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◆日本塗装時報 2009年5月18日発行 1883号◆
■マンション計画修繕施工協会 完成保証・瑕疵保証制度がスタート

帝国ホテルの総会会場で
 マンション計画修繕施工協会(略称・MKS、坂倉徹会長)は4月27日、東京・帝国ホテルで開いた第1回定時総会で、独自の完成保証・瑕疵保証の2制度を5月1日からスタートすると発表した。同制度はマンション管理組合が安心して工事を発注できるよう同会設立以来の最重点課題として取り組んでいたもので、今後全国5か所で説明会を開催し、周知徹底を図る。また正会員130人、賛助会員49人、合計179人が入会、昨年12月の発足以来、着実に組織を拡大していることが報告された。

 総会は高橋修身副会長が開会の辞を述べたあと、坂倉会長があいさつ。坂倉会長を議長に選任して初年度事業報告・決算報告、09年度事業計画・同予算案などを可決承認した。  事業計画では「工事完成保証・瑕疵保証制度の確立」(保証委員会)、「改修工事関係書類の標準化」「マンション改修技術者資格の研究」(技術委員会)、「ホームページ の立ち上げ・更新」「大規模修繕工事に関するデータストレージの構築」(広報委員会)などを推進する。

 予算は一般会計が7000万円、保証関係の特別会計が8250万円で、うち保証料収入は5000万円を見込んでいる。また、保証料(完成・瑕疵双方を対象にした保証書発行手数料)は請負金額の0・5%とした。

 任期満了による役員改選では正副会長、常任理事全員が留任したほか、理事に新しく保坂、前田両氏を加えた。

 新役員を代表して坂倉会長は「念願であった完成・瑕疵保証が出来上がったが、皆様のご意見をいただきながら、改善・改良を重ね、安心して工事が発注できる態勢をつくり上げたい。今年は会員会社200社、賛助会員100社、合計300社を目標にしており、皆様のご協力をお願いしたい」と就任の抱負を述べた。

 このあと、来賓のマンション管理センター・亀本和彦理事長は「今後、貴協会の皆様と密接な連携をとりながら、マンション修繕工事の円滑な推進に努めたい」とあいさつ。  全国マンション管理組合連合会の龝山精吾会長は「既存の高経年マンションでは省エネ、耐震、アスベストなどの課題が山積している。管理組合にとって一番心配なのは施工した業者の倒産であり、このたびの保証制度は心強い。『会員企業が行う工事なら間違いない』と いう安心感を与えていただけるこのような会の設立を以前から期待していた」と祝辞を述べた。

 総会終了後は引き続き懇親会を開催。山本有二衆議院議員、菅義偉衆議院議員、北側一雄衆議院議員(公明党幹事長)、和泉洋人国土交通省住宅局局長が祝辞を述べたあと、新役員、来賓らで酒だるを開け、盛大に祝宴を催した。

■坂倉会長あいさつ「安心して発注できる仕組みづくりを」
 マンション計画修繕施工協会・坂倉徹会長のあいさつ要旨は次の通り。  昨年の12月15日に設立総会を開催し、正会員107人、賛助会員29人で出発した。この総会時までに正会員130人、賛助会員は49社に拡大した。
 社会的な必要性、期待感をひしひしと感じている。設立総会から3か月半が経過したが、役員の皆様には精力的に活動を展開していただき、多くの課題を見つけると同時に、いくつかの問題点に取り組む態勢づくりができた。

 5月1日から当協会はマンション大規模修繕工事に際し、会員会社の施工に対して完成保証および瑕疵保証を行うことになった。
 他の団体でもいくつかの仕組みをつくられているが、管理組合の皆様が安心感をもって仕事を出していただける独自のシステムをつくり、ようやく本総会で発表できる運びとなった。

 国土交通省では、「マンション等安心居住推進事業」を推進している。住宅政策は国の根幹をなす重要な政策であると位置づけらており、10月1日から施行される「住宅瑕疵担保履行法」では、全ての住宅に住宅瑕疵担保履行保険をかけるよう義務づけている。これは住宅を購入された方が、瑕疵に対して建設会社や販売会社が倒産した場合、保険会社が責任を負うという内容になっている。

