Yahoo! JAPAN

  • ウェブ全体を検索
  • このサイト内を検索

◆日本塗装時報 2006年2月18日発行 1837号掲載記事◆

■「職人に焦点を」 近畿建専連が研修会開催

 建設産業専門団体近畿地区連合会(近畿建専連、北浦年一会長)は1月24日、大阪市内のホテルで、約150人が参加して研修会を開催した=写真。
 まず主催者を代表して、北浦会長は「建設業界はいま大きく変わろうとしており、改革が目の前に迫っている。専門工事業者にとっての改革もここ1、2年が勝負になりそうだ。業種の壁を乗り越えて、協力して対処していただきたい。皆さんの仕事は職人を育てることであり、建専連と大阪府建団連では、将来良い職人を育てる教育センターの設置も視野に入れて活動している。本日の講演を契機に、職人に焦点を合わせ、仕事をしっかりみつめていただきたい」とあいさつ。

 来賓の居谷献弥国交省近畿地方整備局建政部長は「昨年、談合問題や構造偽装問題など厳しい批判を受けており、これらは国土づくりの根幹を揺るがす問題であり、国を挙げてその対応と改善策に取り組んでいる。昨年、公共工事品確法が施行されたが、簡易型、標準型、技術提案型などの入札・契約方法を試行的に実施している。また元請け・下請け関係の適正化のために立ち入り検査を実施し、指導に取り組んでいく。当整備局としても、建設行政、発注行政の両方を所管する観点から近畿地区の状況を踏まえた対応を図りたい。本日の研修会では近畿地方整備局が整備を担当した京都迎賓館についての講演もあるが、これは名工の技術を結集し、平成の国宝になるものと思う」と祝辞を述べた。

 このあと、講演に移り、水本豊弘大林組顧問(元京都迎賓館建設工事統括部長)が「京都迎賓館〜平成の名建築を目指して」、平智之アドミクス社長が「職人の貸し借りにビッグバン〜雇用改善法改正のポイント」、古阪秀三京都大助教授が「待ったなし専門工事業界改革の道筋〜職人の教育と処遇がすべてを決める」と題して講演した。

『平智之アドミクス社長・古阪秀三京都大助教授の講演』は塗装時報1837号に掲載中です。お申し込みはこちらからどうぞ。


◆日本塗装時報 2006年2月18日発行 1837号掲載記事◆

■マスチック長期性能保証 宇都宮市営住宅で採用

 全国マスチック事業協同組合連合会(山岸純一会長)は1月19日、明治記念館で記者会見を行い、長期性能保証事業の実績などを発表した。

 本年度の長期性能保証事業は昨年9月1日から1月18日までの4か月半で、90件約4億円の申し込みがあり、順調に利用されている。栃木県宇都宮市では、市営住宅の改修工事に採用され、本年度だけで約8000万円の分離発注工事を受注した。「民間だけでなく、公的な機関でも採用されたことで、長期性能保証事業の趣旨を理解していただいたことは心強く、今後さらに実績の伸びが期待できる」(山岸会長)とし、組合員にさらに活用を促すとともに、対外的にもPRを強化していく。
 本年度から導入が決まった工事完成保証制度については、地域によってニーズに温度差があるため、今後これらを調整した上で、総会時までには制度の確立を図る。
 組合員数の状況については、昨年8月末現在で556社となり、毎年30〜40社が退会している。一方で、長期性能保証事業の利用を目的にした新規加入者も着実に増えていることが報告された。

 本年度のセミナーは、▽ローラー工法の基本▽PB商品の実演・説明などを予定している。
 このほか、ローラー工法の基本を説明するビデオの制作を行うほか、4月のペイントショー2006には独自に出展することなどを明らかにした。
 記者会見に引き続き、新年懇親会を開催、中村和幸相談役ら来賓をまじえて懇談した。

