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◆日本塗装時報 2008年9月18日発行 1873号◆
■国交省の予算概算要求 重点化・効率化で最大効果図る
 国土交通省の09年度予算概算要求は、一般会計予算で公共事業関係費6兆2629億円(対前年度1・19倍)、その他経費を含め合計6兆9372億円(同1・18倍)を計上した。「安全・安心で豊かな社会づくり」「地球環境時代に対応した暮らしづくり」「地域の活力と成長力の強化」などの課題に対応し、重点化・効率化を徹底しながら、必要な事業・施策を実施し、社会資本の着実な整備と総合的な交通政策の推進を図る。

 「予算の重点化」については、▽安全・安心で豊かな社会づくり▽地球環境時代に対応した暮らしづくり▽地域の活力と成長力の強化―の3分野を重点的に推進するとともに、各事業・施策分野でもきめ細かく重点化し、限られた予算で最大限の効果を図る。
 また、道路特定財源の見直しについては、5月に閣議決定された基本方針に沿って必要な検討を進め、その具体化を図る。

 各重点分野の概要は次の通り。

【安全・安心で豊かな社会づくり】

《災害等から命を守る》
▽地球温暖化に伴う災害リスクの増大への緊急的対応の強化=1207億円(前年度比1・48倍)
▽大規模災害時の対応体制の強化=871億円(1・27)
▽住宅・建築物の安全・安心の確保=600億円(3・64)
▽公共交通インフラの耐震化等の推進=152億円(1・85)
▽都市公園の安全・安心の確保=30億円(皆増)
▽社会資本ストックの戦略的な維持管理による安全・安心の確保とライフサイクルコストの縮減=4632億円(1・13)

《生活者の視点に立った安心施策の展開》
▽高齢者が安心して暮らせる住宅セーフティネットの充実=2686億円(1・39)
▽住宅ストックの再生と流動化の推進=450億円(3・34)
▽公共交通の被害者対策・安全対策等の強化=44億円(2・61)
▽公共交通機関のバリアフリー化=80億円(1・12)
▽歩行者や自転車に配慮した道路空間の再構築=1637億円(1・08)

《海洋立国の推進》
▽海難救助、犯罪取締の強化を支える海上保安体制の確保=726億円(1・10)
▽ふくそう海域での事故半減をめざすICTを活用した新たな安全システムの構築=60億円(1・15)
▽船舶の最先端省エネ技術の開発、国際普及等の推進=58億円(1・36)
▽海洋管理のための離島施策の新たな展開=142億円(1・23)

【地球環境時代に対応した暮らしづくり】

《低炭素社会の構築》
▽低炭素型都市づくりの推進=10億円(3・33) ▽住宅・建築物における省資源・省CO2対策の推進=300億円(1・67)
▽交通分野の省CO2対策の推進=97億円(1・79)
▽地球温暖化の観測・監視体制の強化=90億円(皆増)
▽最新技術を導入したグリーン庁舎の整備=43億円(1・54)

【地域の活力と成長力の強化】

《地域の自立・活性化》
▽広域ブロックの自立的な発展の推進=2768億円(4・54)
▽民間主体・地域参加による持続可能なまちづくりの推進=43億円(1・47)
▽まちづくり交付金による国の施策に関連した取組への支援の強化=2880億円(1・15)
▽地域の自立を支える生活幹線道路の整備=1412億円(1・23)
▽地域における公共交通等の活性化・再生=1029億円(1・23)
▽整備新幹線の着実な整備=着工区間812億円(1・15)、未着工区間は追加要求
▽空港、港湾等の物流効率化・流通活性化を通じた地域活性化=956億円(1・22)
▽建設産業・不動産業の活力の回復と生産性の向上=19億円(1・65)

《魅力ある国際都市づくり》
▽羽田空港の発着能力の1・4倍増などによる首都圏空港等の機能強化=784億円(1・05)
▽成田・羽田両空港間のアクセス50分台、都心と両空港へのアクセス30分台以内の実現に向けたアクセス改善など都市鉄道ネットワークの充実=113億円(1・94)
▽コスト・サービス水準でアジア主要港を凌ぐスーパー中枢港湾の実現=738億円(1・22)
▽成長力の強化のための幹線道路網の整備と有効活用=1兆1597億円(1・03)

