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◆日本塗装時報 2010年1月18日発行 1893号◆
■「耐火塗料塗装施工技術協会」日塗装、3月に発足へ
 日本塗装工業会(白川隆幸会長)は、耐火塗料の普及促進のため、「耐火塗料塗装施工技術協会」(仮称)を設立することになった。すでに規約を作成し、12月の常任理事会で承認を受けており、3月中には発足を目指す。4月以降は、施工会員1社2人(施工・積算管理)を対象にしたセミナーを、1年間に20回程度開催する予定にしている。

■「分譲住宅の工事を考える」草刈氏らがシンポジウムを開催
「分譲住宅の工事を考えるシンポジウム」が昨年12月22日、大阪塗料会館で開かれた。「分譲住宅の工事を考え、お客様に役に立つ会社を目指す事を考える会」(世話人代表・草刈保廣カンサイ建装工業取締役)が主催したもので、「地場産業としての建設業」という視点から、マンション大規模修繕工事の現状を見直し、今後のあり方を考えるのが趣旨。今後、勉強会を立ち上げたあと、3月頃を目途に方針をまとめ、最終的に「関西分譲住宅仕上業協会」(仮称)の設立を目指す。

新団体の設立を視野に

当日は専門工事業者ら約30人が出席。まず草刈世話人代表が開催の趣旨を説明した。その中で、政権交代により、地域主権やリフォーム産業が注目されており、今は地場の建設業者にとって大きなチャンスでもあることを強調。「今回は民間の建物の改修工事を中心にした塗装、外壁仕上げ、防水業者に声をかけ、そこからの意見を集約して、お客様である管理組合や管理会社、コンサルタントなどに役に立つ業者づくりを目指していく」との考えを示した。

 草刈氏によると、マンションの大規模修繕工事を元請けで行うには▽資本金▽実績▽経審の点数▽保証―という4つのハードルがある。このため、経営規模の小さい地場業者が不利で、東京地区ではすでに工事の8割をゼネコンが受注しているという。改修工事は本来、専門工事業者が直接受注できる分野であり、そこにゼネコンが参入すると、工事単価の下落と品質低下が懸念される。一方、行政側でも地場の中小企業育成のための支援を推進しており、業者側の自助努力によっては先のハードルを乗り越え、関係者がすべて「ウィン・ウィン」の関係を築くことも可能であるとした。 次に、平元博之建設業経営アドバイザーが「建設業の新分野進出成功のポイント」について講演した。

 このあと自由討論に移った。カンサイ建装工業では、エリアマネージャー制度の活用や飛び込み訪問による案件情報の収集、ダイレクトメールの発送などの営業活動を紹介した。出席者からは「改修工事も競争が激化して単価が下落し、末端の職人にしわ寄せがきている。そうした問題に団体として取り組んでほしい」「地場産業の盛り上がりを期待している」などの意見が表明された。
 「考える会」では今後、引き続き勉強会を開催したあと、行政との連携や関係団体との調整を踏まえて、「関西分譲住宅仕上業協会」(仮称)の設立を目指すことにしている。

 同会の世話人は次の通り。
▽代表・草刈保廣(カンサイ建装工業取締役・日之出塗装工業会長)▽山ア睦治(山崎工業会長)▽山口善一(高分子社長)▽大内一生(大生塗装工業会長)。

■第12回GPC表彰式「色でランドマークを創出」

酒井会長から表彰される山田氏(右)
 第12回グッド・ペインティング・カラー表彰式(同委員会主催)は1月7日、東京・ホテルニューオータニで行われた。  酒井健二委員長のあいさつのあと、秋山秀樹実行委員代表が審査経過と結果を発表し、各賞受賞者を表彰した。

 審査講評で、伊藤敏雄審査員長は「今回の最優秀作は、昨年の1・7倍というたくさんの応募の中から選ばれた質の高い作品である。ペインティングカラーによって都市空間・建築空間の表層を作る技術が、このレベルにまで達したことに感動している。今後はさらに、地域や地区のカラーを活かした作品が出てきて欲しい」と講評を述べた。

