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◆日本塗装時報 2005年11月18日発行 1833号掲載記事◆
塗料メーカーの9月期中間決算
日本ペイント 中国塗料

日本ペイント 原料高騰響き経常減益に

 日本ペイントの05年9月中間期(連結)は、売上高1015 億50百万円(前年同期比2・5%増)、経常利益51 億93百万円(同14%減)、中間純利益36 億38 百万円(同0・7%増)。中間配当は、1 株当たり3・5円。
 石油価格の高騰に伴い、原材料価格が上昇、製品価格への転嫁が進まなかったため、営業、経常とも減益になった。
 自動車用塗料は、国内の自動車生産台数が前年同期水準を上回る中、売上高は288 億63 百万円(同6・3%増)と好調。海外では欧米の自動車用塗料子会社や、中国およびタイの持分法適用関連会社で、日系顧客を中心に売上げを拡大した。
 汎用塗料は、建設分野において需要が堅調に推移したが、一部の施工分野での業務縮小により、売上高は204 億52 百万円(同1・2%減)と減収になった。
 工業用塗料は、市況が堅調に推移する中、粉体塗料や窯業建材用塗料などの環境配慮型商品の拡販により、売上高199 億39 百万円(同3・3%増)と堅調。
 その他塗料は、自動車補修用塗料分野、船舶用塗料分野は増収、家庭用塗料、道路標示分野は減収で、売上高266 億74 百万円(同0・9%増)。
 下期は、さらに原材料価格の高騰による大幅なコストアップを予想。通期の価格上昇分は70〜80億円に達するとみており、同社では主力商品に対する継続的な原価低減活動を実施する一方、販売価格の是正を着実に進めるとともに、環境戦略および品種統合を軸とした商品戦略を実行していく。
【06年3月期業績予想】(連結)売上高2070億円、経常利益115億円、純利益74億円。
(単独)売上高1225億円、経常利益58億円、純利益29億円、1株期末配当3・5円。

中国塗料 大幅増収だが営業減益に

 中国塗料の05年9月中間決算は、連結では前年同期比11%の増収だが、営業で同14%の減益。
 売上高は国内では工業用塗料は建材向けの受注競争の激化などで減少したが、船舶用塗料は新造船向けを中心に出荷数量が増加し、国内合計では前年同期比3・5%増の170億57 百万円となった。海外では船舶用塗料が韓国、中国で順調に増加。工業用塗料は台湾新幹線の軌道用売上が前年で終了したことから減少したが、コンテナ用塗料は引続き堅調で海外売上合計は163 億93 百万円と同20・1 %の大幅増となった。
 営業利益は前年下期からの急激な原材料価格高騰に対し、販売価格の値上が追いつかず同14・3 %減少、経常利益も同14・8%減少した。中間純利益は投資有価証券売却益や法人税還付などの発生により同7・3 %増加した。
 下期は、依然として続く原材料価格の高騰など厳しい経営環境が続くと予想しているが、需要が堅調である船舶用塗料・コンテナ用塗料を中心に積極的な営業展開を進め、販売価格の見直しなどにより計画利益の確保を目指す。
【06年3月期業績予想】(連結)売上高690億円、経常利益48億円、純利益28億円。
(単独)売上高340億円、経常利益22億円、純利益18億円、1株期末配当金7・5円。


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