《観光立国の推進》
▽観光圏整備による国際競争力の高い魅力ある観光地づくり=95億円(1・76)
▽2010年までの1000万人訪日の実現とその後を見据えた国際観光交流の拡大=45億円(1・32)

■エボニックデグサジャパン コーティングラボを開設
 エボニックデグサジャパン(本社東京、ウルリッヒ・ジーラー社長)は、日本におけるコーティング事業の強化を図り、筑波工場内に「ジャパンコーティングラボ」を開設した。
 同社では現在、アジア地域で中国、韓国、シンガポール、インドにコーティング関連のラボを設置し、同地域のコーティング・インク業界に対して製品とサービスを提供している。

 現在、日本企業が業界で占める位置は大きく、今後は重要な顧客に近い日本でも、きめ細かいサービスを提供することを目的に同ラボを設立したもの。
 同社グループでは添加剤やつや消し剤、樹脂、着色剤、硬化剤など、コーティング・インク業界に関わるあらゆる製品群を生産、販売している。

 一方、同社では業界全体を顧客と考え、グループ内に持つあらゆる技術・ノウハウを集約したサービスの提供を目的に、部門横断的な取り組みを進めている。今回のラボ開設は、そのペイント&コーティングインダストリーチームの日本における活動の一環として位置づけている。
 問い合わせ先は同社(03・53237423)。

【エボニックグループの概要】
「化学」「エネルギー」「不動産」の3部門でグローバルに事業を展開しているグループ。世界100か国以上で4万3000人の社員をようし、07年度の総売上高は144億ユーロ(約2兆2300億円)。エボニックデグサジャパンは、各種精密化学品、工業化学品、農薬・肥料、医農薬中間体、塗料用原料、接着剤など幅広い化学製品を取り扱っている。

■日本塗料工業会「塗料・塗装の需要実績」講演会
 日本塗料工業会は、製・販・装3団体の会員を対象に「塗料・塗装の需要実績」講演会を8月27日東京、28日大阪、29日名古屋で開催、3会場合わせて約300人が参加した。今回は、久米政文日本塗料工業会専務理事が「日本と世界の塗料需要動向と将来」、宮原清日本塗料商業組合専務理事が「塗料販売業の現状と課題」、川島敏雄日本塗装工業会常務理事が「建築塗装の現状と将来」の各テーマについて講演。製・販・装それぞれの業界の課題と将来展望が示された。講演要旨は次の通り。

■<講習>「原油高騰など課題が山積」 日本塗料工業会・久米専務理事

久米専務理事
 世界経済の状況は世界規模での原油高騰、サブプライムローン問題に伴う世界同時株価の暴落など混乱の中にある。昨年来、主要国の株価は下落し、とりわけ日本の下落幅は大きい。日本の鉱工業指数と個人消費指数は伸びが鈍化しており、生産と消費は踊り場的状況にある。

 世界の塗料業界の動向をみると、中国の塗料生産量は年間600万トンに成長し、米国に次いで世界第2位になっている。中国の塗料生産地域の分布は、聴講三角州地区(上海、江蘇)、珠江三角州(広東、福建、広西、海南)、渤海地区(北京、天津、山東、遼寧)で8割以上を占めている。

 韓国の塗料生産量は年間85〜95万トンである。
 タイの06年塗料市場は約40万トン。そのうち建築用が40%を占めている。

 インドの07年の塗料市場は約150万トン。会社別ではアジアンペイント(シェア29・6%)、ネロラック(同12・4%)、バーガーペインツ(同12・2%)、シャリマー(同7・9%)などが大手である。
 日本の塗料業界の状況は、平成18年度で総出荷数量192万トン、従業員合計1万8540人である。1人当たりの塗料出荷数量は104トンとなる。塗料出荷のピークは平成2年であったが、従業員の減少は5年ほどのタイムラグがあった。