 また欠陥住宅保険では最大200億円の保証をするという計画も検討されている。
 こうした政策の次には、大規模修繕工事の完成・瑕疵保証に手をつけざるを得ないと思われる。
 われわれは独自の方法で完成・瑕疵保証を行うが、脆弱な財政基盤を補い、財政的に支えていただくのが保険会社である。

 われわれの仲間がお客様に対して迷惑をかけることがないよう、居住者、管理組合の皆様方に安心感を持って発注していただく仕組みをつくりたいと考えている。
 総会後、保証マニュアルを細部にわたり点検し、5月の理事会で最終的な運用方法を確認した後、全国5か所で説明会を開催する予定である。

 各地に役員が出向き、管理組合の団体、管理会社、大規模修繕工事の設計者らにも参加いただき、当協会のあり方を説明し、十分役に立つ仕事をしていく団体であることを認識していただくように努めていきたい。

09年度の新役員

 マンション計画修繕施工協会の新役員は次の通り。
【会長】坂倉徹(サカクラ)【副会長】山岸純一(ヤマギシリフォーム工業)▽高橋修身(建装工業)▽川本守彦(川本工業)【常任理事】小川恭史(日塗)▽木村光徳(木村工 業)▽高橋秀行(旭技建)▽中間太麓(いずみテクノス)【理事】▽柏原伸二(カシワバラ・コーポレーション)▽後藤龍彦(アール・エヌ・ゴトー)▽佐藤正道(大和)▽瀬古輝雄(日本建材工事)▽西尾敬二(西尾産業)▽林節夫(シンヨー)▽平松建史(京浜管鉄興 業)▽保坂博史(ダイニチ)=新任▽前田卓哉(札幌ペック)=新任▽渡辺清彦(渡辺物産)▽渡辺健司(ウェイズ)【監事】櫻井博宣(TOHO)▽堀越良雄(堀越)

■マンション計画修繕施工協会 ホームページを開設

トップページ
 マンション計画修繕施工協会は、ホームページを立ち上げた。
 内容は組織概要、大規模修繕工事の概要・工事の流れ、正会員名簿など。
 URLは次の通り。http://www.mks-as.net/

■「カラーユニバーサルデザイン」に対応 日塗工が推奨配色セット作成

記者発表する伊藤氏(左)と北畠氏
 日本塗料工業会は4月30日、東大弥生キャンパスで、東大分子細胞生物学研究所、DIC、DICカラーデザイン、NPO法人カラーユニバーサルデザイン機構とともに、「色覚の多様性に配慮した案内・サイン・図表等用のカラーユニバーサルデザイン推奨配色セット」の開発に関する合同記者発表を行った。その中で日塗工の色彩アドバイザーを務める北畠耀文化女子大学名誉教授は、『2011年F版塗料用標準色』に、カラーユニバーサルデザイン対応の新色15色を含めた計632色を収録し、「推奨配色セット」として提供することを発表した。

色覚の違いに配慮

 カラーユニバーサルデザインは、日本に約500万人存在すると言われている色覚障害者に配慮された色彩デザインのことで、色覚の違いに影響されない案内、サイン、図表などの設計を目指しているもの。07年に行われた国交省による「バリアフリー新法のガイドライン」の作成や、製品や建物やサービスなどを支障なく利用できるかどうかを示したアクセシビリティ(高齢者、障害者らハンディのある人の利用のしやすさ)が08年にISO化されるなど、各方面で実用化に向けての取り組みが行われている。

実験の結果を反映

 京大学分子細胞生物学研究所高次構造研究分野・伊藤啓准教授が、主な色覚障害について説明。日本人にも多いとされる色弱(色の感度がずれる)、ロービジョン(青みの判別が困難)、白内障(黄色と白の判別が困難)といった色覚障害の見え方について、同大学で行われた実験結果を解説した。