■天満宮で安全祈願参拝

 大阪府塗装工業協同組合(石渡敏一理事長)は1月18日午前、大阪・北区の大阪天満宮で、恒例の安全祈願参拝を行った。

■エスケーの超低汚染塗料 沖縄の大型マンションに採用

 エスケー化研の「セラタイトシリーズ」が那覇市の大型マンション「マンション識名」で採用された。
 改修にあたって、同マンションでは、美しい外観を長期維持する材料が望まれていた。このため耐久性が汎用塗料と比較して耐久性が4倍以上の性能を持ち、防水性を高めた弾性タイプの「水性弾性セラタイトSi」が採用されたもの。仕上がりも好評で修繕委員からも高い評価を得ている。
 今回採用された「水性弾性セラタイトSi」は同社の超低汚染で人気のシリーズ「水性セラタイトシリーズ」のアクリルシリコンタイプ。高い耐久性をもち、汚れは汎用品の4分の1以下で、塗膜は弾性機能があり、防水性を高めることができる。
 最近では環境対策から、水性タイプが好んで使われるが、同品はセラミック複合の特許製品で、期待耐用年数も12〜15年とライフサイクルコストの面からも優れる。

【工事概要】施工面積・約7000平米▽施工・リフレッシュ沖縄▽竣工・05年12月。

■日ペ広島工場で火災

 日本ペイント広島工場(広島市南区)の調色室で1月13日、洗浄作業中に出火し、建物の一部を焼いた。洗浄用の有機溶剤(シンナー)に何らかの原因で着火したことが出火原因とみられている。同社では、消防用設備の復旧と技術基準への適合検査を行った後、関係当局の許可を得て、1月16日から生産を再開した。同工場の主な生産品目は、自動車用塗料とシンナー。

■大日塗 本社屋上に電飾看板設置

 大日本塗料(本社大阪市、山下文隆社長)は昨年12月26日、本社ビル屋上に電照看板を新設した。
 旧大阪工場用地の売却により、同工場製造棟屋上に設置されている社名広告看板を取り外すことになり、新たに交通量の多い道路や阪神電車西大阪線に面して視認性の高い看板を設置したもの。
 看板生地には同社のマーキングフィルム「DNTスーパーカル」シートを貼り、文字は亜鉛鉄板とアクリル板で箱文字を作成。昼は緑地に白文字、夜は箱文字の中に入れた緑色のLEDランプが発光する。

■川上塗料決算 増収・復配を達成

 川上塗料の05年11月期決算(連結)は、売上高69億82百万円(前年比2・9%増)、営業利益2億5百万円(同7・6%増)、経常利益1億84百万円(同38・1%増)、純利益61百万円(同47・4%減)。配当は1株当たり3円の復配を実施した。純利益が減益になったのは、クレーム補償費1億16百万円を特別損失として計上したため。
 塗料の需要分野別では、電気・農業機械、構造物・鉄パイプ(ロシア向け輸出を含む)、カラー鋼板、ガラス製品、鋼製家具・容器、工作機械向けは増加、塗装工事、二輪車向けなどの道路車両、建築資材、フェンス・ブラインド向けなどの分野では減少した。
 06年11月期は、原材料価格の上昇を製品価格の改定や新規需要の開拓により吸収するとともに、顧客満足度の向上、環境対応型塗料の開発強化などに力を入れ、連結売上高71億70百万円(前年比2・7%増)、同経常利益1億56百万円(同15・3%減)、同純利益1億2百万円(同64・9%増)を見込んでいる。

■日ペ第3四半期業績

 日本ペイントが2月3日発表した06年3月期第3四半期業績(連結・05年4月1日〜12月31日)は、売上高1545億35百万円(前年同期比2・9%増)、営業利益76億65百万円(同0・7%増)、経常利益86億84百万円(同3・7%減)、純利益58億05百万円(同1・1%増)。06年3月期の連結業績予想は従来予想を変更していない。