 塗料の分野別では、建築用が約1500億円で最も多く、次いで道路車両新車、金属製品、電気機械、船舶、構造物、建築資材の順である。
 塗料出荷数量は平成15年度頃より上昇傾向にあったが、昨年後半から下落傾向に変化した。

 1990年から2006年までの出荷数量・金額をみると、建築用塗料の総需要は減少から横ばい、金額はやや上昇傾向にある。建築資材用塗料は数量、金額とも減少から横ばい傾向になっている。構造物用塗料は、数量は微減、金額は横ばいのあと微増傾向。船舶用塗料は、数量、金額とも上昇傾向にある。新車用塗料は、数量、金額とも上昇傾向にある。自動車補修用塗料は数量、金額とも減少傾向。電気機械用塗料は、減少傾向にあったが上向きに転じている。

 日本の塗料メーカーの海外生産は、近年中国が飛躍的に伸びており、生産量は70万トンと全体の約半分を占める。
 上場塗料メーカーの3月期決算は、製造業平均に比べ売上高の伸びは高いが、経常利益の伸びは低下している。
 本年度の塗料の需要予測は、出荷数量172万2千トンで前年度比0・5%増を見込んでいる。
 塗料産業を取り巻く状況は▽原油・原料の高騰▽地球規模での環境対応▽化学物質管理▽グローバル化対応―など課題が山積している

■<講習>「需要創造を中長期方針に」 日本塗料商業組合・宮原専務理事

宮原専務理事
 商業統計によると、塗料販売業の規模は07年で1兆6303億円、3617店、従業員2万6221人である。  組合員のアンケート調査結果では、塗料販売業が抱える問題は、収益率の低下(過当競争、経費増、売掛金回収)、後継者問題(少子高齢化、厳しい将来展望、人材育成)が中心である。
 仕入れ価格の値上がりは5〜10%程度が中心で、販売価格への反映は十分ではない。
 売掛金の回収状況は悪化しており、このため提携カードを推進している。

 3〜5年先の社店の将来方向は、売上高規模別によって異なり、小規模店ほど廃業や営業譲渡の希望が多い。
 今後の課題は人材育成、取引先の拡大(業態変革)、収益率のアップ(値上げの転嫁、回転率アップ)を挙げている。

 需要創造のための業態変革としては、従来型の経営からの脱却が考えられる。有名な「ランチェスターの法則」では、「大局での競合の回避」「差別化した局所で戦う」「局所に経営資源を一点集中する」などの戦略があり、業界に応用すると▽カラーに重点を置いた生活者向けの事業展開▽販売商品の少量・多品種化▽特殊塗料・特殊市場への特価▽取引業者を組織化、パートナー化▽地域一番店のリフォーム事業▽塗料関連商品の拡販▽インターネットを利用した販売方法▽一般消費者向けの店頭販売の強化▽調色のレベル、スピードアップでの供給―などが挙げられる。

 EDIの普及状況は、現在までにメーカー9社、販売店532社が参加している。メリットは▽業務手順や伝票画面の標準化▽業務効率の向上(受発注処理時間の短縮、入力ミスの回避、問い合わせ時間の削減など)▽省力化▽伝票処理の平準化▽納期対応力の向上▽在庫の削減―などで、今後さらに参加を呼びかけていく。

 環境問題に対応した「環境宣言」では、環境保全への積極的な対応を組合活動の最重要課題の1つとして位置づけ、チームマイナス6%への参画、エコ検定の受験推進、景観法対策、環境認証取得の推進、VOCの削減、環境対応商品の拡販などを実施している。
 このほど策定した中長期方針では「塗料の持つ可能性を広く啓蒙し、時代の要請に応えた流通の担い手として需要の創造に努める」ことを目標に希望に満ちた明るい業界の構築を目指していく。

