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◆日本塗装時報 2009年11月18日発行 1890号◆
■マスチック連合会 長期保証は過去最高の19億円

あいさつする鈴木会長
 全国マスチック事業組合連合会(鈴木浩之会長)の第26回通常総会は10月29日、東京・明治記念館で開かれた。長期性能保証事業の昨年度実 績は、過去最高の19億2千万円となったほか、工事完成保証も、前年の4倍増となる6億7千万円と好調。本年度はマイレージ制度のポイントを2倍にするキャンペーンを企画し、さらに利用拡大を図ることにしている。

 総会では、公木義二副会長が開会の辞を述べたあと、鈴木会長は「厳しい経済状況が続くなか、会長に就任以来初めての総会を迎えた。事業については、2年前に導入された工事完成保証事業、および従来の長期性能保証事業を中心に非常にすばらしい実績を上げることができた。これも皆様のご尽力のお蔭であると感謝している。本日は、6つの議案を上程しているが、慎重かつスムーズな審議となるようお願いしたい」とあいさつした。

 議事では、▽平成20年度事業報告書および決算関係書類承認の件▽平成21年度事業計画、収支予算ならびに経費の賦課および徴収方法決定の件▽平成21年度借入金残高の最高限度額決定の件▽長期性能保障事業における再保証残高および会員の再保証残高の最高限度額ならびに基本保証金、再保証準備金および再保証手数料の決定の件▽工事完成再保証事業における基本保証金および再保証手数料決定の件▽役員報酬決定の件―の各案件を審議した。

 このうち事業報告では、「長期性能保証事業」の保証申込工事金額が19 億2千万円と、 平成2年の事業開始以来、過去最高記録を更新したことを説明。「工事完成保証事業」については、保証申込工事金額が前年を大幅に上回る6億7千万円となった。  21年度事業計画については、▽各種保証事業の推進▽「マスチック工法」の研究・調査・試験▽「マスチック仕上性能管理士・仕上士」の技術研修ならびに認定▽ローラー技術のDVD普及▽マスチック改修工法マスチックSU・Si、NANOの販売拡大―などについて承認を得た。

 なお、組合事業を利用した会員に還元するマイレージ制度については、「長期性能保証事業20周年」を記念して、21年度の利用に対してはポイントを2倍発行するキャンペーンを実施することが決定している。

 総会終了後の懇親会では、鈴木会長が「事業においては昨年、工事完成保証事業は4倍の伸びを、長期性能保証事業が3割近い伸びを示すなど、非常に優秀な実績を残すことができた。今年はマイレージ制度のポイントを2倍にするキャンペーンを企画しており、こういった制度を、皆様の事業に役立てていただきたい」とあいさつ。続いて、来賓の国土交通省総合政策局・井上信吾企画専門官、同・大澤昭敏課長補佐、日本塗装工業会・多賀谷嘉昭副会長から祝辞があり、マスチック技術協議会・前田代表の発声で乾杯した。

■大阪昭和会全体会議 7チームが研究成果を発表
 大阪昭和会(外村耕作会長)の平成21年度全体会議が10月23日、大阪市中央区の「エル・おおさか」で開かれ、7チーム8グループが1年間の研究成果を発表した。研究内容は環境や工場見学、機能性塗料の需要開発、労働安全衛生など多岐にわたり、業界内外の幅広い分野から積極的に情報を収集して、仕事への活用や自己啓発に役立てた。

 発表に先立ち、外村会長は「本日は会員が自己研さんにより成し遂げた成果を発表するもので、内容は仕事の実益につながるものや、1年を通じての自己啓発で価値を見出すものなど、それぞれ勉強の課題や手法は異なるが、自分自身で何かを探索し、厳しい時代に勝つ術であることには変わりがない。堅苦しい内容もあれば、笑いを誘うだけのものもあろうと思うが、時間の許す限りお付き合いいただきたい」とあいさつした。  次にOBの別所宏昭氏が「皆さんの若い力で技術革新や現場の改革を図り、業界をリードしてほしい」と来賓あいさつを述べた。  続いて、次の各チームからそれぞれの研究成果が発表された。

【環境のためにチーム】(発表者・長田充雅氏)  環境のために塗料ができることを研究した。このため、「エコピープル」を目指して昨年12月に「エコ検定」を受験し、全員合格した。引き続き新メンバーで受験する予定で、来年3月には大阪昭和会の「エコユニット登録」の実現を図る。