■『NSK会報』104号

 内容は▽「更なる工業会の発展に向けて」丸一俊雄▽「環境・安全・健康指向の徹底を」小俣一夫会長▽珪藻土の安全性について▽日左連とNSKの連名で日本建築学会へ意見書を提出▽支部だより・本部だより▽わが社の自慢・太平洋マテリアルなど。

■30年の研修成果が実る年に 京美友の会研修

 京美友の会(今江清造会長)の新年研修例会は1月25日、京都・蹴上のウエスティン都ホテル京都で、新年研修例会を開いた。
 冒頭、今江会長は「昨年来の事件・事故をみていると、これから日本はどうなるのかと思う。今もうけているのは大企業ばかりなのに、今年は増税元年の年になりそうだ。これに負けずに皆さんがんばっていただきたい」とあいさつ。
 続いて中川博京美社長が会務報告を行った。中川社長は「おかげさまで京美は創業41年目、友の会も30年目、205回の研修回数を数えることができた。2年前より会員を歴史的建築物保存会員に推薦すると同時に、権威ある全国日本学士会会員に入会していただいた。30年の成果を生かし、これからの友の会を充実させるために非常に役に立つと考えており、営業の一助にしていただきたい。建築業界も耐震強度偽装の問題で、厳しく正しい評価をされるようになる。今後は友の会が30年間一途に高い理想を掲げて、研修した成果が発揮できる環境になる」と述べ、これからは偽物が排除され、良い仕事する業者が正しく評価される時代になることを強調。その上で過去30年の研修実績を改めて紹介した。

 このうち主な研修テーマは▽昭和54年度「改装工事時代に対する対応の仕方」フネン材工業▽55年度「地図の基本について」陸上自衛隊▽56年度「木目描き講習会」綱島講師▽58年度「日ペバンコク工場の見学」▽60年度「戸建て塗り替え工事の実際報告と問題点・注意事項」サンエース・永来社長▽62年度「ソウルオリンピック見学会」▽63年度「積算資料説明会」内藤社長・平坂社長▽平成元年度「塗装店経営の実際」菅原社長▽2年度「礼儀作法について」全日本作法会▽3年度「塗装からコンクリートを考える」小俣講師▽4年度「栄える原理」森田講師▽7年度「今保険が危ない」ソニー生命保険▽12年度「無機塗料の開発」日板研究所・「塗り替えビジネスとは何か」サンエース▽14年度「インターネットで連続受注に成功」原島塗装▽15年度「歴史的建築物保存会員発表会」▽17年度「全国日本学士会会員認定」―など。
 引き続き、懇親会を催し、塗料メーカーを代表して近庄化学の山内社長が祝辞を述べたあと、日本ペイント販売・松本所長の発声で乾杯、盛会のうちに大塚刷毛製造・武石本部長による「京美締め」で終了した。

■「建設業の信頼回復の年に」 東塗協・日塗装東京支部

 東京都塗装工業協同組合(山岸純一理事長)と日本塗装工業会東京支部(北原正支部長)の合同新年懇親会は1月27日夕、東京・明治記念館で開かれた。
 山岸理事長は「日本経済は回復基調にあるようだが、なかなかわれわれ塗装業界には実感がない。昨年は最悪の年であったのではないかと思う。悪質リフォーム、アスベスト、耐震偽装、談合問題と、一般のユーザーからみれば、建設業界への信用・信頼が失われ、地に落ちたといっても過言ではない。いまこそ最終ユーザーに接しているわれわれ専門工事業者が、率先して失われた信頼を回復していかなければならない。そういう意味で、東塗協と日塗装東京支部は、落書き消しキャンペーンや『いいいろ塗装の日』のイベントを通じて、信頼回復につなげていきたい。今年はその第一歩の年になるよう努力したい」とあいさつ。
 来賓の河野玉吉日塗装会長は「昨年、世相を表す言葉は『愛』に決まった。これは逆にモラルや道徳心などをもう一度見直さなければならない事件が続いたためかと思う。建設業界はまだまだ先行き不透明だが、公正な仕事をし、環境問題などに積極的に取り組んでいくことが地位の向上につながっていくと思う」と述べた。
 賛助会員が紹介されたあと、賛助会を代表して森商事・森庸男社長が乾杯の音頭をとり、なごやかに歓談した。

