Yahoo! JAPAN

  • ウェブ全体を検索
  • このサイト内を検索
◆日本塗装時報2009年12月18日発行 1891号◆
■関西ペイント 海外で回復の兆し 通期は経常増益を予想
 関西ペイントの10年3月期第2四半期の連結決算は、売上高1037億81百万円(前年同期比22・6%減)、営業利益80億52百万円(同23・8%減)、経常利益88億93百万円(同26・2%減)、純利益43億2百万円(同31・2%減)。

 同社グループではインド・中国など、アジア地域での需要回復により、売上げに回復の兆しが見られ、国内でも新造船・修繕船用塗料の需要により、船舶塗料分野の売上げは堅調に推移した。  その他の分野では市況の落ち込みが継続し、売上げは低迷。収益面ではトータルコスト低減を中心とした取組みを継続した。
 塗料分野別売上高(構成比%)は▽自動車45(前年同期49)▽工業用22(24)▽建築23(19)▽船舶・鉄構10(8)。連結売上高に占める海外売上高の割合は、アジア(インド・タイ・中国・台湾など) 32・7%、アメリカ(米国など)1・1%、欧州(トルコ・英国など)4・1%、合計37・9%となっている。

 10年3月期通期の連結業績予想は、売上高2200億円(前期比4・3%減)、営業利益170億円(同26・6%増)、経常利益185億円(同27・1%増)、純利益95億円(同11・9%減)。

■大日本塗料 住宅建材用など低調 通期は黒字転換目指す
 大日本塗料の10年3月期第2四半期の連結決算は、338億69百万円(前年同期比18%減)。利益面では人件費・物流費を中心に経費削減に取り組んだが、営業損失7億50百万円(同営業損失1億29百万円)、経常損失10億7百万円(同経常損失5億71百万円)、四半期純損失9億52百万円(同純損失8億93百万円)となった。

 一般塗料分野は、民間建築需要の低迷や工場建設の減少・先送りの影響を受けた建築塗料、構造物塗料、重車輌・産業機器の各分野で、販売数量・売上高ともに減少。
 工業塗料分野は、得意とする住宅用建材塗料が民間住宅建築建材の低迷の影響を受けたほか、金属焼付・自動車・プラスチック塗料各分野で、販売数量・売上高ともに減少した。

 蛍光色材事業は、主力の蛍光顔料が需要回復傾向にあるものの、海外の低価格品との競合が激化した影響で減収減益となった。
 照明機器事業では、前期末にダイア蛍光を連結子会社としたことにより、事業全体の売上高は増加したが、主力の店舗照明部門が低調。建築化照明部門・紫外線部門でも受注が減少したため減益となった。

 10年3月期通期の連結業績予想は、経営資源を大胆にシフトして収益力の向上を図るほか、生産効率化によるコストダウンや環境対応商品の拡販などを推進し、売上高720億円(前期比10・3%減)、営業利益8億円、経常利益8億円、純利益4億円を見込む。

■日本ペイント 自動車用など低調 通期は大幅増益見込む
 日本ペイントの10年3月期第2四半期の連結決算は、米国を含めた自動車用塗料事業分野での業績の悪化などで、売上高は1026億18百万円(前年同期比21%減)。利益面では「サバイバル・チャレンジ」のもと、人件費・経費などの大幅なコスト削減に努めたが、販売数量の減少や価格の下落により、営業利益は27億円(同46・7%減)。経常利益は持分法投資利益などを計上したことにより38億56百万円(同43・7%減)。純利益は27億71百万円(同12・8%減) となった。

 事業部門別では、自動車用塗料は国内ではエコカー減税・補助金制度の効果が出始めたが、販売台数は低迷が続き減収。
 汎用塗料は建設用塗料分野や重防食塗料分野において、塗替需要がやや低迷。環境配慮型商品の推進や公共工事の前倒し受注などを図ったが、住宅や民間プラントなどの新設着工需要の低迷などにより減少した。
 工業用塗料は設備投資の減少による需要低迷などを受け前期より減少。

■エスケー化研 機能性塗材の販売拡大 通期は増収増益見込む
 エスケー化研の10年3月期第2四半期の連結決算は、国内外の総需要の減少や急激な為替相場変動の影響を受け302億38百万円(前年同期比0・4%減)。

 損益面では、人員増強による人件費の増加や為替差損の計上など、マイナス要因があったが、付加価値の高い機能性塗材の販売拡大や原油価格の下落効果により、営業利益33億16百万円(同14・9%増)、経常利益32億12百万円(同4・9%増)、四半期純利益18億98百万円(同5・3%増)となった。

 同社グループでは特許のセラミック複合の超低汚染塗料を中心に、新築や塗り替え分野で付加価値が高く耐久性に優れたシリコンや、ふっ素塗料タイプの製品が伸びた。そのほかヒートアイランド対策に貢献する省エネタイプの遮熱塗料や、安全を追求したセラミック系耐火被覆材・発泡性耐火塗料・断熱材などの市場開拓に取り組んだ。

