を集めたスライドショー『支部50年のあゆみ』を巨大なスクリーンに上映して、往時を振り返った。なごやかに歓談したあと、礒富昭副支部長の中締め、会津健副支部長の閉会の辞で閉幕した。。


◆日本塗装時報 2005年3月18日発行 1824号掲載記事◆

■日塗装会員の04年度完工高 前年度比2.9%減の7541億円

 同調査は04年9月1日付で集計したもの。調査対象会員は3169社。
 年間完成工事高は96年をピークに減少を続けており、8年連続の減少となった。ただ、03年度の減少率が6・7%であったのに対し、04年度は2・9%で、下げ幅は縮小した。
 完成工事高を支部別にみると、多い方から▽東京(1776億2千9百万円)▽大阪(770億6千2百万円)▽神奈川(553億4千5百万円)▽愛知(395億1千百万円)▽福岡(328億3千百万円)と続く。伸び率では▽京都(前年度比19・6%増)▽沖縄(同7・3%増)▽山梨(同3・2%増)▽三重(同3・1%増)▽秋田(同3・1%増)などが高く、逆に▽石川(同19・8%減)▽大分(同18・4%減)▽徳島(同11・8%減)▽福井(同11%減)▽香川(同10・6%減)などの支部が低調。前年度実績を上回った支部は13支部あったが、34支部では下回った。
 1事業所平均の年間完成工事高は、前年度と同額の2億3千8百万円。多い支部は▽東京(6億5千3百万円)▽山口(5億3千8百万円)▽大阪(5億2千4百万円)▽兵庫(3億6千3百万円)▽広島(3億5千8百万円)など。伸び率が高いのは▽京都(前年度比19・6%増)▽滋賀(同10%増)▽宮城(同8%増)▽佐賀(同7・2%増)などとなっている。
 新築工事の総額は2008億5千百万円に対し、塗り替え(改修)工事は5478億9千3百万円。構成比26・8%対73・2%で、前年度に比べて1・1ポイント塗り替え工事が増えた。

 日本塗装工業会は3月15日午後、大阪・新阪急ホテルで、第58回全国支部長会を開き、▽04年度事業報告▽同決算案▽05年度事業計画案▽同予算案▽ペイントショー2006▽第46回定時総会・第31回全国大会▽05年度会議開催日程▽その他(第5回ペインテナンスキャンペーンアンケート調査結果、個人情報保護法)などを報告した。
 このうち、04年度の決算(見込額)は予算3億1703万円に対し、収入合計3億1121万円、支出合計2億6394万円。05年度の予算は、総額3億544万円。

■総会上程議案を報告 日塗装全国支部長会開く


あいさつする河野会長
 日本塗装工業会は3月15日午後、大阪・新阪急ホテルで、第58回全国支部長会を開き、▽04年度事業報告▽同決算案▽05年度事業計画案▽同予算案▽ペイントショー2006▽第46回定時総会・第31回全国大会▽05年度会議開催日程▽その他(第5回ペインテナンスキャンペーンアンケート調査結果、個人情報保護法)などを報告した。
 このうち、04年度の決算(見込額)は予算3億1703万円に対し、収入合計3億1121万円、支出合計2億6394万円。05年度の予算は、総額3億544万円。

 各委員会の主な事業報告は次の通り。

【技術委員会】産廃処理対策のためのNSKとの共同研究は、調査結果を検証するためにアンケート調査を実施中▽外断熱・スウェード工法は技能・需要委員会と連携して普及促進を図る▽非塩素系剥離剤を米国から輸入、会員がテストして再検証する。
【経営委員会】経営後継者研修をビジネスゲーム方式で金沢市で実施。来年度は7月、福岡市で行う▽経営者セミナーを6会場で開催した。
【需要委員会】自主品質管理監査システムの導入による施工管理者研修を11会場で開催▽業界イメージアップ戦略として女性スタッフ活躍推進方策(ポジティブアクション)を検討▽CM方式を研究。
【技能委員会】スウェード工法の研修会を開催▽技能検定課題をつや有り合成樹脂エマルションペイントに変更▽『新しい塗装の知識』の改訂版を6月頃発刊。
【情報委員会】PRステッカーを製作▽テレビ会議導入を検討。
【品質委員会】第5回ペインテナンスキャンペーンを中心に事業推進。。