【工場見学チーム】(湯川周作氏)  昨年12月、舞洲のごみ処理工場を見学した。ウィーンの画家、フンデルトヴァッサーの設計による建物は賛否両論があるが、施設の内部はすべてガラス張りになっており、ごみ処理場とは思えないほど清潔で驚いた。最新の技術を導入して環境に配慮されており、ごみを燃やして発電した電力を販売して年間6億7千万円も稼いでいるそうである。

【大型プロジェクト見学】(林光一郎氏)  4月、米国・ジョージア州のオーガスタナショナルゴルフクラブを訪れ「マスターズ」を見学した。

【マネジメントチーム】(小寺治氏)  一般消費者の健康・安全へのニーズに応えるため、漆喰塗料に着目し、設計事務所、工務店社、ホテルなどを訪問してPRした。  設計事務所関係では、医療、老人ホーム、公共施設などの設計を手掛けているところからは注目されたが、一般のマンション向けは需要が少ないように感じた。  ホテルは全般に好評で、厨房、トイレなどへの利用にも関心を示された。ただ、不況の影響により高い材料で改修するだけの予算が不足しているというのが現状のようである。  需要開発の結果、学習塾で1件、自宅の改修で1件受注できた。学習塾での施工後の感想は、消臭効果が高いと好評であった。  今回の活動を通じて感じたことは、消費者は思った以上に健康志向が強いということである。反面、不況の影響から節約傾向が高かったが、今後もこのような高機能で付加価値の高い商品をPRしていく必要があると思える。

【新工法研究チーム】(西森玉光氏)  エア式静電塗装工法を研究した。同工法は塗装効率の向上、ライフサイクルコストの低減につながるもの。10月3日に近畿塗装協同組合連絡協議会の会員企業を対象に、第2回目の認定講習会が開催された。8月にNETIS(新技術情報提供システム)に登録申請をしており、近く登録される見込みである。

【OHSASチーム】(澤田浩一・大西康之氏)  OHSAS(労働安全衛生マネジメントシステム)は、システムの導入の宣言、社内体制の整備、安全衛生方針の作成を終え、各社で公開している。  関係するすべての業務の作業手順書を作成するのは時間がかかり、10センチ厚のファイルが3冊にもなった。  実際に現場での活用も始めており、来年5月に監査と協力業者の評価を行い、6月に認証の一次審査を受け、8月に認証を取得する予定にしている。  万が一事故が起こっても、作業手順書とリスクアセスメントをセットで備えておけば、現場代理人や事業者が送検されるリスクが回避できるのではないかと思う。

【ホームページ作成チーム】(大川剛司)  自社のホームページを自分で作成することを目標にした。ホームページは広範な人々に対しリアルタイムに情報を発信できるというメリットがあるが、自分で作るとなると技術を習得するハードルが高い。来年には各メーカー並みのホームページができるよう努力していきたい。

【資格取得チーム】(濱脇健志・大内晋一・別所亨氏)  各メンバーは、第一種衛生管理者、2級小型船舶操縦士、カラーコーディネーター、危険物取扱者などの資格取得を目指した。

 最後に、澤田浩一長期計画室長が総評を行い、各チームに表彰状を贈呈した。

■日本ペイント 大阪物流センターが完成 関西地区の拠点を集約

常時3500トンを在庫できる大型倉庫
 日本ペイントは、旧大阪工場跡地に建設を進めていた「大阪物流センター」が完成、10月26日に竣工式を行った。同物流センターは、総工費25億円を投じ、敷地面積1・4万平米に、常時3500トンの製品を在庫できる大型倉庫を新築した。これにより、関西地区13カ所に点在していた調色拠点・物流拠点を集約、自社拠点間の運賃や外部倉庫の賃借料、グループの在庫を削減し、物流コストの低減と合理化を図る。

 物流機能の制御にはRFID(電波識別装置)やQRコードを導入し、商品入出庫作業時の自動指示や商品ピッキング時の誤出荷防止を実現した。
 倉庫内には自動車新車用から建設用、重防食用、工業用、自動車補修用、船舶用など各分野の塗料約5000品目を在庫することが可能で、今後西日本における同社グループのコア物流拠点として活用していく。