 受賞者を代表して、最優秀賞を受賞した山田達行氏(大成建設)は「受賞作品では、低層部・高層部・屋根による三層構成や変化に富んだグリッドデザインをペイントで実現し、街並調和とランドマーク性のあるアート&デザインな建物を創出できた。豊かな空間や先進技術、ペインティングによる外観デザインが相乗効果を生んだと考える。このような栄えある賞を受賞できたことを大変うれしく思う」と謝辞を述べた。

■日塗装 ペインテナンス 施工実績は2987件に
 日本塗装工業会の第10回ペインテナンスキャンペーン(09年4〜9月)の施工実績は、合計2987件となった。

 支部別では▽大阪(267件)▽秋田(230件)▽北海道(219件)▽岩手(216件)▽福島(199件)などが多かった。
 また、来年度の第11回ペインテナンスキャンペーンは、4月16日から「いいいろ塗装の日」の11月16日までの7か月間実施する。

■日塗装 受章者合同祝賀会 46人の栄誉を祝う

あいさつする多賀谷副会長
 全国支部長会に引き続き、日本塗装工業会は平成21年度受章者合同祝賀会を催した。
 会歌斉唱に続き、乃一副会長が開会の辞を述べたあと、多賀谷副会長は「今年を振り返ると、様々な事業を展開してきたが、その中でもブロックごとに実施した対外普及セミナー、技術研究発表会、第22回全国建築塗装技能競技大会などが特筆できる。本部とブロック、支部との間のパイプがさらに太くなり、情報交換も双方向的にうまく機能したと思う。次年度に向けては重点施策案の策定、一般社団法人への移行の準備などを進めているところである。本祝賀会は受章者が一堂に会して会員とともにお祝いする恒例の行事である。今年も多くの方々が受章されたのは本会としても大変名誉なことである。皆様のますますのご活躍とご健勝を祈念している」とあいさつした。

 来賓の小澤敬市国交省建設流通政策審議官は「建設業のものづくりを支えるのは人で、その技能・技術を後世に伝えるため、受章された皆様はリーダーとして引き続きご尽力いただきたい」と祝辞を述べた。

 続いて、白川会長から麻生邦英氏に記念品を贈呈した。
 これに対し、受章者を代表して長岡芳博氏が「これを契機になお一層精進し、業界発展に力を尽くしたい」と謝辞を述べた。
 このあと坂倉政丸相談役の発声で乾杯し、盛宴が繰り広げられた。

■重点施策案など発表 日塗装全国支部長会

あいさつする白川会長
 日本塗装工業会(白川隆幸会長)の第74回全国支部長会は昨年12月16日、東京・ホテルニューオータニで開かれた。

 開会に先立ち、12月12日に死去した青山幸雄滋賀県支部長に黙祷を捧げた。  冒頭あいさつに立った白川会長は「政権が交代して業界が良くなる兆候はなく、今まで以上に自助努力に取り組まないといけない。当会は今後、一般社団法人を目指すことになったが、社会に対する貢献・対応は堅持しつつ、会員のための事業をさらに拡大し、英知を結集して取り組むことが求められている」と述べ、一般社団法人への移行により、会員向け事業の充実を図ることを強調。  来年度の総会での会長退任(既報)については「去る8月に胃がんの告知を受けた。再発・転移の可能性がある状況下で新しい年度をスタートすることは会員の皆様に失礼であると考え、退任を決意した。群馬県草津温泉で開かれる次の総会では役員改選が行われるが、次期会長には多賀谷嘉昭副会長に就任の内諾を得ている。人が替わることは業界、事業を変える最大のチャンスである。各支部長は将来に向かって頑張っていただきたい」と述べた。  続いて議事に移り▽ 10年度重点施策▽次期役員改選▽次期委員会委員の推薦▽10年度(第11回)ペインテナンスキャンペーン▽塗装技術研究発表会のブロック開催▽同会開発・保有工法の普及セミナー▽09年度建築塗装技能検定成績結果▽09年度海外研修派遣団報告▽その他(耐火塗装プロジェクト、第10回塗装技術発表会)―などを報告した。  10年度重点施策案は「広く社会に認知される組織としての自覚の下、社会のニーズを的確に捉えた諸施策を推進し、豊かな環境づくりに貢献する」を長期方針に、▽安心・安全な環境づくりとともに地球環境保全に取り組む▽企業の社会的責任を明確にし、その責務を果たし、健全な発展をめざす▽「技術と経営に優れた専門工事業」をめざし、社会の信頼に応える▽希望あふれる業種として、次世代に向け「技能の継承」「人づくり」を推進する―の4本柱とした。  全国支部長会の終了後は、引き続き会長表彰の伝達式を行った。

