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◆日本塗装時報2009年12月18日発行 1891号◆
■日塗商南関東ブロック 機能性塗料展示会を開催

宣伝カーでもアピール


賛助メーカー23社が出展
 日本塗料商業組合・南関東ブロックは12月4日、東京塗料会館で「機能性塗料展示会」を開催した 。今回の展示会では、前回の11社を超える23社の塗料メーカーおよび副資材メーカーが機能性塗料・ 環境対応商品・重点販売品などを出展。中には実験装置や宣伝用に改造された自動車を持ち込み、一 般的な塗料との違いを体験してもらえるよう、工夫を凝らした展示も見られた。

 同展示会は、塗料の普及と新たな市場開拓を目的に行われたもので、これまで東京では今年3月11日に開催されたほか、3月名古屋(中部ブロック)、6月大阪(近畿ブロック)などでも開催。各会場とも来場者が300人を超える盛況な展示会となっている。

 主催の南関東ブロック東京支部・礒部進支部長は、開催に先立ち「この展示会については、日本塗 装工業会が11月に行った意匠性のセミナーでも案内し、会場は日本塗料工業会の塗料会館を利用する など、製・販・装が協力して開催できたことをうれしく思う。この不景気の中、製・販・装が一体と なって改革を行わなければならないが、機能性塗料もその可能性の一つとしてアピールできたらと考 えている」と述べた。

出展社と主な展示製品

【エスケー化研】「クリーンSDトップ」▽「セラミフレッシュIN」▽「クールタイト」▽「タイルセラクリーン」
【大塚刷毛製造】「塗装用刷毛」▽「ペイント用ローラー」
【神東塗料】2液型水系変性エポキシ樹脂塗料「水性さびコート」▽水性遮熱カラー舗装材「SPリフターW」▽導電性粉体塗料「イノバックスHシリーズ」▽電磁波シールド塗料「シントロンEシリーズ」
【水谷塗料】「水性ナノシリコン」▽「ナノコンポジェトW」▽「水性ボウジンテックスサーモ」
【竹内化成】「バスタブリニューアル」▽「二段式駐車場FRPライニングエ法」

【イサム塗料】磁器タイル壁面改修「タイルガードシステム」▽磁器タイレスシックイ」▽「アレスアクアタイルガード」▽「アレスリフレ」
【日本ペイント販売】「ニッペクリスタコート」▽「サーモアイ」▽「シェラスターMK」▽「クリンカラーシリーズ」
【和信化学工業】「ガードラックアクP」▽「ガードラックラテックス」▽「アクレックスシリーズ」
【日本特殊塗料】遮熱・断熱屋根用塗料「パラサーモ」シリーズ▽その他 遮熱塗料シリーズ
【トウペ】水性2液ポリウレタン塗料「トア杜」▽水性無機塗料「トア無機」

【中央ペイント】特殊反応型無機質塗材「CPエコ」▽太陽熱高反射塗料「クールワン」▽ヒートアイランド抑制遮熱塗材「ヒルム」▽内外部用機能性下地調整材「CP弾性パテ」▽中付兼用粉末下地調整材「パウダーレ」
【日本オスモ】オスモカラー「ウッドステインプロテクター」▽同「ウッドステインクリアープラス」▽同「エキストラクリアー」▽同「フロアークリアー」▽同「ウッドリバイバー」

【メーコー】「低汚染型多彩意匠塗料」
【東日本塗料】「断熱コート」
【ローバル】常温亜鉛めっき「ローバル」各種
【シモダ】特殊塗装キット「マジシャンカラー」
【エービーシー商会】紫外線カット型浸透性撥水剤「ワイティープルーフ」

■日塗装が意匠性建築塗装セミナー 設計者に内装仕上げをアピール

「デコペ」を実演


受講者もチャレンジ
 日本塗装工業会(白川隆幸会長)は11月20日、東京都および神奈川県内のゼネコン、設計事務所などを対象とした「意匠性建築塗装(デコレイティブペインティング)セミナー」を渋谷区・塗装会館で開催した。 同セミナーは、日塗装が中心となって開発した環境対応型塗料による環境に配慮した内装仕上げの提案を行うもので、内外装用塗料「フレックスコート」や内装用塗料「フレックススウェード」を使用した意匠性塗装を実演。会場に集まった建築士らに向けて塗装の可能性をアピールした。