   10年3月期通期は、連結売上高665億円(前期比6・4%増)、同営業利益66億50百万円(同13・2%増)、同経常利益68億50百万円(同15・3%増)、同純利益41億円(同17・1%増)と増収増益を見込んでいる。

■トウペは赤字幅縮小 経営改善計画で収益回復図る
 トウペの10年3月期第2四半期の連結決算は、売上高70億90百万円(前年同期比15・3%減)。利益面ではコスト削減に努めたが、第1四半期の損失を吸収するには至らず、営業損失1億17百万円 (同3億42百万円の損失)、経常損失1億61百万円(同3億65百万円の損失)、純損失は1億95百万円(同4億33百万円の損失)となった。

 同社グループでは、今年5月に発表した経営改善計画に基づき、生産体制の再編による生産コストの削減、継続再雇用制度の凍結による人件費の削減を推進。販売面では不採算製品の廃止、採算製品への統合などを軸にした主力販売製品の見直しによる収益性重視の営業を行った。その結果、第2四半期の売上高は期後半でやや回復したが、昨年来の厳しい状況は塗料・化成品事業ともに続いた。

 塗料事業は、工業用塗料分野・汎用塗料分野ともに昨年来の景気低迷による影響を受け減収。
 化成品事業は、自動車関連産業の大幅減産が一段落したものの、第1四半期の影響により引き続き減収。営業損益はコスト削減などの効果で2億58百万円の利益を計上した。
 なお、同社ではこのほど古河機械金属による公開買付けおよび第三者割当増資を行い、今後は上場を維持したまま古河機械金属の連結子会社となる。

   10年3月期通期の業績予想は、売上高143億円(前期比1・4%減)、営業利益20百万円、経常損失1億5百万円、純損失1億30百万円。

■ロックペイント 自補修分野は需要減少 工業用接着剤を新規開拓
 ロックペイントの10年3月期第2四半期(非連結)は、売上高104億90百万円、営業利益4億98百万円、経常利益6億79百万円、純利益4億1百万円となった。
 国内の自動車市場はエコカー減税や購入補助金の後押しで、ハイブリッドカーの人気が先行しているが、乗用車や大型車両の販売の落ち込みが続き、回復に至っていない。鈑金塗装分野も需要が減少。塗装作業時のVOC排出を削減する高機能塗料の拡販など、新規需要開拓に注力したが、売上高は前年同期をやや下回った。

 建築塗料分野では、改修需要への対応に重点を置き、環境負荷の少ない水性塗料、鉛・クロムフリー塗料、高性能弱溶剤塗料、遮熱塗料などの高付加価値製品の拡販に努めたが、売上高は前年同期に及ばなかった。
 工業塗料分野では、高性能接着剤の需要開拓により、下期から来期にかけて増収を見込んでいる。
 家庭塗料分野では、主力のエアゾール製品の販売が減少したため、売上高は前年同期を若干下回った。

   10年3月期通期の予想は、高付加価値商品の拡販などに注力し、売上高200億円(前期比9%減)、営業利益5億20百万円(同5・5%増)、経常利益8億50百万円(同12%減)、純利益4億80百万円(同44・5%減)を見込んでいる。

■日本特殊塗料 需要低迷で営業赤字に ウレタン防水材は増加
 日本特殊塗料の10年3月期第2四半期の連結決算は、受注の減少などにより売上高135億60百万円(前年同期比26・7%減)。利益面では営業損失1億55百万円、経常損失58百万円、四半期純損失77百万円となった。

 塗料事業では、合成樹脂塗料が屋根用塗料を中心に拡販し増加。床材・舗装材は、公共施設物件や民間設備投資の大幅減少の影響を受けて不振だったが、防水材は主力製品であるウレタン防水の売上げが増加した。工事関連は、マンション等の改修工事の一服感もあり減少した。

 自動車製品関連事業では、吸・遮音材の超軽量防音システム部品「リエタ・ウルトラライト」の市場シェアは堅調だが、自動車生産台数が伸びず減少。制振材も使用量が少ない小型車の増加や、塗布型タイプへの切り替えにより減少。防錆塗料は、水系塗布型制振材・耐チッピング塗料・車体シーリング材の採用は拡大したが減収となった。

   10年3月期通期の連結業績予想は、売上高294億50百万円(前期比10・8%減)営業損失3億50百万円、経常利益1億50百万円(同44・2%増)、純利益1億円を見込んでいる。

■中国塗料 コンテナ用不振で減収 営業・経常は増益に
 中国塗料の22年第2四半期の連結業績は、431億31百万円(前年同期比19・4%減)、営業利益は49億72百万円(同17・4%増)、経常利益49億15百万円(同15・6%増)、純利益26億5百万円(同9・2%減)。世界の海運業界では係船による需給調整や老朽船のスクラップ化もみられ、コンテナ業界は長引く生産調整期が続いている。同グループでは顧客の信頼を高めた新造船用塗料や海外での修繕船用塗料のシェア拡大があったものの、コンテナ用塗料の激減や円高の影響などにより売上高が減少。

利益面では、経費削減など総合的な経営効率化を進めた結果、営業・経常では増益となった。  通期の連結業績予想は、グループ全体の経費削減の効果が当初予想を上回ったこともあり、売上高870億円(前期比16%減)、営業利益93億円(同10・3%増)、経常利益92億円(同16・5%増)、純利益50億円(同0・6%減)を見込んでいる。