■製販装・普及委員会 エコプロダクツ2009に出展

普及委員会のブース
 日本塗料工業会、日本塗料商業組合、日本塗装工業会の3団体で構成する製販装・普及委員会は、昨年12月10日から12日までの3日間、東京ビッグサイトで開催された「エコプロダクツ2009」(主催・産業環境管理協会、日本経済新聞社)に出展した。  同委員会のブースでは、「ECO PAINTING HOUSE−ペイントエコスタイルの提案」と題して、遮熱塗料の効果を体験できる展示や、畜光・蛍光塗料の実験、独楽の着色などの参加型イベントを実施。小中学生らに人気を呼んでいた。  同展示会は3日間で18万人を超える来場者でにぎわった。

■「付加価値の向上を」日塗工賀詞交歓会で酒井会長

あいさつする酒井会長
 日本塗料工業会(酒井健二会長)の新年賀詞交歓会は1月7日、東京・ホテルニューオータニで開催された。  酒井会長は「平成21暦年の塗料需要量は、およそ147万トンの見込みとなっている。これは対前年比19%減、一昨年比の23%減と大幅な落ち込みである。景気は循環的なものであるため、今年は徐々に回復すると思うが、かつてのような需要数量にまでに戻るのは 困難と考える。私としては、数量の拡大に期待するのではなく、商品の一つひとつに付加価値を与え、その価値に見合った価格でユーザーに購入してもらう工夫が重要だと思っている。今は商品に価値を与えるためのアイディアと、それを実現するための技術力の蓄積が必要ではないかと考えている。  日本塗料工業会は『環境・安全問題の対応』『普及推進』といった二つの目標を掲げ、塗料業界の発展のために幅広い活動を推進する。『環境・安全問題の対応』では、VOCの排出抑制を進め、ホルムアルデヒド放散の自主管理運用、GHSの適切な運用、EUのREACHなど化学物質管理関係への対応を行い、環境への負担を小さくする。また『普及推進』では、昨年末に実施した『エコプロダクツ2009』への参加のような社会一般に対しての普及活動を進めていきたい」とあいさつした。  このあと来賓の高田修三経済産業省製造産業局化学課長から祝辞があり、宮脇一郎副会長の音頭で乾杯して歓談した。

■関西ペイント カンペ赤穂が事業開始 船舶・工業用塗料を生産
 関西ペイントは昨年末、BASFコーティングスジャパンから赤穂工場の譲渡を受けたが、1月1日より潟Jンペ赤穂として事業を開始した。  関西ペイントの100%出資子会社として発足したカンペ赤穂は、主に船舶塗料、工業用塗料を生産し、関西ペイントに製品を供給していく。 【新会社の概要】所在地・兵庫県赤穂市西浜町980―1▽資本金・9000万円▽代表者・坂本廣代表取締役社長(関西ペイント取締役生産本部長)▽設立・09年10月1日。

■日本ペイント 印刷材事業から撤退
 日本ペイントは、連結子会社のニッペグラフィックス(東京都品川区、久嶋栄雄社長)の主要事業である印刷資材関連事業から撤退することを決めた。  ニッペグラフィックスは1991年に設立され、主に新聞社などに向けて印刷資材の販売を行っていた。09年3月期の売上高は8億3千万円で、ここ数年業績低迷が続いて

■塗装技術研究発表会 2月18日東京で
 日本塗装工業会の第10回塗装技術研究発表会は2月18日、東京・建築会館ホールで開催される。テーマ・発表予定者は▽屋根用遮熱塗料の調査研究(市坪孝志技術副委員長)▽道路用遮熱塗料の調査研究(宮木章吉技術副委員長)▽石綿含有成形板のアスベスト飛散防止処理工法の調査研究(山ア久康技術副委員長)。そのほか学術研究者による特別講演も予定している。聴講料は無料。 【日時】2月18日午後1時30分〜7時。 【会場】東京都港区芝5―26―20建築会館ホール。 【定員】300人。