■<講習>「『公益性』『社会的責任』『環境』がキーワード」 日本塗装工業会・川島常務理事

川島常務理事
 建設投資の09年度見通しは総額49兆円で、うち政府投資は前年度比7・6%減、民間投資は同5・4%増と予想されている。
 住宅着工戸数は、07年度は104万戸で前年度比19%減少した。本年度の予想は115・8万戸で11・8%増である。

 建設投資額の推移では、新築は大幅に減少しているが、改修は減少が少ない。建設投資額に占める改修の比率は24%台になっている。
 国際比較でも日本は欧米に比べると極端に建物の耐用年数が短く、建物の長寿命化が課題である。

 建物の長寿命化のため、リフォームは必須であり、維持・保全には塗装が不可欠である。国交省の実態調査によると、リフォームの内容別では「屋根・外壁の塗り替え」が約3分の1を占めて最も多く、以下「内装の模様替え」「屋根のふき替え」「浴室設備の改善」「台所の改善」の順となっている。  日塗装会員の完成工事高は07年度7600億円で前年比横ばい。1社平均では2・62億円でここ数年増加傾向にある。

 工事区分別では建築塗装が58%を占め、以下防水、橋梁塗装、タンク・プラント・設備と続いている。
 06年度の業種別許可業者数は、塗装が4万5千社で、10年前に比べると54%も増えている。
 07年度の完成工事高が伸びた支部は愛媛、三重、秋田、山梨、滋賀などで、逆に高知、徳島、埼玉、岡山、熊本などの支部では減少した。

 塗り替え工事比率が高い支部は神奈川、秋田、千葉、東京、山形など。新築比率が高いのは沖縄、大分、鹿児島、愛知、京都などである。
 請負の種別では、民間工事全体の31・7%が元請である。
 日塗装は今年60周年を迎え、横浜で総会と記念式典を開催した。新執行部は「行動する日塗装」をキャッチフレーズに、「公益性」「社会的責任」「環境」をキーワードとして各事業に取り組んでいく。

 技術委員会では水性化に伴う廃水処理の対策や産廃物の削減、独自のピンネット工法の実用化、耐火塗装への参入などを推進している。
 技能委員会では、登録建設塗装基幹技能者制度への対応、技能の継承などに力を入れる。

 経営委員会は、ペインテナンスキャンペーンの拡大などに努める。
 普及委員会は、落書きなくし隊の活動やフレックスコート、フレックススウェードの普及などを推進する。
 このほか、石綿除去(レベル3)対策などに取り組んでいる。

■サイペイント 遮熱塗料を値下げ 市場価格の最大4分の1に
 サイペイントジャパン(東京、杉村稔社長)は、遮熱塗料「SUPRA」(スープラ)の価格を引き下げるとともに、より地球環境を意識させるため「PLANET SUPRA」(プラネットスープラ)に改称した。
 製品価格は従来の18L缶は4万7千円から4万5千円となり、平米単価は979円から900円に引き下げられる。同種製品の平米単価は1900円から3600円程度で、市場価格の半額から4分の1の価格で提供が可能という。

 原油価格の高騰に伴い、値上げの連鎖が続いているが、同社では遮熱塗料の普及を促進するため、製品の製造から梱包までの工程を見直しほか、流通を代理店方式にすることで営業コストを削減し、今回の値下げを実現した。
 また、さらに品質を向上させ、従来よりも塗りやすく改良して塗装面積の拡大に成功した。200ミクロン膜厚での塗布面積は50平米。
 遮熱塗料は、様々な自治体などでクールルーフ実験などが実施され、その効果が認知されてきているが、本格的な普及を図るには価格や施工性がネックになっていた。

 このため、同社では▽遮熱塗料の市場価格をリードし、安価で効果の高い製品を供給する▽遮熱塗料の普及を啓発し、二酸化炭素を削減する「カーボンオフセット事業」を推進する―ことを目的に価格改定に踏み切ったもの。同社と日本ECO SUSCOM協議会は、スープラ10缶を使用すると、カーボンオフセット排出権1トンを政府に寄贈するキャンペーンを実施している。
 問い合わせ先は、同社(03・3513・7073)。