■「職人を育て企業価値向上を」 近畿外仕協・岩田理事長

 近畿外壁仕上業協同組合(岩田紳一理事長)の新年会は1月31日夕、ホテルモントレ大阪で開催された。
 岩田理事長は「振り返ると、昨年は天災・人災が目立った1年だったように思える。経済環境は厳しい中にも明るさが見えてきたようだが、われわれを取り巻く環境は依然として厳しいが、今年は戌年で大いに飛び跳ねジャンプしたい。先般のライブドア事件をみると、あれだけ成長していた会社が一つの事件で一気に価値がなくなっていくのを目の当たりにした。本業をおろそかにしてM&Aや株の操作にのめりこんでいった結果ではないかと思う。やはり本業は大事にしていかなければならない。私どもの本業は塗装仕上げなどのものづくりであり、それをするのは職人である。これから少子高齢化が進むと、ある日突然職人がいなくなる時代が来るのではないか。本業を今こそしっかり確かめて、一歩一歩進み、企業価値を高めてオンリーワンになることが大事かと思う。当組合も皆様のお役に立てるよう今年も新しいことにチャレンジし、頑張っていきたい」とあいさつ。
 来賓の加藤信次大阪府中央会常務理事、伊集院均日本外壁仕上業協同組合連合会副会長が祝辞を述べた。このあと、實松幹次郎副理事長が事業概要を報告。基幹技能者教育や塗る断熱材「ガイナ」の販売、カラーシミュレーションなどに力を入れることを説明した。
 乾杯は、大東油脂・中條雅嗣会長の発声で行われ、なごやかに歓談した。

■「雇用改善法改正に適切な対応を」 大塗装・石渡理事長

 大阪府下の塗装5団体は1月18日夕、ホテル阪急インターナショナルで合同新春パーティーを盛大に開した。参加団体は大阪府塗装工業協同組合、大阪塗装協同組合、日本塗装工業会大阪府支部、近畿マスチック事業協同組合大阪府支部、全大阪塗装協同組合。

 開会にあたって、大阪府塗装工業協同組合・石渡敏一理事長は「専門工事業は、請負単価の下落、受注工事数の減少など厳しい環境下にある。特にコスト削減については、年々要求が厳しくなっており、限界まできていると考えられる。
 そうした中、昨秋、公になった耐震偽装事件は、行き過ぎたコスト削減が要因の一つであると感じている。法律を犯してまで、建設コストの削減を図るという本事件は、建設業全体への背信行為でもあり、その背景をよく見ていくことが望まれる。建設業では、建物の施工にあたっては、職人の労務が大きく占めており、合理化を進める上では、自ずと限界がある。換言すれば、優秀な技能工が存在して、初めて優秀な施工がなされるわけである。コスト意識は重要だが、建設産業の特異性をよく理解して、公共資産としての重要性を認識するきっかけとなればと思う。
 また、昨年施行された建設雇用改善法の一部改正により、工事現場における技能工の貸し借りが法制化された。専門工事業全体の問題でもあり、法の趣旨をよく理解し適正な対応が必要である。従来のような形では、これからは行うことができない。従って、ある程度の痛みが生じることも予想されるが、長期的視点に立って、技能工の育成と若年者が希望を持って入職できる環境を整えていかねば、これからの未来はない。少子化が進む中にあって、最も重要なことであると認識を新たにし、行政機関とよく相談をしながら、誤りなき方策を共に検討していきたい。
 これからは更に、環境問題がクローズアップされることから、私たちが使用する材料についても十分吟味することが重要と思われる。環境に優しい材料が次々と市場に出ているが、作業性や品質など総合的な視点で、適切な材料を取捨選択し、施主様に対して提案し評価していただくことが課題ではないかと考えている。
 いずれにせよ塗り替え改修工事が主流となっていることから、市場のニーズに対応していく術とそれに応じた経営判断が重要である。私たち業界団体としても、そういった状況をよく踏まえて、塗装専門工事業者の支援を考えていかなければならない。そういう意味では、今年は大きな転換の年とも言える。団体の長として、同業者団体と意見の違いを越えて、大同に就くことを基本に、事にあたっていく決意である」と年頭の抱負を述べた。
 来賓の酒井豊府議、隅田康雄府議、西口勇府議、北野禎三市議、船場太郎市議が祝辞を述べ、北浦年一・大阪府建団連会長の発声で乾杯。なごやかに歓談したあと、別所宏昭・日本塗装工業会大阪府支部長による中締め、濱嵜績・大阪塗装協同組合理事長の閉会の辞で締めくくった。