 セミナーに先立ち、乃一稔副会長は「今回実演するデコレイティブペイントは、これまでの塗装のように『いかに均一に早く仕上げるか』ではなく、壁に意匠性のある塗装を施すなどアートの要素が求められる技術である。講師の神谷廣正氏は、デコレイティブペイントで国内屈指のオーソリティであり、実演からは塗装職人の持つ技術や可能性を感じていただけると思う」とあいさつ。続いて、普及委員会・長崎和孝委員長がセミナーの趣旨について説明した。

 続いてスズカファイン東京支店・宮崎修平主任が工法を説明したあと、デコレイティブアーティスト・神谷廣正氏らが「木目調仕上げ」「ラグローリング仕上げ」「刷毛ランダム仕上げ」を実演した。

 このあと日本塗装工業会・川島敏雄常務理事が講師となり▽内装塗料の変遷▽内装に求められる規則(シックハウス症候群対策)▽規制以外の塗料に含有する有害物対策▽塗料に含有する有害物対策▽建築基準法による内装制限▽屋内環境対策塗料―などを説明した。

■東塗協 中野区の落書き消去に協力「いいいろ塗装の日」記念事業で

あいさつする山岸理事長


高い所まで書かれた落書きを消去
 東京都塗装工業協同組合(山岸純一理事長)は11月16日、「いいいろ塗装の日」の記念事業として、東京都中野区のJR中野駅南口周辺および丸山陸橋の落書き消去に参加。消去方法について指導を行った。

 JR中野駅南口周辺の作業現場では、中野区、中野警察署、東京都青少年・治安対策本部の呼びかけで桃園町会、JR東日本などから60名を超えるボランティアが集結。  作業に先立って山岸理事長は、この日が日本塗装工業会の定める「いいいろ塗装の日」であることを説明した上で、同組合の活動についてアピール。「今日は落書き消去キャンペーンを通じて、中野区の街を美しくするお手伝いをさせていただきたい。街が美しくなると防犯対策にもなることが実証されている」と落書き消去活動の重要性を強調した。

 続いて、地元ボランティアを代表して桃園町会・黒田長会長は「落書きはそのままにするとエスカレートし地域に拡大、犯罪増加につながると言われている。今日は塗装業者も参加するので、落書きを消す方法などアドバイスを受けて欲しい」とあいさつした。

 その後、参加者はいくつかのグループに分かれ、作業に取り掛かった。
 作業では、スズカファインの落書き除去剤「消せる君」や「水性ウレタンユニ」などを用いて落書き消去を実施。初めてローラーを握ったという参加者も多く、「ペンキを塗ったことがないんですが大丈夫ですか」「ここはどう塗ればいいですか」などと組合員にたずね、指導を受けながら、積極的に作業に取り組んだ。

 警視庁中野警察署生活課・羽鳥昭課長によると、JR中野駅南口周辺の壁面は、中野区内で最も落書きの多い場所で、犯罪が多発する傾向にあったという。また、地域の防犯を担当する桃園町会・志村傳一防犯部長は「この2〜3年で、手の施しようがないほどに落書きが増加した。落書きを消すことで安心して暮らせる町にしないといけない」と語っていた。

■マンションの落書きを消去 大阪市の事業に大塗装が協力




組合員の指導で熱心に落書き消しに取り組む住民ら
 大阪市は街頭犯罪防止に向けて「なにわ落書き一掃だデー」を設け、市民による落書き消去運動を推進しているが、浪速区、東住吉区に続いて、旭区でも11月22日、同イベントが実施され、大阪府塗装工業協同組合(田伏健一理事長)が協力した。

 今回は旭区大宮の市営城北住宅12号館の壁面とポンプ室に書かれた落書きを消去するため、地域の住民やボランティアら約30人が参加。組合の川本博哉副理事長、別所宏昭理事が塗装方法を指導した。

 午前9時にスタートして作業は1時間余りで終了。卒論のテーマに「落書きの消去活動による地域住民の団結」を選び、自らフィールドワークとして参加した山本沙織さん(関西大学社会学部)は、「塗料を塗るのは思っていた以上に楽しかった。アメリカ村では落書き消去活動の効果により犯罪が減ったというデータも出ているので、こうした取り組みをもっと進めてほしい」と感想を述べた。