 実験では、2000種以上の色票の中から、一般色覚の人が認知できる約30色の色グループを選定。その中から、それぞれの色覚障害者が見える色と見えない色を抽出し、最終的に20色まで絞り込んだ。さらにこれらの色を文字や線といった小面積用(アクセントカラー)と大面積用(ベースカラー)、無彩色のグループに分け、「色覚の多様性に配慮した案内・サイン・図表等用のカラーユニバーサルデザイン推奨配色セット」として提案している。

 同実験には、記者会見に参加した各社も協力。日塗工が建築・インテリア・家電などに使用されている色票データを提供したほか、DICおよびDICカラーデザインは印刷物の色票データの提供や配色の提案、カラーユニバーサルデザイン機構は被験者や配色ノウハウを提供した。

 配色セットの主な特長は、▽小面積用と大面積専用の色を分けることで多くの色数を確保▽塗料と印刷という異なる媒体で共通の指標が提供可能▽一部の人に有利な配色ではなく、すべての人が「比較的見やすい」配色を採用▽特殊な測定器は不要で色票だけで利用が可能―など。また同セットは、判別しやすい色の使用を強制するものではなく、デザイナーが使 いたい色を自由に選択した上で、バリアフリーにも配慮した色の組み合わせが確認できるものだとしている。

他業界に先駆けて具体的な情報を提供

 日塗工では2年に1回、その時代のトレンドを取り入れて、塗料用標準色改定しているが、今回2011年F版に「推奨配色セット」を採用することになった。他の業界に先駆けて、具体的な色について情報提供するほか、今月より会員向けの予約受付を開始するなど、実 用化に向けた素早い対応を進めている。

 2011年F版の概要は次の通り。
 【収録色】632色(うち新色15色)
 【特長】実用性の高いものを中心に編成▽色票番号がマンセル表色(色相、明度、彩度)に対応し、番号から実際の色をイメージすることが可能▽トーン分類が「JIS・Z・ 8102物体色の色名」に準拠▽カラーユニバーサルデザイン「推奨配色セット」により、あらゆる色覚の人に対応が可能▽ペイントカラー検索システムによりネット上で色の確認や他団体の色見本収録色との比較が可能
 【種類・価格】ポケット版2625円、ワイド版(2冊セット)1万6800円。

■高塗着スプレー施工管理技術者 橋塗協が7月に講習会開催
 日本橋梁・鋼構造物塗装技術協会(本山蓊会長)は、09年度「高塗着スプレー塗装施工管理技術者」の認定・更新講習会を次の要領で開催する。

【受験資格】《新規受講者》1級土木施工管理技士合格者の場合、鋼構造物塗装に関する実務経験が2年以上▽2級土木施工管理技士(鋼構造物塗装)合格者の場合、2級合格後、鋼構造物塗装に関する実務経験が3年以上(1年以上の指導監督的実務経験を含む)▽鋼構造物塗装工事管理技士(1級相当)合格者。

《更新受講者》管理技術者認定証の有効期限09年5月16日。
【講習・試験日・会場】7月10日午前10時〜午後5時、名古屋中小企業福祉会館。
【受講料・認定試験受験料】(新規)会員2万円、非会員20万円(更新)会員1万円、非会員2万円。
【申込受付期間】5月11日〜6月30日。
【合格発表】7月24日午後4時、同協会ホームページで。
【問い合わせ先】同協会(03・3476・3301)。

塗装技能士講習会

【講習日】7月1日午前9時15分〜午後4時15分。
【会場】岡崎市美合町字平端、愛知県岡崎高等技術専門校。
【受講料】《新規》会員・会員所属会社2万円、非会員10万円《更新》会員・会員所属会社1万円、非会員2万円。
【受講資格】《新規》鋼橋塗装技能士1級および2級合格者、または鋼構造物塗装に関する実務経験が10年以上《更新》有効期限が6月15日または7月12日。
【募集人数】150人。
【申込受付期間】5月11日〜6月19日。