■好川産業 仙台営業所を開設

地図
 好川産業(好川久雄社長)は、東北地方の営業力強化のため、仙台市に仙台営業所を開設、2月1日から業務を始める。所内には東日本物流センターも併設、東日本地域の物流機能を拡充する。  東北地方は今後、市場の拡大が見込まれており、同営業所と物流センターの開設により、販路拡大と情報発信、サービスの強化を図ることにしている。 【仙台営業所の概要】  所長・奥山博光▽所在地・仙台市若林区卸町東3丁目1番9号▽電話・022-390-0097▽FAX022-390-0098。

■家庭塗料の塗装教室 ネットで参加者募集
 関西ペイントとカンペハピオは、2月6日午後1時30分から約2時間、関西ペイント尼崎事業所で、「家庭塗料」教室を開催する。  昨年10月に開いた塗装教室には多数の応募があり、また参加者からも好評だったため、第2回目を開くことになったもの。内容は▽塗料・塗装の基礎知識▽水性塗料のいろいろ▽水性塗料の塗装実演▽水性塗料の塗 装体験。  募集人数は20組(1組2名まで)で、参加料は無料。申し込みは1月12から26日まで、同社ホームページで受け付ける。

■中国塗料 植竹氏が社長に
 中国塗料は4月1日付けで、山住哲夫社長が代表権のある会長に就任し、後任に植竹正隆専務が昇格する。  植竹氏は広島県出身、昭和20年生まれ(64歳)。昭和43年に同社入社、平成9年取締役船舶塗料事業本部長、同15年常務、同19年から専務。広島修道大学商学部卒。

■「塗料を通じて環境に貢献」鳥取研究会が異業種交流会開く

交流会の会場
 鳥取研究会(会長・西澤明フジペック社長)は昨年12月18日、大阪駅前第3ビルセミナー室で、「鳥取、関西の産官学連携異業種交流会」を開催した。  同研究会は関西の企業と鳥取の企業・大学が連携し、「塗料」を通じて地球規模の環境問題に取り組むことを目的に設立されたもので、幹事には杉山秀樹メーコー大阪営業所長、会員には好川久雄好川産業社長、松室利幸伊勢屋テック社長らが名を連ねている。  冒頭、西澤会長は「この会は塗料・塗装に関わるメンバーが集まり、塗料・塗装を通じた社会への貢献や環境改善を考えていた。塗料の製造から販売、塗装施工まで、一貫した研究が可能で、鳥取の研究所を中心に活動していたところ、鳥取県産業振興機構から産官学の連携による研究ができないかという要望があり、今回初めて異業種交流会を開催することになった」と開催の趣旨を説明した。  続いて企業PRに移り、サントリーフーズなど9社が環境対応製品や新技術を紹介した。  このあと南三郎鳥取大学農学部獣医外科学教授がキトサン・コラーゲンやグルコサミンの効用について講演。引き続き交流会を催し、鳥取産の蟹などを賞味しながら懇談した。

■大塗装 中学生に塗装指導「ものづくり体験学習」で

校内美化を兼ねて腰壁を塗装
 大阪府塗装工業協同組合(田伏健一理事長)は昨年12月11日、寝屋川市立第七中学校の「ものづくり体験学習」に協力し、生徒の塗装作業を指導した。  大阪府職業能力開発協会では、中学校の在校生を対象に、技能士を派遣してものづくりの楽しさや大切さを知ってもらう「ものづくり教室」を実施している。  今回は塗装など15職種の技能士会が協力。同組合からは川本博哉副理事長らが指導員となり、ローラーの使い方などを教えた。

■『東塗協いろ暦』 53発行
 東京都塗装工業協同組合(山岸純一理事長)と日本塗装工業会東京支部(加藤憲利支部長)が発行。内容は▽山岸理事長あいさつ▽いいいろ塗装の日記念事業(中野区落書き消去キャンペーン、デコレイティブペイントセミナー)▽第22回全国建築塗装技能競技大会▽第31回東塗協オープンゴルフ大会▽秋田大塚刷毛製造工場視察旅行▽専門校だより▽組合員訪問・朝陽塗装工業―など。


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