 このほか、建屋の屋根にはCO2削減効果が高い太陽熱高反射塗料「ATTSU-9F」、外壁には超低汚染型塗料「ファイン4Fセラミック」を塗装し、環境にも配慮している。
 旧大阪工場は1905年(明治38年)に操業を開始し、今年4月に生産活動を停止するまで、同社の生産活動に重要な役割を果たしてきたが、同工場が都心部に立地し、阪神高速道路の出入口にも近いという利便性に着目し、跡地を西日本地区の物流拠点として活用することにし、建設を進めている。

■長崎塗装店 中国人研修生が活躍 真面目な仕事ぶりで好評

改修工事を行う研修生
 長崎塗装店(本社広島市、長崎和孝社長)は昨年、人材派遣業の三慶との共同出資で、中国・大連市に「三慶長崎商務諮問(大連)有限公司」(総経理・長崎邦彦長崎塗装店専務)を設立、日本人スタッフにより日本語教育と塗装技術・安全教育を行う「大連塗装教育訓練校」を開校した。
 同社ではこの訓練校を卒業した研修生を積極的に受け入れ、大規模な新築工事やマンションの改修工事などの現場で活用している。

 長崎邦彦専務によると、現場に出す際は、見積もりの段階で外国人研修生を起用することを明記し、どのような個所でどう使うかを顧客にしっかり説明する。「歩掛かりまで説明して、その分単価はこれだけ値下げできますよと納得していただく。細かい作業は日本人の職人がやり、大きな面積にペーパーを当てたり、パテ付けしたり、シーラーだけ塗るという分担をすれば、効率も良く、全体のコストを抑えることができる」という。

 現在、同社で働いている研修生は7人。いずれも仕事ぶりは真面目で、現場監督からも「熱心によくやっている」と好評を得ている。「中国に帰れば塗装屋さんをやりたいという研修生もおり、仕事への取り組みも真剣」(長崎専務)とのこと。

■秋の叙勲 旭双に田中氏、瑞単に原田氏
 政府は11月3日付けで秋の叙勲受章者を発表した。塗装業界からは旭日双光章に田中保雄氏、瑞宝単光章に原田浩司氏が晴れの受章者に選ばれた。国土交通省関係の伝達式は11月6日、東京・グランドプリンスホテル赤坂で行われた。
【旭日双光章】▽田中保雄氏(77歳)兵庫県・谷口塗装工業且ミ長、近畿マスチック事業協同組合理事長、元日本塗装工業会兵庫県支部副支部長。
【瑞宝単光章】▽原田浩司氏(65歳)愛知県・叶エ水塗工店工事部長

■秋の褒章 黄綬に麻生、中島、清家氏
 政府は11月3日、秋の褒章受章者を発表した。塗装業界からは麻生邦英、中島國雄、清家純夫の3氏が黄綬褒章を受章した。国土交通省関係の伝達式は11月10日、同省共用大会議室で行われた。

【黄綬褒章】▽麻生邦英氏(70歳)大分県・竃ヰカ塗装代表取締役、元日本塗装工業会理事▽中島國雄氏(69歳)栃木県・中島塗装且ミ長、全国マスチック事業協同組合連合会理事▽清家純夫氏(63歳)福岡県・叶エ家代表取締役、元日本塗装工業会理事

■日塗商理事会 経営活動調査を毎年実施 新型インフルエンザへの対応徹底を

あいさつする関口副理事長
 日本塗料商業組合の第147回理事会は10月22日、広島市のリーガロイヤルホテル広島で開かれた。
 内山副理事長が開会の辞を述べ、大本支部長が歓迎のあいさつを述べたあと支部組合員を紹介した。

 次に友野理事長代理の関口副理事長が「今回は31年ぶりに広島での開催となった。政権交代で国の政策も大きく転換されようとしている。景気回復の兆しが出てきたという報道もあるが、まだまだ厳しい経済環境が続いている。時代は成長経済から成熟経済へと変化しており、製造業中心から環境、健康、安全を志向する経済に変化を遂げつつあるという話を聞いた。環境、健康などは新政権も重視しているもので、塗料に期待される役割も大きいと感じている。この変化をチャンスととらえ、皆さんが長年培われた経験、ノウハウを生かして利益につなげるかが課題である。組合はさまざまな課題を抱えているが、一つひとつの事業の積み重ねにより、目に見える成果を残せるよう努力したい」とあいさつした。

 議事に移り、▽経営活動調査報告書の調査期間変更▽新型インフルエンザへの対応の徹底▽日塗商団体定期保険の推進―を審議した。
 経営活動調査は従来、隔年事業として行っていたが、売上高、利益額などは毎年調査を行うことにし、今後セーフティネットなどの政府金融支援策の認定資料に利用していくことになった。