■表面処理技術総合展 大日塗が機能性塗料を出品
 めっき・塗装・熱処理等の日本最大の表面処理展示会「SURTECH2008」(主催・表面技術協会)が9月10日から12日までの3日間、幕張メッセで開かれた。
 塗料業界からは大日本塗料が出展。落書きを簡単に除去する「マジックアート」、ヒートアイランド対策に有効な遮熱塗料の温度比較テストをはじめ、塗膜下の金属腐食状態を正確に非破壊診断できる装置の実演を行い、好評を得た。

【マジックアート】
 簡単に落書きを除去するコーティング材。貼り紙も、完全には付着せず浮いた状態となり、容易に剥がすことができる。
 特長は▽ラッカースプレー、水性スプレー、マジックインクなど、あらゆる落書きを簡単除去▽貼り紙防止成分により、貼り紙も簡単除去▽長期間、耐候性と落書き除去性能を持続▽壁面、シャッター、橋脚、電柱など広い用途に使える。

【エコクールシリーズ】
光を反射し、熱を放出する遮熱塗料。
 特長は▽光を高反射、熱を高放熱する、優れた遮熱効果があり、被塗物の温度上昇を抑制する▽遮熱効果と耐候性を、長期にわたり持続する▽バイオ薬剤を配合、防かび・防藻性をもつ▽屋根・屋上・壁・駐車場など、幅広い用途に対応。

【塗膜下金属腐食診断装置】
 「腐食防食協会」技術賞を受賞した塗膜下金属腐食診断装置。
 特長は▽塗膜劣化度と範囲を、高精度で診断▽橋梁・プラントなどライフライン施設に適している。

■日ペ、独社と合弁で設立 上海に自動車用塗料の新販社
 日本ペイントは、中国上海にある現地合弁会社「立邦塗料<中国>有限公司(Nippon Paint China Co.,Ltd.)」と、ドイツの自動車用塗料メーカー「Bollig & Kemper GmbH & Co. KG社」(本社ドイツケルン市)が合弁で自動車用塗料販売会社「凱柏立邦汽車塗料<上海>有限公司(BK & NP Automotive Coatings (Shanghai) Co. Ltd)」の設立に合意した、と発表した。

 資本金は2千万中国人民元(RMB)で、立邦塗料側が60%、独社側が40%出資する。董事長 は、村上良一立邦塗料汽車事業部総経理。10月から稼働を予定し、2010年に9千万RMB(約14億5千万円)の売上を見込んでいる。

 日本ペイントグループは中国国内で、汎用塗料、工業用塗料、自動車用塗料などを製造・販売し、07年度実績で800億円を超える規模に成長している。
 これら事業の中でも自動車市場は、今年の新車販売台数が1000万台を突破してアメリカに次いで世界第2位の市場に成長する見込みで、重要分野に位置づけている。

 同社は従来、主に日系自動車メーカーや中国ローカル自動車メーカーへ製品を供給していたが、今回の提携により、欧州系自動車メーカーへの本格的アプローチも可能となった。
 今後、同社では前処理剤、電着塗料、中・上塗塗料、バンパー用塗料、部品用塗料など幅広い商品群をさまざまな顧客に提供していくことで、中国での自動車用塗料のトップメーカーを目指す。

■BMジャパンが移転

地図
 ベンジャミンムーアペイントを販売するB・M・ジャパンは、このほど本社事務所を東京都千代田区富士見2−14−38レジデンス富士見イースト304に移転した。電話03・5216・7387、FAX06・5216・7388。

■会社人事
大日本塗料 (8月23日)参与・一般塗料部門車輌産機塗料事業部副事業部長委嘱・大日本塗料販売車輌産機塗料部副部長委嘱、植田憲行 (8月26日)参与・生産部門小牧工場長委嘱、安藤一廉