■「経営のイノベーションを」 大塗商・小寺理事長

 大阪塗料商業協同組合(小寺宏司理事長)の新年互礼会は1月18日夕、大阪・ラマダホテル大阪で開かれた。
 小寺理事長は、「組合の事業は、おかげさまで計画に基づき順調に推移している。しかし、企業の業況判断指数は、非製造業の中小企業では、相変わらずマイナスポイントにあり、大多数の企業はまだまだ先行き不確かな状況が続くとみられている。大阪卸商連合会のアンケート調査報告書によると、同業者の安売りや大手企業の進出による競争の激化、多頻度小口配送による物流コストの上昇等の問題に対して、新しい販売チャネルの開拓や機能性商品の拡販など、積極的な対応が必要であるとされている。塗料販売業界でも、一昨年より続いている塗料価格値上げの問題や、近々施行されるVOC規制など、様々の難題に適切な対応が迫られている。社会環境が変わり、市場が変わるにつれて、企業の経営も改善されなければならない。目覚ましいスピードで変わる社会情勢に対処するため、イノベーションが求められている。本年度は、当組合が小さな組織として出発した初年度であるが、組合員一人ひとりがイノベーションの必要性を認識して、一致結束しなければならない」とあいさつ。
 来賓を代表して小林正受・日本塗料工業会会長が祝辞を述べたあと、なごやかに歓談した。

■施工と協力して需要拡大を NSK大阪支部新年会

 日本建築仕上材工業会大阪支部(矢野俊哉支部長)の新年会は1月25日夕、大阪・ホテル阪神で開かれた。
 矢野支部長は「昨年は耐震強度偽装によって、建築業界が著しく信用を失った。わが工業会は高品質な仕上げ塗材を市場に出し、施工団体と協力して良い塗膜をユーザーに提供して信頼を高め、需要を拡大することに努めている。そのためには、仕上げ塗材の良さを大いにPRしていきたい。また、今年3月にNPO主催による講演会を開催するのでぜひ参加いただきたい」とあいさつ。
 小俣会長は「昨年はシックハウス問題が収まりかけたらアスベスト、耐震偽装と大きな問題が出てきた。今の消費者の意識は環境・健康・安全・安心につきると思う。われわれはこの4つを充足するものを開発すれば売れるし、会社も潤うはずである。この4テーマはアメリカでいわれている『ロハス』そのもので、日本もどんどんそちらの方へ動いているように感じる。ユーザーは『ロハス』に目覚めているとすれば、高くても自分の欲求を満足するものなら買ってくれる。それには、リフォーム市場の中で、新築を超えたリフォームを提案するしかない。仕上材は機能と意匠の両面があるが、意匠をここのところなおざりにしていた気がする。サイディングやクロスを超えた湿式仕上げを作り出すことで価格に転嫁でき、少し高くてもロハスに目覚めたユーザーは買ってくれると思う。新意匠の開発がカギとなる。先の4テーマを施工ともども提案することがわれわれの生きる道だと思う」と述べた。
 このあと井上常務理事の発声で乾杯し歓談した。