■木工用水性塗料の講習会 東京塗装工芸組合が開く
 木工家具の塗装業者らで組織する東京塗装工芸組合(長橋勝彦会長)は11月22日、東京都立城東職業能力開発センター足立校で、「水性塗料を使用した木工塗装講習会」を開催した。

 当日は組合員、職人ら20人が参加した。まず最近の水性塗料の現状として▽乾燥が速く作業性が良い▽塗膜物性が優れる(熱湯で白化しない、キズがつきにくい)▽艶消しムラがなく、仕上がりがきれい―などを説明。次にキャピタルペイントの長澤良一東京営業所長が講師となり、同社が開発した家具・建築木部用水性ウレタン塗料について紹介したあと、実習に移った。
 刷毛塗りでは専用の水性刷毛の選定がポイントになることを確認したほか、スプレー塗りでは飛散の少ない低圧スプレーガンを使ったテクニックを学んだ。

 同組合は新橋を発祥の地とする木工塗装専門の「塗師屋」の集まりで、酒精ラック塗装組合を前身に昭和22 年に設立された。2年前に創立60周年を迎え、環境対応のため水性塗料への取り組みを進めている。

■おおさか技能フェア 木目調塗装など実演

塗装3団体のブース


池本氏によるフレックスコートの実演
 大阪府技能士会連合会など主催による「おおさか技能フェア2009」が11月20、21の2日間、エル・おおさかで開かれ、塗装業界からは大阪府塗装技能士会(大内一生会長)、日本塗装工業会大阪府支部(別所宏昭支部長)、大阪府塗装工業協同組合(田伏健一理事長)の3団体が共同で出展した。

 今回は特設ステージで「技能実演ショー」を開催。10月の全国技能競技大会で中央職業能力開発協会長賞を受賞した池本竜也氏(五十嵐塗装店)が木目調塗装仕上げとラムスキン仕上げの実演を行った。また、ジョブカフェ大阪(大阪労働協会)の事業として、塗装に興味のある若年層求職者に対し、塗装の仕事を紹介する「若者セミナー」も併せて実施した。
 展示コーナーでは、ターナー色彩との共催で「カンタン塗り絵教室」、ロックペイント、アサヒハケとの共催で物品展示販売、塗装相談などを行った。
     ◇
 また、20日に開かれた大阪府職業能力開発促進大会では、大阪府優秀技能者表彰、知事感謝状、競技大会などの表彰式を催した。

 入賞者は次の通り。
【大阪府知事感謝状(技能検定功労)】安田健司(千代田塗装工業)▽竹林正浩(竹林塗装工業) 【大阪府職業能力開発協会会長感謝状(技能検定委員)】稲田剛(日之出塗装工業)▽安藤俊伸(安藤塗装店)▽松田敞吉(松田塗装店)
【第21回大阪府技能競技大会入賞者表彰】大阪府知事賞・大城和也(石渡康三郎塗装店)▽大阪府職業能力開発協会長賞・松尾渉(カラー塗装)▽大阪府技能士会連合会長賞・山崎幸雄(竹延)▽鈴木慎一郎(石渡康三郎塗装店)

■田伏氏に厚労相表彰
 田伏健一氏(鉄電塗装社長、大阪府塗装工業協同組合理事長)は09年度の技能功労者として、厚生労働大臣表彰を受賞した。表彰式は11月16日、東京・明治記念館で行われた。

■五十嵐氏に全技連会長賞
 五十嵐建二氏(五十嵐塗装店社長)は、09年度の技能功労者として、全国技能士会連合会会長賞を受賞した。表彰式は11月17日、東京・九段会館で行われた。


【今月のだめひろい】
  • 明暗分かれるゼネコン決算 周辺分野への進出に活路か
  • (概略は→こちらでご覧いただけます。)

    【今月の特集記事】
  • 日塗工 環境・CUDなどテーマに塗料産業フォーラムを開催
  • 「塗料産業の安全環境管理」(社)日本塗料工業会 常務理事 曽我元昭
  • 「塗料に関する化学物質管理」(社)日本塗料工業会 製品安全部長 和田英男
  • 「塗料産業のVOC排出抑制対応」(社)日本塗料工業会 技術部長 堀部恭一
  • 「アジア塗料工業会各国の最新状況」(社)日本塗料工業会  国際部 課長 法月佳子
  • 「塗料標準色におけるカラーユニバーサルデザイン」東京大学分子細胞生物学研究所 准教授 伊藤啓
  • (概略は→こちらでご覧いただけます。)