■建設経済研究所 建設投資見通し
 建設経済研究所が4月に発表した建設投資見通しによると、08年度の建設投資は、対前年 度比2・3%減の47兆5600億円、09年度は、同5・8%減の44兆7800億円と予想している。09年度の民間住宅投資は、前年度比で6・0%減と景気の悪化の影響を受け大きく減少すると予測。民間非住宅建設投資は、同13・4%減と大きく減少する見込み。
 ただ、4月に発表された「経済危機対策」が早急に実現されれば、09年度の建設投資は08年度並みに回復する可能性があるとしている。

■日本ペイント 中国・天津に新工場設立
 日本ペイントは、中国北部の粉体塗料製造販売会社2社を統合し、中国天津市に新会社「立邦塗料(天津)有限公司」(資本金1億3500万元)を設立、6月から粉体塗料の生産を始める。

 同社は05年に河北省廊坊に「廊坊立邦立東塗料有限公司」を、06年に天津市に「天津立邦聖連達粉末塗料有限公司」を設立し、中国北部の粉体塗料市場に参入した。その後、多色化への対応や需要拡大に伴い、設備増強と生産効率向上が必要になったため、両社を統合して新工場の建設に踏み切ったもの。

 新工場には粉体塗料の生産ラインを新設したほか、2社の生産ラインも移設する。粉体塗料のみの年間生産能力は3万トン。今後は、工業用塗料・木工用塗料・自動車用電着塗料・塗料用樹脂の生産も検討しており、中国北部における重要拠点として、業容の拡大を目指す。

■関西ペイントのホームページ マンション塗り替えをPR
 関西ペイントは、同社のホームページ内にマンションの塗り替えをサポートするサイトRe: paint」(マンション用)を開設した。

 マンションの理事会をアニメで表現。マンションの修繕計画のための予備調査から計画立案、実際の塗装までの手順を分かりやすく解説し、同社が提供するサービス内容を紹介する。 

 また、会員登録することにより、景観法に基づいて各自治体が定めている景観条例が指定する色を色彩チャートで確認できる「景観条例色彩検索システム」を開発した。各自治体名や指定地域、色の分類からその地区で使える色を検索することができる。

 このほか、実際に塗り替えをした事例の紹介や、色彩設計の専門家による色彩設計の説明、塗料品質や施行時の安全性、施工後の保証体制についての説明、塗替え用語集などを盛り込んでいる。
 景観法検索システムは現在、54地区の色彩情報を収録しており、順次情報を増やしていく予定。

 同サイトのURLは次の通り。
http://www.kansai.co.jp/repaint/mansion/

■春の叙勲 瑞単に宮澤、松下氏ら
 政府は4月29日付けで09年春の叙勲受章者を発表した。
 塗装業界からは瑞宝単光章に次の各氏が選ばれた。国土交通省関係の伝達式は5月14日、 東京・グランドプリンスホテル赤坂で行われた。

【瑞宝単光章】
《専門工事業務功労》▽宮澤潔氏(67歳)宮澤塗装工業工事部長、長野県。▽松下有喜男氏(57歳)西部産業工務管理部長、福岡県。▽白井静雄氏(60歳) 小林塗装店職長、香川県。 《技能検定功労》▽前田勇氏(71歳)前田塗装工業社長、北海道。▽渡邊昌俊氏(67歳)東京塗装工業社長、東京都。

■春の褒章 黄綬に長岡氏
政府は4月29日、09年春の褒章受章者を発表した。塗装業界からは黄綬褒章に長岡芳博氏 (島根県)が選ばれた。国土交通省関係の伝達式は5月18日午前11時から、同省共用大会議室で行われる。

【黄綬褒章】
▽長岡芳博氏(65歳)長岡塗装店社長、元日本塗装工業会理事、島根県。

■丸の内フラワーウィークス 日本ペイントが花柄のマーチを展示

花柄のデザインは女性に人気
 日本ペイントと日産自動車は、4月21から26日まで東京・丸の内で開かれた「丸の内フラワーウィークス2009」(東京都など主催)に、両社のコラボレーションによる花柄の特別デザイン車を出展した。

 マーチをベースにした展示車は、日本ペイントの塗料ブランド「HANA*COLLECTION」を担当する日本ペイントの女性カラーデザイナーが「桜」をテーマにデザインした。