■建築塗装技能検定 各地で実施

検定会場
 08年度建築塗装技能検定の実技試験が各地で行われている。  大阪では8月8日、花博記念公園「水の館ホール」で実施され、1級、2級合わせて163人が受験、@合成樹脂エマルション系複層塗材塗装Aつや有合成樹脂エマルションペイント・合成樹脂エマルションペイント塗装▽スプレーパターン作成―の各課題に取り組んだ。  学科試験は8月24日、全国一斉に行われた。  合格者は10月3日に発表される。

■色研セミナーの予定
 色研セミナー(日本色彩研究所主催)の開催予定は次の通り。(セミナー名・会期・会場・受講料・対象)

 【色彩指導者養成講座−第27期−(隔月開催型】
10月9・10日、12月4・5日、09年2月5・6日▽9:30〜17:00▽霞会館▽315、000円▽色彩教育関係。
【実習で学ぶ「色の混色方法」(秋期)】
10月17日▽10:00〜16:30▽きゅりあん▽26、250円▽開発・設計・品質管理。
【色彩基礎講座−色の数値化と測色−(秋期)*】
10月24日▽10:00〜16:30▽きゅりあん▽31、500円▽開発・設計・品質管理。
【カラーマッチングの基礎講座*】
11月7日▽10:00〜16:30▽きゅりあん▽31、500円▽開発・設計・品質管理。
【マルチメディアのカラーマネージメント(ベーシック編)*】
11月21日▽10:00〜16:30▽31、500円▽きゅりあん▽開発・設計・品質管理。 【マルチメディアのカラーマネージメント(アドバンス編)*】
09年1月16日▽10:00〜16:30▽きゅりあん▽31、500円▽開発・設計・品質管理。
【感性を高める配色トレーニング】
1月22・23日▽10:00〜16:30▽北とぴあ▽42、000円▽企画・デザイン・色彩計画。
【色彩管理士認定コース】
同研究所では色彩設計に関する各工程を総合的に管理・推進できる技術者を「色彩管理者」として認定している。対象セミナー(*印)の受講単位を1単位とし、3年間で4単位以上を取得すれば受験資格が得られる。08年度の試験は09年2月に実施予定。
 問い合わせ先は同研究所セミナー係(048・794・3817)。申し込みはホームページ(http://www.jcri.jp/)からも受け付けている。

■大阪商工会議所「シニアの力を経営に活かす〜新現役活用セミナー」開催

講演する草刈会長
 大阪商工会議所主催の「シニアの力を経営に活かす〜新現役活用セミナー」が9月3日、同会議所会議室で開かれ、草刈保廣日之出塗装工業会長・カンサイ建装工業取締役(リフォーム事業部スーパーバイザー)が講演した。

 セミナーの第一部では、大阪商工会議所が推進している「新現役チャレンジ支援事業」を紹介。少子高齢化の進展と人材確保難時代の到来に当たって、経験豊富な団塊シニア(新現役)を中小企業の経営資源として活かすため、企業OB人材のマッチング事業を実施し、成果を挙げていることを報告した。
 第二部では、シニア活用事例を中心に草刈会長が説明した。日之出グループ3社では、30人の社員のうち、60歳以上のシニアは12人。すべて中途採用で、営業、事務などに活用している。

 メリットとしては、優れたスキルのある人材が比較的簡単に確保でき、また人件費の大幅な節減になるなどの点を指摘。勤務形態は週4日程度で、「リスクを負わせない気持ちが必要」とし、現役時代の3割ぐらいの力で働いてもらうことをポイントに挙げた。

 このほか、草刈会長は、同社グループの概要を紹介。カンサイ建装では建設業振興基金の07年度モデル事業に採択された成果を踏まえ、経産省の新連携支援事業へアタックしていることや、JR西日本の小修繕工事、人材派遣事業、アスベスト除去工事、エリアマネージャー制度による戸建て住宅リフォーム需要の掘り起こし、マンション大規模修繕工事への本格参入など、幅広い分野で積極的に事業を展開していることを説明した。

■大阪昭和会 健康診断を実施

健康診断
 大阪昭和会(澤田浩一会長)は9月6日、摂津市のポリテクセンター関西で、健康診断を実施した。  同会では会員・従業員の健康管理のため、定期健診と有機溶剤健診を年2回実施している。