 新型インフルエンザについては、所轄官庁より理事長宛てに対応徹底の要請が来ており、会報やホームページを通じて周知徹底していく。
 日塗商団体定期保険は、年々利用者が減少しているが、組合厚生事業の中心的な制度であり、説明会を開催するなど、改めて推進する。特に女性や若年者には保険金が安く有利な制度であることを組合員にアピールしていく。

 このあと委員会報告とブロック・支部報告を行い、永井副支部長の閉会の辞で終了した。

■EDI普及へ 新システムを開発
 理事会の席上、「塗料標準EDI」システムの普及状況について、角裕和情報委員長から報告があった。
 同システムは、10月9日現在でメーカー9社、販売店606社が参加、943拠点、1034回線で利用されている。
 ただ、東京都塗料商業協同組合で行ったアンケート調査の結果によると、導入ずみの社店のうち現在利用しているのは4割程度にとどまっている。

 このため日塗商では事例発表会を開催するほか、「メーカーから提供されるデータを活用して自社の管理システムに反映させることで合理化、効率化に結びつけることが重要である」と考え、日塗工側に新しいシステムの開発を要望していた。すでにその開発が完了して各メーカーに配布されている。

 発注から在庫管理までを一貫処理できる新システムの導入により、さらに効率の向上、省力化、在庫削減が可能になり、日塗商では一層の普及と活用を図ることにしている。

■機能性塗料展示会 12月4日東京で
 日本塗料商業組合南関東ブロックは、12月4日午後1時から4時30分まで、東京・恵比寿の東京塗料会館で機能性塗料展示会を開催する。  今回は塗料・副資材メーカー21社が参加し、機能性塗料ほか環境対応商品、重点販売品などを展示する。

 同展示会は、市場の需要掘り起こしのためには、業界内で塗料の機能をより理解することが最も重要であるとし、塗料販売店を始め、ユーザーに最新の情報提供を行うことを目的にしたもの。
 また、近畿ブロックでは、来年2月頃に実施する予定。

■製販装・普及委員会 エコプロダクツ2009に出展

昨年の会場風景
 日本塗料工業会、日本塗料商業組合、日本塗装工業会の3団体で構成する製販装・普及委員会は、12月10日から12日までの3日間、東京ビッグサイトで開催される「エコプロダクツ2009」(主催・産業環境管理協会、日本経済新聞社)に出展する。

 普及委員会のブースでは、「ECO PAINTING HOUSE −ペイントエコスタイルの提案」と題して、環境貢献をテーマにしたデモンストレーション、展示、色の不思議体験の3コーナーで構成。塗料・塗装の役割と機能を、身近な家の造作の中で、楽しく実感できる。
 同展示会の予想来場者は18万人で、うち小中学生は約2万人を見込んでいる。

■日塗装 意匠性建築塗装のセミナー 11月20日東京・塗装会館で
 日本塗装工業会と同会東京・神奈川ブロックの主催による「意匠性建築塗装(デコレイティブペイント)セミナー」が11月20日、東京・渋谷の塗装会館で開催される。

 当日は、デコレイティブアーティスト・神谷廣正氏らによるフレックスコート、フレックスウェード工法の実演や、「内装環境を考慮した塗装仕上げ」についての川島敏雄日塗装常務理事の講演が予定されている。

【定員】100人。(参加費無料)。
【日時・会場】11月20日午後1時30分〜5時、東京都渋谷区鶯谷町19―22、塗装会館2階会議室。
【問い合わせ先】日本塗装工業会東京・神奈川ブロック事務局(03・3461・8678)。

■日塗工 塗料産業フォーラム 12月4日大阪・11日東京で
 日本塗料工業会の第18回塗料産業フォーラムは、12月4日大阪塗料会館、12月11日東京ビッグサイトで開催される。 国内外を含めた塗料業界の最近の課題や取り組みについて報告し、現状の打開策、今後の方向などを探る。

 テーマ・講師は▽「塗料産業の安全環境管理について」曽我元昭常務理事▽「塗料に関する化学物質管理について」和田英男製品安全部長▽「塗料産業のVOC排出抑制対応について」堀部恭一技術部長▽「アジア塗料工業会・各国の最新状況」法月佳子国際部課長▽「塗料用標準色におけるカラーユニバーサルデザインの対応について」伊藤啓東京大学分子細胞生物学研究所准教授。