■日塗装の知名度は28% アンケート調査結果

 日塗装では昨年末、第5回ペインテナンスキャンペーンのユーザーアンケート調査を実施、このほど結果をまとめた。27支部398人に調査票を送り、うち173人から回答があった。
 主な質問と回答は次の通り。
【どのようにしてキャンペーンを知ったか?】
知人の紹介
(71・1%)
広告
(9・4%)
その他
(HP、業者の営業)
(19・5%)
   
【日塗装加盟の塗装業者を選んだ基準は?】
知り合いの業者
(57・2%)
保証がついている
(13%)
営業熱心
(10・6%)
見積もりが安い
(9・6%)
その他
(9・6%)
【日塗装を知っていたか?】
知っていた(28・1%) 知らなかった(71・9%)      
【工事終了後の塗装業者の対応は?】
大変良い(65・9%) 良い(29・5%) 普通(4・6%) 悪い(0%)  
【施工後の不具合は?】
無い(97・7%) あり(2・3%)      

■大塗装 現場体験学習を実施 職業専門校生徒17人が参加

 大阪府塗装工業協同組合(石渡敏一理事長)は3月10日、関西医科大学附属枚方病院新築工事現場で、大阪府立東淀川高等職業技術専門校塗装課の生徒を対象に、現場体験学習を実施した。
 塗装技能者を志す生徒たちが、実際の塗装現場を見学して塗装作業を体験することにより、安全意識の向上や塗装技術・工事方法の学習に役立てるもので、今回が第3回目。専門校からは生徒17人、指導員2人が参加した。
 午後1時15分、現場事務所に集合し、現場概要の説明、安全教育のあと、各現場を見学した。引き続き、実際にパテづけ、ローラー塗りなどを約2時間にわたって体験。再び事務所に戻って質疑応答を行った。
 参加した生徒からは「1日どのくらい塗るのか」「どんな塗料を使っているのか」といった質問が積極的出され、「現場ではこんな風にやっているのかと知って、大変参考になった」と好評であった。
 最後に、安全統括責任者の三木二良三木塗装店専務が「現場ではいろいろ新鮮な発見があったことだと思う。今日の体験を少しでも身につけられ、将来に役立てていただきたい」と締めくくった。

■「ハッスル!ナゴヤ」 日ペがグランドフェア2005開催

 「ハッスル!ナゴヤ」をキャッチフレーズに、塗料・塗装機器を一堂に集め、「日本ペイントグランドフェア2005」(主催・日本ペイント・日本ペイント販売・エーエスペイント)が3月11,12の2日間、名古屋市・愛知県産業貿易観で開催された。
 初日の開会式では、まず日本ペイント販売の岩田清社長が「昨年4月から新会社に統合したが、スムーズに立ち上げるという目標を達成した。来年度からは営業を強化して市場へ出たい。今年はホップ、来年はステップ、再来年はジャンプの年にしたい。今年度の塗料出荷は久しぶりに前年度を上回り、成長戦略を考える時代になった。販売店とのコラボレーション、ユーザーとのコミュニケーションをキーワードに、ハッスルして頑張りたい」とあいさつ。
 日本ペイント販売中部支店・佐藤優二支店長、販売店代表の鈴木塗料店・鈴木和彦社長、出展者代表の末松刷毛製造・末松社長があいさつしたあと鏡割りを行った。
 今回の展示会では、日本ペイントや協賛各社が最新の塗料、塗装機器を一堂に展示したほか、女性ボーカルグループ「Breeze」のショー、ワークウエアファッションショー、日本ペイントバトントワリング部「アプローズ」によるパフォーマンス、抽選会、展示即売コーナーなど盛りだくさんのイベントを開催。2日間で約5000人が来場した。

 日本ペイントの主な出展内容は次の通り。
【建築ブース】 【鉄構ブース】
戸建改修分野:屋根用新製品
マンション改修分野:「ダブルテクト工法」(省工程工法)
工場改修分野:「工場まるごと塗装パック」