■神東塗料 工業用塗料が大幅減 道路施設用は好調
 神東塗料の10年3月期第2四半期の連結決算は、売上高93億8百万円(前年同期比17・1%減)、営業利益2億5百万円(同16%減)、経常利益2億39百万円(同36・5%減)、四半期純利益1億9百万円(同47・9%減)。

 塗料事業の売上高は83億97百万円(同18・3%減)、営業利益は1億63百万円(同14・9%減)。  工業用塗料分野では、アルミ電着塗料は景気後退により低迷。工業用電着塗料は、輸出依存ユーザーの低迷により、数量・売上げともに減少。粉体塗料は既存需要が落ち込んだものの、新規ユーザー獲得による出荷もあり増加した。工業用塗料は工作機械・建設機械ユーザーの減産で、大幅に減少した。

 汎用塗料分野は、集合住宅や戸建住宅向けは順調だったが、大型プロジェクト(橋梁・プラント)の受注が不振で微減。
 道路施設用塗料は、すべり止めおよびペイント区画線は大型物件の受注により好調。カラー舗装材および段差補修材も堅調に推移した。

 樹脂応用製品は、主力の道床安定剤が減少した。
 自動車用塗料分野では、自動車生産の回復とともに塗料販売も7月以降回復したが、売上げは減少した。
 受託生産している化成品部門の売上高は9億11百万円(前年同期比3・4%減)、営業利益は42百万円(同20・1%減)となった。

   10年3月期通期の連結業績予想は、売上高200億円(前期比6・2%減)、営業利益3億70百万円(同4・7%減)、経常利益5億10百万円(同16・2%減)、純利益2億50百万円(同16・ 6%減)。

■イサム塗料 需要減少が響く 環境対応形などに注力
 イサム塗料の10年3月期第2四半期の連結決算は、景気減速に伴う需要減少などにより売上高は38億22百万円(前年同期比10・3%減)、営業利益1億83百万円(同34・1%減)、経常利益3億6百万円(同21・4%減)、四半期純利益1億59百万円(同41・6%減)となった。

 同社グループでは、多様化する顧客のニーズに応える環境対応形塗料や高機能性塗料の開発、販路の拡大など積極的な営業活動を展開。コスト削減策および生産性の効率化など収益の改善に取り組んだ。

   10年3月期通期の連結業績予想は、売上高78億円(前期比4・2%減)、営業利益3億40百万円(同13・5%減)、経常利益4億50百万円(同27・4%減)、純利益2億60百万円(同32・3%減)を見込んでいる。

■菊水化学工業 建築仕上材など低迷 通期は黒字転換へ
 菊水化学工業の10年3月期第2四半期決算(非連結)は、売上高は前年同四半期比6・6%減の72億31百万円。利益面では、営業利益は同606・9%増の1億12百万円、経常利益は同323%増の1億25百万円、純損失は14百万円(前年同期純損失68百万円)となった。

 同社では引き続き住宅リフォーム事業に注力し、外壁剥落防止に適した製品の販売を強化したほか、カラーカードを活用した高付加価値商品の拡販に努めた。
 売上高構成は▽建築仕上材30億93百万円(構成比42・8%)▽建築下地調整材7億31百万円(同10・1%)▽タイル接着材95百万円(同1・3%)▽ファインセラミック1億75百万円(同2・4%)▽建築土木資材64百万円(同0・9%)▽ビルリフレッシュ工事30億71百万円(同42・5%)。

 品目別では、建築仕上材は前年同期比10%減、建築下地調整材は同0・8%減、タイル接着材は同9・8%減、ファインセラミックは同57・1%減、建築土木資材は同29・2%減、ビル リフレッシュは同3・6%増となっている。

   10年3月期通期の業績予想は、住宅リフォーム事業は伸びているものの、材料販売の売上げが落ち込んでいることから、売上高160億円(前期比3・8%増)、営業利益3億50百万円(同972・3%増)、経常利益3億70百万円(同501・4%増)、純利益1億40百万円を見込んでいる。

■アサヒペンは増収増益 塗料事業の売上が増加
 アサヒペンの10年3月期第2四半期の連結決算は、売上高は前年同期並みの91億9百万円(前年同期比2・5%増)。収益面では売上げ増加に加え、経営の効率化に努めた結果、営業利益は4億8百万円(同89・6%増)、経常利益は3億54百万円(同129・8%増)、純利益は3億38百万円(同183・5%増)となった。

 営業面では、主力製品である塗料の売上増大に注力するとともに、住宅メンテナンス用品・日用雑貨・園芸用品部門でも、新製品の投入・販路の拡大に取り組むなど引き続き積極的な営業活動を展開。園芸用品部門は低迷したが、塗料事業の売上げは増加した。

   10年3月期通期の連結業績予想は、売上高171億円(前期比1・6%増)、営業利益5億50百万円(同0・1%減)、経常利益4億20百万円(同5・4%増)、純利益4億円(同48・1%増)。