【日時・会場】12月4日13:30〜16:50大阪塗料会館7階大会議室▽12月11日同東京ビッグサイト会議棟1階101会議室。
【参加費】会員2000円▽会員以外3000円
【申し込み・問い合わせ先】日本塗料工業会内「塗料産業フォーラム」事務局(03・3443・2011)。

■東京・塗装会館 第48期定時株主総会「塗装情報の発信基地に」

あいさつする河野社長
 株式会社塗装会館(河野玉吉社長)の第48期定時株主総会は10月26日、東京都・渋谷区の塗装会館で開かれた。

 冒頭、河野社長は「塗装会館は塗装に関する情報の発信基地となっている。各団体とも会員の減少が続いているが、塗装会館としては株主の方のご理解により順調に推移している」とあいさつ。
 第48期事業報告では、入居者数100%の維持により純利益が1016万円となったことなどを報告。決議では第48期剰余金処分の件、自己株式取得の件を承認した。

■カンペハピオ 家庭塗料の塗装教室が好評
 カンペハピオ(本社大阪市、宮田豊社長)は、10月24日に関西ペイントの尼崎事業所で家庭塗料の塗装教室を開いた。  当日は25組33人が参加。塗料・塗装の基礎知識について講義を受けたあと、塗装の実習に移った。
 参加者は小グループに分かれ、壁紙を貼った模擬壁に養生マスキングしたあと、「室内かべ用塗料」、珪藻土塗料「エアクリーンウォールK」の2種類を使って実際に塗装作業を体験した。

 講習会の終了後に行ったアンケートによると、ほぼ全員から「出席して良かった」との回答を得た。
 同社では、今回の塗装教室が好評であったため、同様な塗装教室を今後も実施していく予定。

■田伏健一氏に中企庁長官賞
 全国中小企業団体中央会の主催による「中小企業等協同組合法施行60周年及び中小企業団体の組織に関する法律施行50周年記念式典」が10月29日、東京・赤坂のANAインターコンチネンタルホテル東京で開かれた。
 同式典では、優良組合や組合功労者が表彰されたが、塗装業界からは田伏健一鉄電塗装社長(大阪府塗装工業協同組合理事長)が、中小企業庁長官賞を受賞した。

■千代田・墨田区で落書き消去 東塗協が技術指導

落書き消しに取り組むボランティア


記念撮影
 東京都塗装工業協同組合は10月15、16日の両日、千代田区および墨田区で開催された「落書き消去キャンペーン」で、落書き消去の技術指導を行った。  15日に行われた千代田区・飯田橋周辺の落書き消去(千代田区・麹町警察署主催)では、東京都青少年・治安対策本部、JR東日本、日本貨物、富士見小学校、少年野球クラブ、町内会などボランティア約50名が参加。JR中央線のガード下周辺の落書きをスズカファインの「消せる君」、水谷ペイントの「水系カスタムシリコン」により消去した。

 作業に際し、主催者の麹町警察署生活安全課少年課・山下純範係長は「街の落書きは、景観を損なうだけでなく、住民の目が行き届いているかどうかの判断の材料にもなる。犯罪者を呼び寄せないための対策としても落書き消しは有効である」と、落書き消去の重要性について説明した。

 翌16日に行われた墨田区・錦糸町駅周辺の落書き消去(墨田区・本所警察署主催)では、東京都青少年・治安対策本部および地元ボランティアなどが参加。大横川親水公園の歩行者用トンネル内壁をローラー刷毛により塗装し、落書きを消去した。  東京都では現在、治安対策の一環として「落書き対策事業」を推進しており、同組合では塗装の専門知識を生かして、協力・実施していきたいとしている。

■大塗装 「体験学習」に協力 中学生に塗装指導

サンドペーパーで下地処理


ローラーで仕上げ
 大阪市立天満中学校(長野順治校長)では様々な技能の実習を通じて職業選択に役立てるコミュニティスクール(体験学習)を実施しているが、10月24日、全校生徒が塗装、フラワーショップ、着付けなど18の職種に分かれて実際の仕事を体験した。

 塗装には、2年生の生徒15人が参加。大阪府塗装工業協同組合(田伏健一理事長)の技能検定委員5人による指導のもと、下駄箱4個の塗り替えを行った。
 生徒たちは作業衣に着替え、ペーパーがけのあと、ローラーを使って楽しそうに下駄箱の塗装に取り組んでいた。