■塗料普及パンフレット 日塗工普及委が作成
 日本塗料工業会普及委員会はペイントリフォームの促進と遮熱塗料の普及のため、一般向けのパンフレットを作成した。
 『いまペイントがおもしろい』は、クロスの貼り替えより簡単で安くできるペイントリフォームの方法を紹介。壁紙の上から塗る方法や、各部屋に合わせたカラーコーディネートの基本を説明する。また、壁紙の貼り替えに比べ▽廃材・ゴミが出ない▽塗料はホルムアルデヒドの放散が少なく、人と環境に優しい―などのメリットをアピールしている。

 『ペイントリフォームECO宣言』は、屋根に遮熱塗料を塗ることにより▽消費エネルギーの削減▽屋根の耐久性向上▽メンテナンスの簡易化―などに役立つことをPRする。

■おくやみ
 村田 榮司氏(むらた・えいじ=元中国塗料常務)8月16日午前11時32分、心不全のため死去、72歳。葬儀・告別式は8月19日、神奈川県川崎市のメモリアルホールさくら会堂で営まれた。喪主は妻・洋子さん。
 一橋大経済学部卒、三菱商事、サウジ石油化学を経て平成5年から13年まで、中国塗料取締役、常務などを歴任した。


【今月の特集記事】
  • マンション大規模改修工事 下請から元請に脱皮するポイントは何か(前) 改修コンサルタント・松山功氏
  • (概略は→こちらでご覧いただけます。)

    【新製品情報】
    ■「感覚を演出する塗料」サンデーが3新製品開発
     大日本塗料の関係会社で家庭用塗料部門を担当するサンデーペイント(本社大阪、青野道春社長)は、触感や視覚に訴える新しいタイプの内装用塗料3製品を開発、8月幕張メッセで開かれた「ジャパンDIYショー2008」で展示・実演した。今後、「感覚を演出する塗料」シリーズとして発売する。

    クロス・和紙調の質感 ソフトタッチペイント
     「サンデーソフトタッチペイント」は、塗料で見た目も感触も和紙のようで、あるいはクロス調の触感などが実感できる完全つや消しの刷毛塗り多彩模様塗料。
     室内壁に塗装することで、多彩模様を演出するマイクロ粒子が、目にやさしい色調やソフトな感触、豪華さを演出する。また、プラモデルやフィギアの仕上げなどにも幅広く利用できる。
     特長は▽ソフトタッチの多彩模様塗料で、クロス調、和紙調に仕上がる▽有機溶剤を含まない水性塗料▽数色を混合する事で、新しい色をつくることもでき、違った仕上り感を楽しめる―など。

    模様や文字を立体視 3Dペイント
     「サンデー3Dペイント」は、塗膜面が平面にもかかわらず目の位置や角度によって文字や模様を浮かび上がらせて立体的に見せる塗料。視線を変えれば、文字や模様が上下左右に移動するようにも見える。
     特長は▽立体的に浮き出て見える「だまし絵」のような効果がある▽特殊な装置などを使わなくても塗装できる▽水性と溶剤形の刷毛塗りタイプとエアゾールタイプがそれぞれ2種類あり、幅広い用途に対応する―など。
     水性タイプの用途は、鉄部、木部、紙、プラスチック、発泡スチロール。ラッカータイプは鉄部、木部、紙など。

    温度変化で色が変わる 温感ペイント
     「サンデー温感ペイント」は、温度の変化で塗膜の色が消えたり、現れたりする塗料。冷房設定温度以下に下がると色の変化によって注意を喚起する。温度と色の設定は自由にできる。
     用途は、コンクリート、木部、鉄部。

    ■定型布シート 北岸産業が発売
     北岸産業(東大阪市)は、2・5×3mの定型布シートを発売した。
     テトロンとコットンの混合で、ツイスト織りで、撥水性と強度に優れる。建築塗装以外に自動車関係にも利用でき、さまざまな応用が可能。
     問い合わせ先は同社(0729・81・9026)。