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◆日本塗装時報 2007年1月18日発行 1850号掲載記事◆
関西ペイント・小林正受社長 イサム塗料・塩崎征二社長

■関西ペイント 小林正受社長

  皆さん、ご家族お揃いで良き新年をお迎えになられたことと思いますが、改めて初春のお慶びを申し上げます。
 成長路線へと舵を切り替えてスタートした第11中計も2年目に入り、本年度中間決算がその折り返し点であったわけですが、会社業績は今のところ概ね中計の想定シナリオにそって推移しております。
 今期の通期見通しについては不透明要因も多く予断は許されませんが、未曾有の原材料高にもかかわらず、とにもかくにも「5期連続での最高益更新」にチャレンジできることの緊張感を皆さんと共有できていることを誇りに思います。
 しかしながら、中計初年度と2年目というのはあくまでホップとステッブという位置付けに過ぎません.問題は今年の4月から始まる第11中計最終年度(2007年度〉の目標として市場にコミットしている連結経常利益300億円をどう達成するかにあります。
 そういう意味で今年がまさに正念場になるわけですが、ここを抜ければ当社が中長期目標に掲げている「世界の5指にはいる塗料のエクセレントカンバ二ー」が視野に入ってきます。
 そのためには。引き続きグローバル戦略を加速させていくことが大前提となりますが、そのことは、規模において当社の10倍以上の世界に名だたる総合化学メーカーとの戦いを意味します。
 しかし、その戦いに奇策は要りません。いつも繰り返し言っていることですが、@安全に配慮しながらA付加価値の高い品質とサービス(できれば他社に真似のできないモノ)をB最も競争力のあるコストで提供しつづける。それだけです。
 そういう視点から、昨年「職場力向上への高い志とその実践」を訴えたわけですが,本年はそれに次の2点を付け加えさせてください。
(1)グローバルな視点での全体最適思考
(2)スピード
 何れにせよ、当社は激動の成長期に入りつつあり、競争もグローバル化しておりますが、その舞台に立つ主役は皆さん一人一人であることを肝に銘じてください。
 仕事は熱く、愚直に、徹底的に! この原点を忘れなければ、どの舞台に立っても道は自ずと開けます。
 皆さん、“職場力”世界ナンバーワンを目指して頑張りましょう。

■「情報技術で信頼を高めよう」 イサム塗料・塩崎征二社長

 イサム塗料の新年会は1月9日(大阪支店)ヒルトン大阪、11日(名古屋支店)名鉄ニューグランドホテル、12日(福岡支店)博多全日空ホテル、15日(東京支店)新橋第一ホテル東京でそれぞれ盛大に開催された。
 塩崎社長のあいさつ要旨は次の通り。
     ◇
 かつて『いざなぎ景気』の時代は給料も倍になったが、今の景気回復は決して消費者に恩恵のあるものではない。塗料業界も海外生産は好調だが、国内市場を見ると、非常に厳しい。
 原油価格は少し落ち着いてきたものの、塗料の原料のナフサは高止まりしており、材料によっては7次、8次の値上げが続いている。
 昨年、PPG社との件では、逆に皆様とユーザーとのきずなが非常に強いものであることを再認識した。今後の過当競争の中で、生き残るには、ユーザーとの繋がりを強くし、ユーザーからの情報を得ていかなければならない。
 先日、チキンラーメンの発明者である日清食品の安藤百福会長が亡くなったが、海外に進出する際には日本の「どんぶり」のような適当な容器がないため、カップ麺という新しい製品を開発したと聞いている。塗料も半製品という意味では同じで、塗装作業で使いにくければ売れない。ユーザーのニーズに合わせた製品ができれば、新しい市場が生まれると思う。今年1年はユーザーに近づき、よりコミュニケーションを深めていただきたい。
 従来、研修は塗装技術センターで行っていたが、昨年から「移動センター」を実施し、地方にも出向くことにしている。これにより、販売店とユーザーの結びつきをより強めることができると思う。
 ECでは今年から塗料の水系化が義務づけられる。こうした動きから、今後一斉に水系に変わる可能性がある。当社の水性上塗り塗料「アクアス」はさらにグレードアップして生産準備を完了し、対応できる態勢にある。
 また、昨年工業用製品が伸びたが、これは板金で蓄積した高度なノウハウを利用し、新しい市場開拓を行った結果だと思う。これからの時代は、医者の「インフォームド・コンセント」のように、患者が納得する分かりやすい説明が求められている。説明が不十分だとクレームの原因となるため、塗料もきちんとした説明が必要になる。今年は「顧客起点の活動で、大きく伸ばそう未来のマーケット」「ライバルはお客様、情報技術で信頼を高めよう」をスローガンに、1年間皆様と一緒に頑張りたい。


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