■保証事業が順調 近畿マスチック協組

あいさつする田中理事長
 近畿マスチック事業協同組合(田中保雄理事長)の第26回総会は10月16日、大阪・ホテル阪神で開かれた。
 田中理事長は「事業の一番大きな柱である長期性能保証と完成保証も順調に推移している。完成保証は、組合員106人のうち35人の参加申し込みをいただいている。

 長期性能保証事業の申し込み件数は全国でもトップである。これも皆様のご支援の賜物と感謝している。今後、両保証制度は時代の脚光を浴びて、各社の事業の進展に寄与できるものと信じている」とあいさつした。
 議事では、08年度事業報告・同決算報告、09年度事業計画案・同予算案などを可決承認した。

 続いて長期性能保証事業、完成保証事業を多く利用した各社を表彰した。
 来賓の大阪府中央会・川口課長、鈴木連合会会長があいさつしたあと、浜崎副理事長の閉会の辞で締めくくった。

■森川肇氏に大阪市長表彰
 09年度の大阪市中小企業技能功労者として、森川肇氏(ヤオテック)が大阪市長表彰を受けた。
 表彰式は11月5日、大阪市公館で行われた。

■大阪府建団連が追弔法要 労働災害撲滅を誓う

追弔の言葉を述べる北浦会長
 建設業物故者第47回追弔法要(主催・大阪府建団連、大阪建設専門業安全協力会連合会)が10月29日午後、東本願寺・難波別院(南御堂)でしめやかに営まれた。

 会場には遺族、会員組合員、官公庁来賓ら約300人が参列。大阪建設専門業安全協力会連合会会長が開会の辞を述べたあと、北浦年一大阪府建団連会長は「経済が先行き不安な中、新しい政権において更なる公共事業の縮減が検討されているが、我々専門工事業者は経営の厳しさを嘆くばかりではなく、現状打破に向けて相当な決意をもって当たる必要がある。とりわけ職人の待遇改善には今後とも大きく声を上げていかなければならない。職人を守り、育てていくことが、建設業全体の将来を見据えた課題である。また、安全対策の強化も必要であり、現場における死亡災害をなんとしても無くさなければならない。今まで以上に安全管理対策の充実強化を図り、労働災害の撲滅をここに改めて決意し、安心して働ける職場環境の実現に努めることを誓うものである」と追弔の言葉を述べた。

 このあと、橋下徹大阪府知事、平松邦夫大阪市長、石井淳子大阪労働局長(各代理)、奥村太加典大阪建設業協会会長からあいさつがあり、全員で焼香した。

■「ものづくりの誇りを」大塗工優秀社員表彰式

あいさつする内海理事長
 大阪塗料工業協同組合(内海浩之理事長)の09年度優秀社員表彰式は11月6日、大阪市北区のガーデンシティクラブ大阪で開かれた。

 開会にあたり内海理事長は「当組合の優秀社員表彰制度は昭和29年に第1回目がスタートして今年で56回を数える。今回表彰を受けられる33人を含めると、延べ2035人の方々が表彰を受けられた。
 一昨年、アメリカのサブプライムローン問題に端を発した金融危機は、昨年秋から実体経済に重大な影響を及ぼしており、私共の業界も未だその泥沼から抜け出すことが出来ていない。結果として塗料業界の今年度上半期の出荷数量は対前年比82%という厳しい状況で推移している。
 10月の月例経済報告でも、海外経済の改善などを背景に景気持ち直しが期待される一方、金融資本市場の変動の影響など、景気を下押しするリスクに留意する必要があるとの報告がなされている。
 厳しい状況の日々だが、皆様はバラエティーに富む機能を持つ塗料というモノづくりに携わる者としての誇りを持ち続け、リーダーシップを発揮されたい。皆様方の、中核リーダーとしての今後益々のご活躍により、それぞれの会社が独自性を持った企業として更に成長、発展されることを祈念している」と式辞を述べた。

 表彰式に移り、33人を表彰したあと、来賓の山口洋近畿経済産業局製造産業課長、領家誠大阪府商工労働部ものづくり支援課課長補佐が祝辞を述べ、被表彰者を代表して桜宮化学・岡田典子氏が謝辞を述べた。