 同塗料ブランドは花が持つ自然な色をコンセプトに、昨年から本格展開しているもので、斬新な色彩提案が好評を得ている。
 花柄に塗られたマーチは、「丸の内フラワーウィークス・丸ビル1Fマルキューブ会場」で展示され、訪れた女性から「かわいい車」と注目を浴びた。

 丸の内フラワーウィークスは、「都市に美しい花や緑を」コンセプトに東京・丸の内エリア5会場で花に関するさまざまなプログラムを実施。今年は日本最大級の花のイベント「ジャパンフラワーフェスティバル2009」が併催され、約30万人が来場した。

■「安全」「環境」などに重点 国交省関係の補正予算
 過去最大規模の追加経済対策を盛り込んだ09年度補正予算案が、国会審議を経て近く成立する見通しである。国土交通省関係の補正予算案の概要は次の通り。

【安心と活力のための基盤づくり】国費1兆6290億円
1、底力発揮・21世紀型インフラ整備(国費4387億円)▽「国土ミッシングリンク」の結合(1441億円、三大都市圏環状道路、主要都市間の規格の高い道路等の整備等)▽港湾・空港インフラの強化(2086億円、スーパー中枢港湾の機能強化、産業港湾インフラの刷新、羽田空港C滑走路延伸等)▽整備新幹線の着実な整備(733億円)▽日本ブランド発信強化による需要拡大(13億 円、外客誘致事業の強化等)▽下請建設企業等の経営強化対策(98億円)
2、地域活性化等(国費1321億円)▽地域交通の活性化等(414億円、内航海運・フェリー・地方の鉄道・バス・離島航路、地方航空の活性化等)▽まちづくり支援・地域の実情に応じた活性化 策の推進等(578億円、地方の優良なまちづくりに対する支援等、地域の汚水処理対策等)▽住宅・建築物の耐震化等の促進(70億円)▽住宅等の省エネ化(エコハウス化)加速、長寿命化等の促進(130億円)▽高齢者・子育て世帯等に対する住宅セーフティネットの充実等(55億円)▽木造住宅の振興、住宅瑕疵担保履行法の円滑な施行(75億円)
3、安全・安心確保等(国費9912億円)▽社会資本ストックの耐震化・予防保全対策(2691億円)▽ゲリラ豪雨、洪水・高潮等防災・災害対策等(3562億円)▽交通の安全確保対策(3198億円、道路のバリアフリー化、無電柱化の加速、開かずの踏切等の解消、通学路等の交通安全対策、高速道路の安全対策等)▽駅のバリアフリー化の推進等(249億円)▽海上保安体制の強化(213億円)等
4.低炭素革命(国費664億円)▽公共建築物への太陽光発電の導入促進等(198億円)▽環境対応車への買換えなど普及促進(149億円)▽低炭素交通・物流インフラの革新(283億円、次世代交通関連技術開発等)
5.雇用対策国費5億円▽船員雇用促進対策(5億円)

【住宅・土地金融の円滑化】国費7030億円
▽住宅ローンの円滑な借入れ支援(3530億円、住宅融資保険制度の拡充、フラット35の融資率の引上げ等)▽大規模都市再生プロジ ェクトや地方の優良な都市開発事業等の支援(3000億円、都市再生機構や民間都市開発推進機構の活用)▽住宅・不動産事業者の円滑な資金調達支援(500億円、住宅金融支援 機構のまちづくり融資の充実等)

 補正予算追加額総計国費2兆3321億円。

■大阪昭和会会長に外村氏

総会後の記念撮影
大阪昭和会(澤田浩一会長、会員27人)の08年度通常総会は4月17日、エル大阪で開かれた。
 澤田会長は「例年2月に総会を開催していたが、1年間の事業をじっくり振り返り、新年度の事業を十分練るために約2か月をかけた。今年は役員改選の年で、新理事と会長を選出し、新しい執行部にバトンタッチしたい」とあいさつした。