新製品
F☆☆☆☆鉛フリーOP「Hi−CRエコスター」
一液一液ファインウレタン
水性ケンエース
コンクリート防食分野でバルーン工法(剥落防止工法)を紹介

新製品
F☆☆☆☆鉛フリーサビ止め塗料「速乾PZヘルゴンエコ」
低汚染形弱溶剤フッ素塗料「ディフロン100ファインフレッシュ」
ミストコート不要のジンクリッチプライマー「ミストコートフリージンク」
【ARブース】 【工業用】
新製品
環境形高外観クリヤー「naxマルチエコV500クリヤー」
QRコード搭載実車カラーカード・高精度塗料計量機「naxシナジースケール」

ユニグランドEスマイル
パワーバインド

■大阪昭和会 会長に澤田氏 「継続的改善」を推進

 大阪昭和会(松室利幸会長)の04年度通常総会は2月18日、グランキューブ大阪で開かれた。
 議事に先立って、松室会長は「振り返ると15年前に入会し、以来、社会貢献の会、深い付き合いができる会として有意義な時を過ごせた。今回の総会で会長を退くが、あとは新会長に託し、卒業までにやり残したことを実現したい。これから生き残るために大切なことは、組織・人間も時代に応じて変化することである。時代の変化とともに、昭和会も変えてほしい」とあいさつ。

 事業報告に移り、理事会、第1委員会(松山伸司委員長)、第2委員会(伊藤仁志委員長)、企画編集部会(澤田浩一部会長)、ボランティア部会(田代公一部会長)、健康診断部会(井町明宏部会長)から報告があった。新入会員は高山恒夫氏(高山商店)と中澤和夫氏(東亜塗装工業)。また、メーカー会員の葛原累氏(大日本塗料)は湊健治氏(同)へ、上村晴一氏(日本ペイント販売)は廣岡靖介氏(同)へそれぞれ交替した。この結果、正会員は29人(塗装店20人、メーカー5人、販売店4人)、名誉会員4人となった。
 04年度会計報告、同監査報告、05年度予算案を承認したあと、新役員を選出。澤田浩一新会長から05年度の組織案が発表された。
 会長就任にあたって、澤田氏は「基本方針として、まず『継続的改善』を進めたい。『組織の改善』のため、組織の役割分担と責任を明確化することのほか、情報の共有化を迅速に促進していく。『事業の改善』では、ボランティア、健康診断のマニュアル化、運営コストの削減に取り組みたい。さらに第2の基本方針として、『大阪昭和会の目的の達成』を図りたい。会則には『事業を通じて会員の資質の向上と業界の発展に寄与する』ことが目的とされており、吸収した知識を還元していくようを心がけてほしい」と抱負を述べた。

 このあと、会場をリーガロイヤルホテルに移し、懇親会を開催。田伏健一大阪府塗装工業協同組合副理事長や別所宏昭日塗装大阪府支部長らOBを交えて歓談した。

■35周年を機に変革を 昭和会(東京)

 昭和会(東京、小川善一郎会長)の第35期通常総会は2月25日、東京・第一ホテル東京で開かれた。
 小川会長は「今年は設立35周年に当たり、記念式典・記念旅行などを計画している。諸先輩方の努力のおかげで分科会、研修会など充実した活動を行っているが、今後5年間に確実に現役会員は減少していくことになる。現在の昭和会のボリュームゾーンである昭和37・38年生まれが卒業するとき、昭和会変革の年になることは間違いない。続々と新入会員を得られれば良いが、やはり将来の昭和会像を視野に入れつつ考えねばならない時が来ている。少人数でも中身の濃い昭和会像を提案していくことが私の課題かと思っている。どうやって継続させるのかが大事ではなく、何を昭和会でやっていくのかが大事で、提案をいただきたい」とあいさつした。

 議事では▽04年度事業報告・決算報告▽05年度事業計画案・予算案▽35周年事業計画案などを審議、承認した。
 分科会中間報告では「クロスへの塗装」(技術分科会、橋本康宏委員長)、「次世代に伝える塗装の素晴らしさ」(塗装展望分科会、服部光司委員長)などのテーマへの取り組みが説明された。

 35周年記念事業としては▽記念式典は11月19日に開催▽記念新聞をメールマガジンで配信▽4月29日〜5月1日沖縄へ記念旅行―などを決めた。
 総会に引き続き、「今後の業界展望」と題して、山岸純一OBによる講演が行われた。