■「耐震問題などに貢献を」 関リ協・中川理事長

 NPO法人関西リニューアル協議会(中川九彦理事長)の新年名刺交換会は1月17日午後、大阪・建設交流館で開かれた。
 中川理事長は「本日はあの忌まわしい阪神大震災から11年目を迎えた。いまだに苦しんでおられる人もいると聞いており、なにか本会として役に立てることがあればと考えている。最近の耐震偽装問題は『安ければ良い』というものではないことの証しかと思う。今後はマンションの大規模改修だけでなく、耐震問題に関する相談なども増えてくると予想される。当会は発足時より会員数は激減しているが、今年こそは皆様のお役に立てるようがんばりたい」と抱負を述べた。
 続いて来賓のコミュニティ・サービス・先田正弘社長、NPO法人集合住宅改善センター・江川秀樹副代表、NPO法人マンション管理サポートセンター・岩崎裕司代表、日本建設受託協会・斧山春水会長らが祝辞を述べ、九鬼正光弁護士の発声で乾杯。宴半ば、辻田清輝副理事長の中締めでお開きとなった。

■「環境対策の問題点」 NSK小俣会長が講演

 日本建築仕上材工業会(小俣一夫会長)は、大阪支部の新年会に先立って、「環境対策の問題点」をテーマに、小俣会長による講演会を開催した。
 小俣会長はまず大気汚染問題を説明。わが国の大気汚染は浮遊粒子状物質(SPM)と光化学オキシダント(Ox)により起こるものが主体だが、NOxなどの国内排出量は排ガス規制により増えていないのに、中国から飛来する大気汚染物質の影響で02年から光化学スモッグ警報の発令が頻発するようになった。
 一方、地球温暖化の原因になっているCO2やメタンガスは化石燃料や木材の燃焼が原因で発生し、産業革命後一貫して増えており、地球気温を0・7℃上昇させた。本来だと、2℃上昇する計算になるが、実は大気汚染には温暖化を抑制する効果があり、その分で1・3℃抑制されたという。
 したがって、大気汚染対策は地球温暖化を促進することになり、大気汚染が改善されれば、温暖化ガスをさらに削減する必要がある。さらに2030年には米中両国のCO2排出量が地球全体の半分を占めることになるが、両国が京都議定書に参加していないことも地球温暖化対策を難しくしている。
 また、環境対策として、塗り壁は省エネ効果が高いことを指摘。調湿効果がある塗り壁で室内の湿度を15%下げると、体感温度が下がり、10%の節電効果が生まれるという。

■日塗装常任理事会

 日本塗装工業会(河野玉吉会長)は1月17日、東京・本部会議室で第224回常任理事会を開催した。

 議案は次の通り。
 ▽平成17年度委員会事業報告▽平成17年度仮決算案▽平成18年度事業計画・予算案▽第47回定時総会・第33回全国大会▽委員会委員変吏▽栃木県支部設立50周年各種表彰推薦▽基幹技能者制度▽民間大型工事元請受注支援事業▽平成18年度会議開催日程案▽新規加入者承認及び退会者報告▽第134回委員長連絡会議報告▽その他(外部会議等業務報告・第8回塗装技術研究発表会)。

おくやみ
柴 忠弘氏(しば・ただひろ=宮崎県・柴塗装社長、日本塗装工業会宮崎県支部長)
1月15日午後9時40分、肺炎のため死去、61歳。葬儀・告別式は1月18日、宮崎市錦町・宮崎メモリードホールで営まれた。喪主は妻・正子(まさこ)さん。


→トップページへ