 事業報告、会計報告のあと任期満了による役員改選を行い、新会長に外村耕作氏を選出した。

 外村新会長は「これから2年間、持ち前の目的意識を貫き、何かと注文が多いと思うが、よろしくご協力を賜りたい。当会は、他の業界団体と同じようなメリットはない。『会員が提案したものや、理事会・委員会で決議された内容に対して、本人または各委員会が責任 と権限をもって知恵を絞る活動をしていただく』ということが趣旨である。仕事や奉仕活動、遊びなど、どれでも結構だが、自分で得るものを探してほしい。新年度の方針は『信頼を欠くことないよう自分自身の向上に努める』『新委員会のメンバーは、委員長を除いて裏方に徹し、責任だけを負ってほしい』と考えている。このため▽『有言実行』で提案したことは自ら実行する▽期限(時間・約束)を厳守する▽責任を全うし、言い訳しない▽情報は集約して次の人に渡す▽常に現況を報告する▽『やる時はやる』でなく『やるべきことはやってある』―などを肝に銘じてほしい。会長を拝命したが、責任だけ押しつけられるのでは 困る。楽しい話題やためになる話で盛り立てていただきたい」と就任の抱負を述べた。

09年度事業計画では▽年2回のボランティアを見直し、府の施設も対象にする(事業委員 会)▽ホームページなどを媒体にして各地昭和会との交流を深める(広報委員会)▽メールで企画を募集して事業テーマを設定する(企画委員会)▽会則を変更し、会長の諮問機関として活動する(長期計画室)―などを推進する。

 入退会者報告では、大井啓(ニッコク)、鈴木重幸(千代田塗装工業大阪支店)、西田克行(西田塗装店)の3氏が入会したほか、卒業5人、交替1人、退会1人を承認し、正会 員28人、名誉会員6人、合計34人となった。

 新役員は次の通り。
【会長】外村耕作(ソトムラ)【長期計画室長】澤田浩一(協榮塗装工業)【副会長】企画担当・林光一郎(林塗装)▽事業担当・小城孝次(コジョウテックス)▽広報担当・石塚純一郎(石塚塗装)【企画委員長】田代公一(タシロ)【事業委員長】別所亨(大阪塗装)【広報委員長】湯川周作(三和塗工)【会計】濱脇健志(浜脇工業)【進行理事】高山恒夫(高山商店)【事務局】西岡和哉(日本ペイント販売)

■塗料新珠会 幹事長に谷口氏
 塗料新珠会は4月19日、大阪市淀川区のダイドーボウルで第57回総会を開き、役員改選の結果、幹事長に谷口敬司氏(松倉商事)、副幹事長に寺田繁氏(壽産業)と田倉久謹氏(田倉商会)を選任した。
 また、同時に開催したボーリング大会の結果は、土谷雅明氏(フジペック)が3ゲーム合計507のスコアで優勝した。

■「コンパクトな経営を」近畿建専連総会
 建設産業専門団体近畿地区連合会(近畿建専連、北浦年一会長)の09年度総会は4月22 日、建団連会館で開かれた。

 冒頭、北浦会長は「経営環境は非常に厳しいが、このような時代こそ自らの足元を良く見 て、コンパクトな経営に徹するべきである。それには良い職人を持つことが基本である。日本建設業団体連合会では『建設技能者の人材確保と育成に関する提言』を発表したが、その中で、職人の年収を600万円に引き上げるという目標を掲げた。これがパフォーマンスに終わらないよう注目していきたい。一方、景気対策として公共事業が期待されているが、各組合からの声を、具体的な要望としてまとめたい」とあいさつ。

 議事に移り、平成20年度事業報告、同決算報告、平成21年度事業計画、同予算案を可決承 認した。
 事業計画では、昨年に引き続き行政との意見交換会や研修会などを開催する。
 また、任期満了による役員改選では、新役員を次の通り選任した。

【会長】北浦年一(近畿建設躯体工業協同組合名誉理事長)【副会長】北平省三(社団法人日本左官業組合連合会近畿ブロック会代表)▽吉田茂穂(社団法人全国建設室内工事業協会関西支部会長)▽前田実男(近畿建設インテリア事業協同組合理事長)【理事】平野好昭(社団法人全国道路標識・標示業協会関西支部長)▽本間茂(福井県建設専門工事業団体連合会会長)▽若林成和(関西圧接業協同組合理事長)▽山本正憲(近畿建設躯体工業協同組合理事長)▽田伏健一(大阪府塗装工業協同組合理事長)▽大井豊司(全国鐵構工業協会近 畿支部長)【監事】中村勝義(近畿マスチック事業協同組合理事)▽別所宏昭(社団法人日本塗装工業会大阪府支部長)