 このあと横山登商工中金営業部長の発声で乾杯し、祝宴を催した。

【09年度の受賞者】アサヒペン・山本祥久▽同・門田均▽石川ペイント・中村景子▽イサム塗料・江見薫▽同・今堀達哉▽大橋化学工業・竹田昌彦▽同・石川和功▽オリエンタル塗料工業・山本真子▽関西パテ化工・木村信政▽カシュー・小笠原隆▽カナヱ塗料・高杉修一郎▽久保孝ペイント・細川浩司▽斎藤塗料・森田直樹▽同・桜井弘美▽桜宮化学・溝日義章▽同・長谷川隆久▽同・岡田典子▽三彩化工・赤野昌史▽サンユーペイント・松倉匡希▽シャープ化学工業・桐村昇▽第一塗料製造所・植田智治▽大信ペイント・中子光晴▽大秦化工・林将尊▽同・三浦正広▽大同塗料・西村聡▽同・竹田勝▽ターナー色彩・田村万里子▽中央ペイント・坪根麻美▽日亜ペイント・山路貴仁▽ヒヨコペイント・古澤賀津義▽水谷ペイント・川崎崇史▽同・磯崎哲也▽ミクニペイント・藤村美保

■会社人事
大日本塗料 (11月1日)工業塗料部門建材塗料事業部テクニカルサポートグループ 専任課長、下菊義範


【今月のだめひろい】
  • 不透明さを増す国内市場 新しい機能性材料に活路
  • (概略は→こちらでご覧いただけます。)

    【新製品情報】
    ■ネットカメラで現場を監視 三共が足場用防犯システム
     三共は、仮設足場からの侵入犯罪を防止するネットワークモニタリング防犯システム「クラレス」を開発、施工工事付きレンタルサービスを始めた。
     足場にインターネット回線を利用したネットワークカメラを設置して遠隔監視するもので、24時間のモニタリングが可能。

     侵入を感知した場合は、カメラに組み込まれた識別センサーがまず関係者とそれ以外を識別し、関係者以外と判別すると、画像をサポートセンターに転送・録画して画像の確認を行う。誤作動や誤報でないと確認されれば、予め登録されている現場管理者のパソコンまたは携帯電話に画像メールを送信し、連絡を受けた現場管理者は現場の状況を確認できる。

     特徴は▽サポートセンターで画像確認を行うため、誤報や誤作動による連絡の可能性が低い▽パソコンで常時モニタリングができ、昼間は現場の進ちょく管理にも利用できる▽くさび式足場や枠組足場、単管足場など幅広い足場に設置が可能▽夜間使用時の威かく兼照明用に高輝度LEDライトをカメラユニットに内蔵―など。

     約20mの奥行きまで監視でき、マンションのベランダなどに適している。
     近畿エリアを中心にスタートするが、順次対応エリアを拡大していく予定。
     問い合わせ先は同社クラレスセンター(072・838・2821)。

    ■サイペイント 遮熱塗料の美観・防汚性を向上
     サイペイントジャパン(本社東京、田端伸行社長)は、水性高反射率遮熱塗料に、光沢と防汚性を持たせた「プラネットスープラネオ」を発売した。

     昨年発売した「プラネットスープラ」の高い反射率をそのままに、より一層の塗装性を追求、光沢による美観性を持たせることで、美観を気にする個所へも遮熱機能を塗布できる。
     防汚性も向上し、使いやすさをアップ。環境に優しい水性でありながら耐久性にも優れる。

     また、環境への取り組みとして製品10缶につき1トンのカーボンオフセットを行う。
     特徴は▽高反射率で、ホワイト色90・3%のほか、熱を吸収しやすいグレー色( N6相当) でも79・2%( 近赤外線領域)を実現▽一液、水性で塗装作業性に優れ、ハケ・ローラー・スプレー、いずれの塗装も可能▽耐候性に優れ、防汚性および光沢も長期にわたって保持▽ホルムアルデヒド放散等級F☆☆☆☆相当▽10缶につき1トン分のカーボンオフセット付き―など。

     ホワイト、ライトグレー16K入り、希望小売価格はオープン。
     問い合わせ先は同社(03・3513・7073)。

    ■ロックペイント 耐擦傷性クリヤーを発売
     ロックペイントは、自動車補修用の耐擦傷性クリヤー「アンチスクラッチコート ロックマイスタークリヤー」を発売した。
     洗車ブラシや木の枝などによる細かい擦り傷が付きにくく、付いてもある程度の傷であれば、ヒーターなどで暖めると自己復元できる。