■チャリティゴルフコンペ 近畿外仕協が開催

優勝した森本氏に記念品贈呈
 近畿外壁仕上業協同組合(岩田紳一理事長)は4月23日、滝野カントリー倶楽部迎賓館コースで、組合員、関係団体役員ら約100人が参加して、創立40周年記念チャリティゴルフ大会を盛大に開催した。

 競技終了後の表彰式で岩田理事長は「当組合は昭和44年に設立され、歴代理事長、役員、組合員の熱意と努力、関係団体のご協力により今日を迎えられ、感謝の気持ちでいっぱいである。先人の思いを糧として、次の50年の節目に向けて発展するよう努力したい」とあいさつした。

 このあと関西テレビ放送の馬場鉄志アナウンサーの司会で、野球選手のサインボール、バット、ユニフォームなどのオークションを行った。
 コンペの結果は、森本美文氏(関西シーリング工事業協同組合理事)がネット69・8の成 績で優勝した。
 オークションとコンペを合わせて集まった約35万円の浄財は、全額日本骨髄移植推進財団(骨髄バンク)に寄付される

■NPO集改センター 田村代表理事が再選

会場の様子
 NPO法人集合住宅改善センター(田村哲夫代表理事)の第7回通常総会は5月8日、大阪府建築健保会館で開かれた。
 冒頭、田村代表理事は「7年目を迎え、会員も112人、匠の会会員も100人を超え、着実に成長してきた。この総会を機会にネットワークを深めさらに発展していきたい」とあいさつ。

 議事では09年度事業計画・予算案などを承認した。任期満了による役員改選では代表理事に田村氏が再選された。引き続き田村氏が講師となり、「2009年のマンション問題」と題して記念セミナーを開催した。

■アサヒペン 故本間秀夫氏のお別れ会

お別れ会
 アサヒペンは、3月19日肺がんで死去した同社代表取締役副社長、故本間秀夫氏のお別れ会を4月21日、大阪・ホテルニューオータニ大阪で開いた。

 故本間氏は昭和17年大阪市生まれ。同志社大商学部卒。昭和40年同社(旧社名・旭ペイン ト)入社、平成6年取締役、同14年常務取締役、同19年から代表取締役副社長。

■会社人事
ント

(6月26日)顧問(常務取締役)山本皓司▽監査役、諏訪博▽顧問(監査役)藤田昭文▽本社管理部門生産管掌兼調達本部長、専務取締役今田公一▽管理本部長兼財経部長、取締役吉澤康夫。同日開催予定の株主総会および取締役役会で正式決定する。


【新製品情報】
■大日本塗料ら3社 新しい電気防食工法を開発
 大日本塗料(山下文隆社長)は、飛島建設(篠部正博社長)、電気化学工業(川端正輝社長)とともに、電源不要の金属溶射技術を活用した新しい電気防食工法を開発、4月22日東京都内で記者発表した。
 同工法は、大日本塗料が基本特許をもつ亜鉛・アルミ擬合金溶射技術を用い、橋梁上下部工、鉄道高架をはじめとしたコンクリート構造物の予防保全・劣化抑制技術として活用するもの。

 溶射金属とコンクリート中の鉄筋の電位差を利用して防食電流を供給するため、これまでの電気防食工法で必要だった外部電源を無くしコンパクト化が図れる。また、維持管理が容易であるため、長期経過した場合にコストの削減が見込め、安定した電流の供給が可能などのメリットがある。

 3社は従来の工法に代わる新たな工法として、06年より共同研究を開始。08年に防食性能 や耐久性能など実用化に向けた技術の検証が完了した。今年2月には、実施権の契約を締結、各企業に向けて技術展開を行う運びとなった。
 同工法の性能検証は、鹿児島大学工学部海洋土木工学科武若耕司教授の指導のもと、海上暴露や大型供試体での実験、橋脚での試験工事などを行い、データを蓄積している。

【工法の概要】
 電気防食工法は、鉄筋の根治的な防食対策として、近年需要が増大している。しかし、現在主流の外部電源方式による電気防食は、陽極材と鉄筋との間に直接装置を設置し、防食電流を供給する方法をとっているため、電源装置の点検や防食電流のモニタリングといった継続的な維持管理が必要となる。

 一方、亜鉛・アルミ擬合金溶射による電気防食工法は、コンクリートの表面に亜鉛およびアルミ線材を常温溶射(常温となるアーク部の外側に圧縮空気を噴射し、溶滴を冷却することで、常温での作業が可能となる)し、形成された擬合金皮膜の犠牲陽極作用(陽極とな る溶射金属が消耗することで防食電流を供給する作用)により鉄筋の防食を行うもの。電源装置を必要とせず、維持管理が簡便であること、施工性・経済性に優れるといった特徴がある。

 また同工法では、10〜20年程度で再溶射による更新が必要とされているが、外部電源方式ではさらに短いサイクルでのメンテナンスを要するため、ライフサイクルコスト(LCC)の観点からもメリットがある。

 施工手順は▽準備工▽下地調整工(三度ブラストなど)▽導通確認および排流端子設置▽ 亜鉛・アルミ擬合金皮膜形成(粗面形成、亜鉛・アルミ溶射、封孔処理など) ▽ モニタリング装置(照合電極、防食電流計測端子など)の設置▽6防食確認試験(復極量測定など)。

■「カラーセンサー調色システム」関西ペイントが発売

BigVanターミナルセンサーシステム
 関西ペイントと関西ペイント販売は、専用端末機を利用した会員制の自動車補修塗料のカラーセンサー調色システムを発売した。

 昨年発売した調色情報検索端末機「BigVanターミナル」と、分光測色計「BigVanセンサー」を接続する技術を開発し、新たに「BigVanターミナルセンサーシステム」として発売したもの。

 従来システムのコンピューター調色理論を継承し、自動車補修作業に必要な調色作業を効率化。検索の利便性や操作性の向上、情報処理のスピーアップほか、測色計を利用して微調色した配合の登録枠を大幅に拡大するなど、生産性の向上に役立つ。

 また、従来の「BigVanステーション」で必要であったデータ更新作業が不要。メタリック感見本帳(粒子レベル情報)との組み合わせにより、高精度な近似色検索が可能になる。  従来のシステムに登録されている塗色情報の移し替えが可能で、変更後も使用中の測色計をそのまま使用できる。

 問い合わせ先は関西ペイント販売自動車補修塗料本部営業部(03・5711・8903)。

■日本ペイントが開発を強化 太陽電池向けコーティング材
 日本ペイントは、成長が期待される太陽電池市場に向けて、発電効率を高めるためのコーティング材料の開発を強化していく、と発表した。

 太陽電池の部材であるバックシートおよびカバーガラスに塗布することにより、太陽電池の発電効率を高めることを目的としたもの。発電部分であるセルの裏面を保護するバックシ ートに、反射率を向上させた「フィルム用高白色コーティング材料」を塗布することにより、セルの隙間を通った太陽光の95%以上を反射させ、セルの発電効率をアップする。

 また、セルの表面を保護するカバーガラスに、独自の親水化技術によって開発した超低汚 染無機系コーティング材料「ニッペクリスタコート」を塗布することにより、表面のほこりや汚れを雨水とともに流し、カバーガラスの透明性を維持する。

 太陽電池市場は、環境意識の高まりから国内外で年平均30―40%の成長率で拡大しており、将来は、石油や石炭、天然ガスなどの石化燃料に代わるクリーンエネルギーとして注目されている。

 同社では、独自の高反射技術・超低汚染技術を用い、太陽電池の発電効率を高めるためのコーティング材料を開発することにより、太陽電池メーカーへの提案・販売を強化していく考え。