     トヨタ自動車の耐擦傷性クリヤー塗装「セルフレストアリングコート」(搭載車種は10月以降発売のレクサスLS全色)に対応している。
     特徴は▽細かい傷であれば、時間経過や加熱により、ある程度自己復元が可能▽柔軟性のある樹脂を採用しているため、耐チッピング性や衝撃吸収性に優れる▽高光沢で滑らかな肌に仕上がり、乾燥後のつや残りにも優れる。

    【商品構成】アンチスクラッチコートロックマイスタークリヤー主剤(150―8550)4K、同硬化剤(150―8520)1K、同ボカシ剤(150―8500)0・946L。

    ■コニカミノルタ カラーユニバーサルデザイン対応 色彩色差計で初の認証取得

    CR-5
     コニカミノルタセンシング(本社大阪府堺市)は、色計測器の分野で初のカラーユニバーサルデザイン認証を取得した、デスクトップタイプの色彩色差計「CR-5」を、12月上旬から発売する。

     全ての画面、および操作パネルスイッチで、どのような色覚の人にも見分けやすい配色や、形、線種などの違いを併用。色計測器の分野で初めてカラーユニバーサルデザイン認証を取得した。

     色覚の個人差に左右されることなく、多くの人に使いやすいように配慮して設計されており、予めUSBメモリに自分の測定条件を登録しておけば、それを差し込むだけで設定の読み込みが行える。また、測定に必要なすべての機能を一体化し、従来のようなパソコンの接続が不要。本体のスイッチを入れるだけですぐに測定が開始できる。

     画面では配色だけでなく、グラフプロットを丸と四角で表示するなど、「形の違い」「位置の違い」「線種や塗り分けパターンの違い」などを併用したデザインを採用した。  このほか、文字による操作説明文を設定画面ごとに用意。色相判定図の画面には赤、紫、緑といった用語と共に「あざやか」「にぶい」などの表現を用い、より理解しやすいよう工夫している。

     問い合わせ先は同社(0570-00-557)。

    ■エボニック・デグサ 脱泡剤など新製品を発表

    「テゴ・エアレックス944」の脱泡実験
     エボニック・デグサ・ジャパン(本社東京、ウルリッヒ・ジーラー社長)は11月6日、筑波工場「ジャパンコーティングラボ」(茨城県稲敷郡)で、「TEGO(R)ブランド新製品発表会」を開催。4月に行われた「ヨーロッパ・コーティングショー」でも好評を得た添加剤3製品を紹介した。

     発表会では、西尾努筑波工場長が同工場の概要と部門を紹介。続いて、川西洋介技術サービスマネージャーが、新製品となる脱泡剤「テゴ・エアレックス944」、ブロッキング防止添加剤「テゴ・グライド485」、浸潤分散剤「テゴ・ディスパース670」の3製品の概要を説明。各製品を使用したデモ実験を披露した。

     これらの製品は、提携先の巴工業(東京都品川区、塩野昇社長)を通じ、国内およびアジアを中心とした市場へ投入される。

     各製品の概要は次の通り。

    【テゴ・エアレックス944】
     塗膜に生じる泡を安定化させることにより消泡する、溶剤(無溶剤)処方向け脱泡剤。  特長は▽有機ポリマーを主成分とする脱泡剤組成分(若干のシリコンを含む)を使用▽環境負荷が無く無溶剤にも使用が可能▽マクロ泡およびマイクロ泡に対する破泡・脱泡効果▽油膜を形成しない▽ENCS(日本)・EINECS(欧 州)。TSCA(米国)など各国の化学品審査に合格。  用途は▽アミン/アミド硬化型エポキシ系床用塗料▽2液ポリウレタン系床用塗料。

    【テゴ・グライド485】
     主に印刷インキを対象とした水系スリップ滑り性付与・ブロッキング防止添加剤。スリップ滑り性、耐ブロッキング性などにより印刷物の接着や傷を防ぐ。

    【テゴ・ディスパース670】
     溶剤処方向け湿潤分散剤。かく拌時に分散しにくく、色味の調整が難しい顔料(ブラックなど)の湿潤性を高める。
     特長は▽幅広い顔料に適応▽分散時間を短縮▽高い発色性能▽優れた顔料分散安定性▽分散ミルベース粘度の低減▽顔料の高配合が可能▽APE(環境ホルモン)フリー▽ENCS(日本)・EINECS(欧州)。TSCA(米国)など各国の化学品審査に合格。
     用途は▽溶剤処方グラビアインキ▽溶剤処方工業・自動車OEM塗料。